記事・レポート
チャイナ・フリー 中国製品なしで暮らす1年間
~今求められる消費者の品格~
BIZセミナーその他
更新日 : 2009年06月04日
(木)
第15章 「恥知らずな生活」を見直そう
坂東眞理子: 日本は若い人たちがお金を大変自由に使います。若い人たちが高いものを買って、主婦は比較的安いものを買い、値段に敏感な消費者行動をする傾向があります。これはきっとアメリカと違います。アメリカは若い人の方が、お金が自由にならないから安いものを探す。むしろ40代、50代の人の方が経済的にゆとりがあるので高いものを買う傾向がありますね。
サラ・ボンジョルニ: そうだと思います。私が若かったころは「消費者」という意識は全くなかったわけですが、もしかしたら日本でも子どもたちがかなりそういったことを理解したり、意識したりしているのではないですか。アメリカでは若い人たちの方がブランドの名前なども知っているようになっています。私にとっては子どもがブランド名を口にするというのは不思議なのですが。
坂東眞理子: ブランドものの高い服を着て、それを誇るという傾向がありますから、もしかしたら日本の消費者はチャイナフリーの生活ではなく、ブランドフリーの生活をしようと試みる方がいいかもしれませんね。
サラ・ボンジョルニ: 非常にいいアイディアだと思います。
坂東眞理子: 当たり前だと思っていることに「狎れて」しまわない。けものへんの「狎(な)れる」、そういう生活を私たちは送っているような気がします。自分たちの暮らしを見つめ直し、「本当に必要なのかしら?」「本当にこれはいいことなのかしら。これは外国の貧しい人たちからすれば、スキャンダラスな暮らしなのではないだろうか?」ということをもっと考えなければいけないのではないかと思います。
スキャンダラスな生活というのは、恥知らずな生活という意味です。一方で飢え死にするような子がいるのに、消費期限が切れたという理由で食べ物の4 割が捨てられています。ご存知だと思いますが、そういったような暮らしを私たちはやっているわけです。そういうことを考えると、暮らしを見直す、そのための行動をしようというサラさんの呼びかけはとても印象的だなと思いました。
サラ・ボンジョルニ: ありがとうございます。(終)
サラ・ボンジョルニ: そうだと思います。私が若かったころは「消費者」という意識は全くなかったわけですが、もしかしたら日本でも子どもたちがかなりそういったことを理解したり、意識したりしているのではないですか。アメリカでは若い人たちの方がブランドの名前なども知っているようになっています。私にとっては子どもがブランド名を口にするというのは不思議なのですが。
坂東眞理子: ブランドものの高い服を着て、それを誇るという傾向がありますから、もしかしたら日本の消費者はチャイナフリーの生活ではなく、ブランドフリーの生活をしようと試みる方がいいかもしれませんね。
サラ・ボンジョルニ: 非常にいいアイディアだと思います。
坂東眞理子: 当たり前だと思っていることに「狎れて」しまわない。けものへんの「狎(な)れる」、そういう生活を私たちは送っているような気がします。自分たちの暮らしを見つめ直し、「本当に必要なのかしら?」「本当にこれはいいことなのかしら。これは外国の貧しい人たちからすれば、スキャンダラスな暮らしなのではないだろうか?」ということをもっと考えなければいけないのではないかと思います。
スキャンダラスな生活というのは、恥知らずな生活という意味です。一方で飢え死にするような子がいるのに、消費期限が切れたという理由で食べ物の4 割が捨てられています。ご存知だと思いますが、そういったような暮らしを私たちはやっているわけです。そういうことを考えると、暮らしを見直す、そのための行動をしようというサラさんの呼びかけはとても印象的だなと思いました。
サラ・ボンジョルニ: ありがとうございます。(終)
※この原稿は、2008年7月10日にカデミーヒルズで開催した「チャイナ・フリー 中国製品なしで暮らす1年間~今求められる消費者の品格~」を元に作成したものです。尚、サラ・ボンジョルニのスピーチは英語で行われたため、翻訳しています。
関連書籍
チャイナフリー—中国製品なしの1年間
ボンジョルニ,サラ, 雨宮 寛, 今井 章子東洋経済新報社
チャイナ・フリー 中国製品なしで暮らす1年間 インデックス
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第1章 なぜ「中国製品を買わずに1年間生活してみよう」と思ったのか
2008年10月29日 (水)
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第2章 おもちゃや電気製品はもちろん、ブランドスーツも中国製
2008年11月10日 (月)
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第3章 中国製以外の子ども靴を見つけるのに2週間。かかったお金は約5倍
2008年11月21日 (金)
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第4章 チャイナフリーの実験で、親戚や家族関係に危機が生じることも
2008年12月05日 (金)
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第5章 「Made in China」以外にも中国製はある
2008年12月05日 (金)
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第6章 「安いから買う」という消費生活からの脱却
2009年01月29日 (木)
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第7章 中国に対して背を向けるわけにはいかない
2009年02月19日 (木)
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第8章 中国との貿易はいいことなのか、悪いことなのか
2009年03月04日 (水)
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第9章 「チャイナフリー」。言うは易く行うは難し
2009年03月11日 (水)
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第10章 グローバリゼーションは私たちの生活を本当に豊かにするのか
2009年03月19日 (木)
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第11章 たくさんの好きなものに囲まれる生活が一番豊かなのか?
2009年03月27日 (金)
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第12章 「ものの豊かさだけでは人間は幸せにはなれない」
2009年04月08日 (水)
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第13章 価格を追求するアメリカ、品質を追及する日本
2009年04月27日 (月)
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第14章 日本の親は、子どもが欲しがるものを何でも買い与えてしまう
2009年05月19日 (火)
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第15章 「恥知らずな生活」を見直そう
2009年06月04日 (木)
該当講座
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