今こそ読みたい『古くて新しい記事』
~ストックされた知識から学ぶということ~
『古くて新しい記事』2014
過去の書籍、映画、音楽ライブ、演劇など、これまでにストックされてきた素晴らしいコンテンツの数々がいま再び脚光を浴びています。コンテンツを一過性で消費して終わりではなく、過ぎた時間と照らし合わせることによって気づきを得られることもある、と私たちは考えます。
この企画では、アカデミーヒルズでストックされているイベントレポート「古くて新しい」記事をピックアップしてお届けしてまいります。私たちは過去の登壇者のお話から今、何を学べるのか?
自分を内省する時間の糧として、今でも新たな発見やヒントが散りばめられている過去の記事を読み直してみませんか。
2014年 はどんな年?
しかし、年末には青色発光ダイオード(LED)の開発で、赤崎勇・名城大教授と天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授がノーベル物理学賞を受賞し、日本人の研究者3名が「20世紀中には不可能」と言われたLEDの実用化に貢献し、世界の照明を変えた功績が認められたことは希望をもたらしました。
それは、新型コロナウイルス治療薬として現在日本でも重症患者に用いられている「レムデシビル」に関する報道のときです。同治療薬は「エボラ出血熱」の抗ウイルス薬として開発されていましたが、日本を含め、新型コロナウイルスに感染した患者にも使われています。レムデシビルについては、効果のばらつきや、使い方の難しさなどが指摘されており、世界保健機関(WHO)は「入院患者への投与は勧めない」と表明しました。日本では一定の効果を認める医師も多く、評価は各国で分かれていますが、日本政府は継続して投与する方針を示しています。
2014年 ピックアップ記事
他に取り上げたのは、「くまモン」のデザインをした水野学さんと作家の阿川佐和子さんお二人の互いの「聞く力」が壇上で展開されたトークの記録、「地域ぐるみ」で子どもを育てる「まちの保育園」を運営する松本理寿輝さんがチャレンジする新しい保育のカタチ、2013年に立ち上がった「ハフィントンポスト日本版」の当時の編集長と田畑信太郎さんが厳しさを持って対話した「ネットメディアが目指すこと」についての講演録など、当時話題となったテーマに関連する記事です。
また、旅を自由にできない今だからこそ読みたい、「旅の本」に関するブックトークの記事は、「人はなぜ旅をするのか」ということに想いを馳せながら、自分の旅を振り返るきっかけをくれます。
日本型ビジネス文化の特徴とグローバルコミュニケーションスキル
世界で活躍するために必須のノウハウを解説:ロッシェル・カップ
【登壇者】
Rochelle Kopp[ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社 社長]
【連載開始】2014年4月
photo by Masami Ataka 2013年にこの話をした際、異文化理解は既に日本人のビジネスパーソンにとって必須であったと言えます。そして現在、その必要性と大切さが増しつつあるのではないかと思います。日本企業は急速に海外拠点網を築き、海外で大型企業買収を実施したり、「◯◯年までに当社の売上の◯◯%は海外からを目指す」のような発言をしたりしています。一方、外資系企業は日本に事業を拡大して、日本人にとって魅力的な就職先になっています。日本で働いている外国人の数も増加中です。そのため、2013年に話した内容はその時と比べてより多くの日本人にとって必要な知識になっていると思います。
自分の顧客、同僚、部下、あるいは上司が外国人になったら、最初は戸惑うかも知れませんが、文化のギャップを乗り越える方法を身に付けることが出来れば、良いコミュニケーションを取ることが出来るでしょう。
コロナ禍の結果として、現在は海外出張が出来ません。しかし、オンライン会議のおかげで、世界中どこでも、すぐに顔を合わせて話すことが出来ます。現地まで行けなくても、自分と異なる文化的背景や価値観を持っている人と接触する機会は現在においても沢山あります。そして、これからも増え続けるでしょう。
純粋な「国内」ビジネスが既に存在しない時代において、社員の一部だけではなく、全員が異文化コミュニケーションの達人になることが必要になっています。そのため、この記事が今後とも皆様にとって少しでも参考になったら嬉しいです。
「くまモン」『聞く力』にみる、魅力の引き出し方
阿川佐和子×水野学 対談
【登壇者】
水野学[クリエイティブディレクター/good design company 代表取締役/慶應義塾大学特別招聘准教授]
阿川佐和子[作家・エッセイスト]
【連載開始】2014年6月
「まちの保育園」が実践する、コミュニティデザイン
地域ぐるみで子どもを育てる
【登壇者】
松本理寿輝[ナチュラルスマイルジャパン 代表取締役]
古田秘馬[プロジェクトデザイナー/株式会社umari 代表]
【連載開始】2014年1月
0歳~6歳までの大切な人格形成期の日常に、老若男女問わず多様な世代の人たちが関わることを目指す、松本理寿輝氏による教育アプローチの手法を詳細にお話頂いています。地域(まち)という資源をふんだんに活かした保育を行い、同時に保育園を地域の共有資源として開放し、人々の豊かな生活にも貢献しよう。保育だけでなく、まちづくりの新たなモデルとして展開していこうというコンセプトのもとに展開されているのです。
ハフィントンポストは日本で新たな言論コミュニティを形成できるか?
松浦編集長が語る、ネットメディアの課題と未来
【登壇者】
松浦茂樹[ザ・ハフィントン・ポスト日本版 編集長]
田端信太郎[LINE株式会社 執行役員 広告事業グループ長]
【連載開始】2014年3月
人はなぜ旅をするんだろう? 旅の本、いろいろ
好きな本がみつかる、ブックトーク
【登壇者】澁川雅俊[ライブラリー・フェロー]
【連載開始】2014年3月
※記載されている肩書は当時のものです。
今こそ読みたい『古くて新しい記事』 インデックス
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