記事・レポート
ライフスタイルサロン ~遊びをせんとや生まれけむ『ぼくの複線人生』~
更新日 : 2008年02月21日
(木)
第1章 「複数人生」は、挫折しない生き方。1点集中より、多面的で強い
福原義春: 今日のライフスタイルサロンのタイトルは、「遊びをせんとや生まれけむ」ですが、これは仕事はいい加減にして、あとは遊んで暮らすという意味ではなくて、物事を突き詰めていくと、仕事も人生の遊びになってしまうし、遊びも仕事みたいになってしまうし、その境はなくなるだろうという意味を込めて付けました。
これは『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』という平安末期に後白河法皇が編まれた歌謡集の中からとった都の中の戯れ歌の文句です。有名な歌ですが、多分、後白河法皇が「こういう生き方があるんじゃないか」ということに感銘して入れたのだと思います。タイトルで誤解をされないように、申し上げておきたいと思います。
『複線人生』という本は、去年(2007年)東京新聞の「この道」という欄に120回にわたって掲載したものです。本当は100回という約束で始めたもので、書く前は「100回なんて書けるかなあ」と心配していたのですが、半分ぐらい過ぎたあたりから、とても100回では収まらないのでこちらから「なんとか20回増やしてください」とお願いして、120回にしていただきました。
「この道」は、スポーツ選手から俳優さんや文化人まで、いろいろな方が書いていらっしゃるのですが、意外に経済人は少なく、帝国ホテルの犬丸一郎さんや、ワコールの塚本幸一さんといった、若干の方しかお書きになってないコラムだったのです。
それで120回終わったときに、岩波書店から一冊の本として出していただくことになったのですが、「タイトルを何にしよう」と、岩波の中で随分会議をやられたそうです。私は案として「『複線人生』というのはどうですか?」というふうに言っておいたところ、それをご採用いただいたのです。
どうして『複線人生』にしたのかと言いますと、人生は単線だと早く進むのですが、挫折してしまうと、そこで行き止まりになってしまいます。けれど複線になっていると、どこの線を使ってでも、また前進ができるという、そう考えたのです。
実は、鉄道関係者がこの本を読まれて、「複線という表現はおかしい」と指摘をされたことがあります。線路というのは往きがあれば必ず帰りがあるので、「あなたの言う複線というのは、鉄道用語にはならない」と言われました。けれど私の「複線」というのは、電車ではなくたくさんの路線を含む人生のことだとお考えいただきたいと思います。
タイトルが決まると、次に装丁をどうするかという話になりました。私は「文章の中で書き切れないことがいっぱいあったので、ひとつ、それを本の表紙を使って表現するというのはどうですか」というふうに言いましたら、それもご採用いただきました。そうして、本の表紙にいろいろなものが登場することになったのです。
これは『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』という平安末期に後白河法皇が編まれた歌謡集の中からとった都の中の戯れ歌の文句です。有名な歌ですが、多分、後白河法皇が「こういう生き方があるんじゃないか」ということに感銘して入れたのだと思います。タイトルで誤解をされないように、申し上げておきたいと思います。
『複線人生』という本は、去年(2007年)東京新聞の「この道」という欄に120回にわたって掲載したものです。本当は100回という約束で始めたもので、書く前は「100回なんて書けるかなあ」と心配していたのですが、半分ぐらい過ぎたあたりから、とても100回では収まらないのでこちらから「なんとか20回増やしてください」とお願いして、120回にしていただきました。
「この道」は、スポーツ選手から俳優さんや文化人まで、いろいろな方が書いていらっしゃるのですが、意外に経済人は少なく、帝国ホテルの犬丸一郎さんや、ワコールの塚本幸一さんといった、若干の方しかお書きになってないコラムだったのです。
それで120回終わったときに、岩波書店から一冊の本として出していただくことになったのですが、「タイトルを何にしよう」と、岩波の中で随分会議をやられたそうです。私は案として「『複線人生』というのはどうですか?」というふうに言っておいたところ、それをご採用いただいたのです。
どうして『複線人生』にしたのかと言いますと、人生は単線だと早く進むのですが、挫折してしまうと、そこで行き止まりになってしまいます。けれど複線になっていると、どこの線を使ってでも、また前進ができるという、そう考えたのです。
実は、鉄道関係者がこの本を読まれて、「複線という表現はおかしい」と指摘をされたことがあります。線路というのは往きがあれば必ず帰りがあるので、「あなたの言う複線というのは、鉄道用語にはならない」と言われました。けれど私の「複線」というのは、電車ではなくたくさんの路線を含む人生のことだとお考えいただきたいと思います。
タイトルが決まると、次に装丁をどうするかという話になりました。私は「文章の中で書き切れないことがいっぱいあったので、ひとつ、それを本の表紙を使って表現するというのはどうですか」というふうに言いましたら、それもご採用いただきました。そうして、本の表紙にいろいろなものが登場することになったのです。
ライフスタイルサロン ~遊びをせんとや生まれけむ『ぼくの複線人生』~ インデックス
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第1章 「複数人生」は、挫折しない生き方。1点集中より、多面的で強い
2008年02月21日 (木)
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第2章 私の人生に影響を与えたもの「蘭」「ダ・ヴィンチ」「流線型」
2008年02月25日 (月)
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第3章 子どものときの原体験は、後に必ず活きてくる
2008年02月27日 (水)
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第4章 突然社長に。心の支えになった「複線人生」
2008年03月03日 (月)
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第5章 「複線人生」で、どんな世界にも通じるアナロジーを構築する力を養う
2008年03月06日 (木)
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第6章 多面的な経験が成功を導く
2008年03月12日 (水)
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第7章 「複線人生」は誰にでも可能。特殊な能力は要らない
2008年03月18日 (火)
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第8章 クリエーティブなことにエネルギーを使うと、脳は活性化する
2008年03月25日 (火)
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第9章 測れないもの、美しいものが評価される時代
2008年04月01日 (火)
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第10章 私たちは知ってるようで何も知らない
2008年04月04日 (金)
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第11章 「ワークライフバランス」は、"会社"と"自分のために何かすること"のバランス
2008年04月07日 (月)
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第12章 人間はマルチタスク。2つ3つのことは、同時処理できる
2008年04月14日 (月)
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第13章 努力し続けられる力は、どこから来るのか
2008年04月18日 (金)
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