今こそ読みたい『古くて新しい記事』
~ストックされた知識から学ぶということ~
『古くて新しい記事』2015
過去の書籍、映画、音楽ライブ、演劇など、これまでにストックされてきた素晴らしいコンテンツの数々がいま再び脚光を浴びています。コンテンツを一過性で消費して終わりではなく、過ぎた時間と照らし合わせることによって気づきを得られることもある、と私たちは考えます。
この企画では、アカデミーヒルズでストックされているイベントレポート「古くて新しい」記事をピックアップしてお届けしてまいります。私たちは過去の登壇者のお話から今、何を学べるのか?
自分を内省する時間の糧として、今でも新たな発見やヒントが散りばめられている過去の記事を読み直してみませんか。
2015年 はどんな年?
2015年 ピックアップ記事
2015年は、注目されるIT起業家の方々がアカデミーヒルズのイベントに登壇して下さいました。今や多くの人に使われるインフラともなっているメルカリの山田進太郎さんを始め、ヤフーの川邊健太郎さんら、現在日本のIT業界をリードしている経営者たちが語るビジネスの原点や未来を捉える力を、いま振り返ることで改めて彼らの先見の明に触れることができます。
折れない心をつくる
メガストレス時代のメンタルタフネス術:渡部卓
~ケロッグ経営大学院 モーニング・セッションより
【登壇者】
渡部卓[帝京平成大学現代ライフ学部 教授 / 株式会社ライフバランスマネジメント研究所 代表取締役]
【連載開始】2015年1月
2015年の頃と現在までで変わらないと思うことは、日本の組織の上層部に根強い昭和の価値観です。政府が「女性が輝ける」社会を喧伝しても「ジェンダー・ギャップ指数」世界ランキングで日本はこの5年で20も落とし121位なのです。私は中国、アジアでもリーダーシップ研修を何度もやっていますが、受講者の半数は女性やマイノリティです。日本企業や官公庁の研修では全員男性のこともあります。働く人の上位のストレス源が上司であることもこの5年は不変なことも頷けます。
ただストレスチェックやパワハラ防止、働き方改革がこの5年の間で法制化され、LGBT対策までもが含まれた事などは評価すべきです。企業も反応して、その関連対策での講演は定番必須となり多く実施されました。この5年にマインドフルネス、傾聴、コーチングやアンガーマネジメントなどの研修の需要もたかまりました。
しかし2020年になりコロナ禍にからむ異質なストレスやうつ、ハラスメントが多く発生しています。若手層、女性の自殺が特に危険な増加率で推移しています。ただコロナ禍からは新たな価値創造も生まれました。オンラインでの仕事、会議、自己実現、キャリアメイク、また講義やコーチングなど能力開発でも高い生産性や満足度が示されています。
ただこの新しい対応への個人と組織レベルでの二極化も進むはずです。たとえばコロナ終息後でのオンラインや在宅勤務への取り組みです。以前の働き方に戻す動きも多く存在します。このことへの影響と対策の考察に私は注目しています。
語る、つなぐ ~記憶のアンテナにふれるとき~
生と死の間(あわい)にあるもの いとうせいこう×能楽師・安田登
【登壇者】
いとうせいこう[作家・クリエイター]
安田登[能楽師 ワキ方 下掛宝生流]
【連載開始】2015年10月
国連(UNHCR)が挑む難民支援の仕事
アカデミーヒルズ サマースクール 夢中になれることを見つけよう
【登壇者】
守屋由紀[国連難民高等弁務官・駐日事務所広報官]
【連載開始】2015年7月
難民という普段聞きなれない言葉も、難民が発生する理由を自分や家族という身近な例と結び付けていくことで、「自分ごと」として考えさせていく守屋さんのお話に、食い入るように聞き入る子どもたち。もちろん、大人が聞いても分かりやすい内容で、難民キャンプでの過酷な生活や、難民支援の現場について知ることができます。
Incubation Hub Conference グローバル・イノベーターの条件
オープンイノベーションが新たな未来を創る
【登壇者】
小田島伸至[ソニー株式会社 新規事業創出部 専任部長]
川邊健太郎[ヤフー株式会社 取締役副社長 COO 常務執行役員]
田中章愛[ソニー株式会社 新規事業創出部 IE企画推進チーム エンジニア]
山田進太郎[株式会社メルカリ 代表取締役社長]
モデレーター:松本真尚 [株式会社WiL 共同創業者ジェネラパートナー]
【連載開始】2015年6月
そして圧巻は、ベンチャーへの理解者を日本で増やすために必要なことに関する登壇者のコメント。環境に依存するのではなく、いま自分ができることを最大限やるというスピリッツに溢れ、勇気をくれます。
VISIONARY INSTITUTE
「地球食」の未来を読み解く 地球と人類との“共進化”に向けて:竹村真一
【登壇者】
竹村真一[京都造形芸術大学教授 / Earth Literacy Program代表]
モデレーター:薄羽美江[株式会社エムシープランニング代表取締役 / 一般社団法人三世代生活文化研究所理事]
【連載開始】2015年3月
※記載されている肩書は当時のものです。
今こそ読みたい『古くて新しい記事』 インデックス
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2021年02月16日 (火)
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