今こそ読みたい『古くて新しい記事』
~ストックされた知識から学ぶということ~
『古くて新しい記事』2017
過去の書籍、映画、音楽ライブ、演劇など、これまでにストックされてきた素晴らしいコンテンツの数々がいま再び脚光を浴びています。コンテンツを一過性で消費して終わりではなく、過ぎた時間と照らし合わせることによって気づきを得られることもある、と私たちは考えます。
この企画では、アカデミーヒルズでストックされているイベントレポート「古くて新しい」記事をピックアップしてお届けしてまいります。私たちは過去の登壇者のお話から今、何を学べるのか?
自分を内省する時間の糧として、今でも新たな発見やヒントが散りばめられている過去の記事を読み直してみませんか。
2017年 はどんな年?
当時、中学3年生の最年少将棋棋士、藤井聡太四段が前年10月のプロデビューから負け知らずで30年ぶりに歴代最多連勝記録の28連勝を塗り替える29連勝を達成し、社会現象になりました。今年、藤井二冠は高校を自主退学し、将棋に集中することが公表されました。藤井棋士への注目はまだまだ続きます。
2017年 ピックアップ記事
イスラエルに学ぶ起業家マインドの鍛え方というテーマで、サムライインキュベートの榊原健太郎さんにお話いただいた記事も、最終的には人間の生き方、心のあり方に行きつきます。
また、2017年から約1年間開催した、「時間の使い方」について考える新シリーズ「未来自分会議」からは、コピーライターで世界ゆるスポーツ協会の澤田智洋さんのインタビュー記事を取り上げました。いま話題の近著『マイノリティデザイン』や『ガチガチの世界をゆるめる』を記した澤田さんの時間に対する考え方について深く知ることができる貴重な内容です。
今回2017年の特集で連載10回目を迎え、シリーズ最終回となります。
未来自分会議 <キャリア×時間>
弱みを見つめると自分の輪郭が見えてくる
~今までの生き方、内面性が時間の使い方を決める~
【登壇者】
澤田智洋[世界ゆるスポーツ協会代表/コピーライター]
モデレーター:飛鷹全法[高野山高祖院住職]
【連載開始】2017年8月
「時間は全ての人に平等。だからこそ、使い方に個性が出て、キャリア、人生に違いが生まれる。」
誰もが持っている「時間」という資産をどう使うかを考える「未来自分会議」のイベントシリーズは2017年に実施されました。このシリーズの特徴は「WEBインタビュー記事」と「インタラクティブセッション」という2つのパートから成ること。「WEBインタビュー記事」を通じて、各界で活躍される若手リーダーがどのように時間をデザインしているのかを知り、「インタラクティブセッション」では、記事では伝えきれなかったことを、会場に参加した人だけが直接感じ取っていただく「場」として、少数限定の議論が展開されました。
高野山高祖院住職の飛鷹全法さんが全体のモデレーターを務めたこのシリーズからピックアップしたのが、自分の「弱み」を成長できるチャンスと捉えて多方面で活動している澤田智洋さんの記事です。澤田さんがスポーツが苦手だったからこそ生まれた「ゆるスポ」。「強みはかぶるけど、弱みはダイバース。弱みにその人らしさが宿っている。」と弱みにフォーカスする発想の転換の仕方について詳細が語られています。そして大手広告代理店のコピーライターとして多忙を極める澤田さんが、仕事で活躍される中で見直された時間の使い方についても、必見です。
ステイホームで誰もが自分の時間の使い方について見つめ直す機会があるいまこそ、時間の使い方、そして人生について深く考えるきっかけにしていただけるはずです。
弱みを見つめると自分の輪郭が見えてくる(記事全文はこちら)
「弱みを見つめると自分の輪郭が見えてくる」というテーマで、高野山高祖院住職の飛鷹全法さんと対話したのが4年前。当時は、まだ「弱さ」の話をしても共感してくださる方が多くはなかったのですが、今では随分増えました。新型コロナウィルスの影響により、誰もが自分や人類の「弱さ」「脆さ」を自覚したこともその一因かもしれません。
私は今でも「すべての弱さは、社会の伸びしろ」を信条に仕事をしています。スポーツが苦手な”Sports Minority”の視点をスポーツビジネスに生かす「世界ゆるスポーツ協会」がその代表格ではありますが、今では企業や自治体から「弱さドリブンな事業やプロジェクトを一緒にやりたい」というオーダーを多くいただいています。時代は驚くべき速度で変化しています。昨日までの非常識は今日の常識です。ビジネスの「勝ちパターン」も目まぐるしく変わっています。こういう時代にあっては、「強さが脆さ」という逆転現象が起きています。だからこそ、今はまだ弱さと呼ばれている可能性に賭けることが必要とされている気がしてなりません。
グローバル・アジェンダ・シリーズ2017
第2のシリコンバレー:イスラエル流・起業家マインドの鍛え方
日本を飛び出したサムライが見たものとは?
【登壇者】
榊原健太郎[株式会社サムライインキュベート代表取締役]
モデレーター:石倉洋子[一橋大学名誉教授]
【連載開始】2017年7月
あの講演からもう4年経つんですね。ちょうどインテルが自動運転テクノロジーのイスラエルスタートアップ「モービルアイ」を買収した年ですが、オートモーティブの技術に関しては今日までにある程度一巡したように感じています。
イスラエルは、数年前までシリコンバレー一本足打法だった日本企業の方々も今ではごく普通に往来し、日本との直行便もできました。100社程の日本の大手企業が拠点を置くほど「進出すべき国」となり、日本からイスラエルへの投資額は年間1000億円を超えました。それほど期待が高い一方で、個人的には日本の大手企業でもイスラエルからイノベーションを学ばなければいけない状況に危機感も抱いています。
また、世界におけるイスラエルスタートアップへの投資額は2020年に1兆円近くなり、過去最高を記録。イスラエルの技術は変わらず常に20年先を進んでいる評価です。
弊社のイスラエルスタートアップ投資・成長支援活動も継続しています。最近は以前から注目していたブレインテックやニューロテック等領域のスタートアップへご支援することが増えてきました。
イスラエルでは世界最速で国民が新型コロナウイルスワクチンの接種をしていますが、そのスピード感は、“Enjoy your problems, It's life.”のマインドが根底にあるからだと感じます。いい意味で変わってないですね。常に20年先をいくイスラエルに我々も遅れることなく、むしろ先導する気持ちで邁進していきたいと思います。
シリーズ「これからのライフスタイルを考える」第9回
人間にとってAIとは何か?
AI時代の未来を俯瞰する:羽生善治×石山洸
【登壇者】
羽生善治[将棋棋士]
石山洸[元Recruit Institute of Technology推進室室長]
【連載開始】2017年5月
ビジネス・チャレンジ・シリーズ
「分身ロボット」がつなぐ未来
人工知能にはできない「孤独の解消」を目指す
【登壇者】
吉藤健太朗[ロボット・コミュニケーター/分身ロボットアーティスト]
モデレーター:前刀禎明[株式会社リアルディア 代表取締役社長]
【連載開始】2017年11月
六本木アートカレッジ・セミナー
シリーズ「これからのライフスタイルを考える」第4回
身体の拡張:能楽師・安田登×為末大
能で読み解く、日本人の「こころ」と「からだ」
【登壇者】
安田登[能楽師]
為末大[元プロ陸上選手]
【連載開始】2017年1月
今こそ読みたい『古くて新しい記事』 インデックス
-
『古くて新しい記事』 一覧ページ
2020年03月16日 (月)
-
『古くて新しい記事』2008
2020年05月19日 (火)
-
『古くて新しい記事』2009
2020年06月05日 (金)
-
『古くて新しい記事』2010
2020年07月14日 (火)
-
『古くて新しい記事』2011
2020年08月18日 (火)
-
『古くて新しい記事』2012
2020年09月15日 (火)
-
『古くて新しい記事』2013
2020年11月16日 (月)
-
『古くて新しい記事』2014
2020年12月15日 (火)
-
『古くて新しい記事』2015
2021年01月15日 (金)
-
『古くて新しい記事』2016
2021年02月16日 (火)
-
『古くて新しい記事』2017
2021年03月15日 (月)
注目の記事
-
10月22日 (火) 更新
本から「いま」が見えてくる新刊10選 ~2024年10月~
毎日出版されるたくさんの本を眺めていると、世の中の”いま”が見えてくる。新刊書籍の中から、今知っておきたいテーマを扱った10冊の本を紹介しま....
-
10月22日 (火) 更新
aiaiのなんか気になる社会のこと
「aiaiのなんか気になる社会のこと」は、「社会課題」よりもっと手前の「ちょっと気になる社会のこと」に目を向けながら、一市民としての視点や選....
-
10月22日 (火) 更新
メタバースは私たちの「学び」に何をもたらす?<イベントレポート>
メタバースだからこそ得られる創造的な学びとは?N高、S高を展開する角川ドワンゴ学園の佐藤将大さんと、『メタバース進化論』を出版されたバーチャ....
現在募集中のイベント
-
開催日 : 11月28日 (木) 19:00~20:30
World Report 第10回 アメリカ発 by 渡邊裕子
いま世界の現場で何が起きているのかを、海外在住の日本人ジャーナリスト、起業家、活動家の視点を通して解説し、そこから見えてくることを参加者の皆....
「ハリス V.S. トランプ 米国大統領選挙結果を読み解く」
-
開催日 : 11月14日 (木) 19:00~20:30
「あたりまえ」のつくり方
「テクノロジー」、「ダイバーシティ」、「サステナビリティ」という3つの世界的潮流が押し寄せる中、これまで以上に本来のPRが持つ「新しいあたり....