石倉洋子のグローバル・ゼミ

ゼミでの失敗を糧に、世界へ

グローバル•アジェンダ•ゼミナールのメインファシリテーター、石倉洋子さんに聞く

更新日 : 2009年11月02日 (月)

第1章 原動力は、新しいことへの好奇心

グローバル・アジェンダ・ゼミナール 石倉洋子

ダボス会議などの国際会議のファシリテーターとして、世界で活躍する石倉洋子さん。
ハーバード大学大学院の経営学博士号を持ち、現在は一橋大学大学院教授という近寄りがたい経歴とは裏腹に、石倉さんのまわりはいつも明るくあたたかな雰囲気に包まれている。

2010年1月、いよいよ開講する「グローバル•アジェンダ•ゼミナール」に先駆けて、ダボス会議の体験談や失敗談、今回のゼミの目的や特徴などをうかがいながら、石倉さんの素顔に迫る。

世界級キャリアを目指す人やゼミ参加希望者必見のインタビュー。

ご自身のこれまでを振り返られて、なにが世界で活躍されるきっかけになったと思われますか。

大学時代の最初の米国留学が非常に大きなインパクトでした。子どもの頃からずっと外国に行きたいと思っていました。今いるところとは違うところに行ってみたい、世界を自分の目で見てみたい、と。

小さい頃から好奇心旺盛だったのですね。

ええ、基本的に新しもの好き。中学校ではじめて英語の授業があるというだけで、ワクワクしていました(笑)。新しいことは何でもやってみたい。留学もその一環です。1年だけでしたが、留学してみると世界が広がりました。それまではテレビのホームドラマなどで見るアメリカしか知りませんでしたが、アメリカといってもみんなが裕福なわけじゃない、都会に行ったことがない人も多いとか、新しい発見がたくさんありました。ボランティア活動も初めて経験しましたし、自分の国や家を離れて1年生活して「なんとかなる」という自信がつきました。

言葉の壁は感じませんでしたか。

最初は大変でした。1月の4週間集中コースでヨーロッパ史をとりましたが、毎日すごい量のテキストを読む宿題が出ました。日本語の本だったら斜め読みして要点がつかめるけれど、英語の本はそれができないから、全部読まなければならない。それがショックでした。

なにしろ毎日の宿題をこなすのに膨大な時間がかかるし、わからないこともたくさんありました。でも、それを必死でこなしているうちに読むスピードは速くなりました。自分でも(語学力が)ジャンプした、と感じました。

英会話も、一対一ならわかるのですが、誰かもうひとり来て3人以上の会話になるとわからなくなってしまうのです。でも、1年後に帰国したら、大学の神父さんの話にジョークがたくさん入っていることがわかるようになっていました(笑)。「わあ、私の英語力は飛躍的にあがった!」と実感しました。

(文・構成 太田三津子/撮影 御厨慎一郎)

プロフィール

石倉洋子
石倉洋子

一橋大学名誉教授


関連書籍

世界級キャリアのつくり方

黒川清,石倉洋子
東洋経済新報社

戦略シフト

石倉洋子
東洋経済新報社

日本の産業クラスタ−戦略

石倉洋子,藤田昌久,前田昇,金井一頼,山崎朗
有斐閣

関連リンク

  Yoko Ishikura's Blog

日本語版

  Yoko Ishikura's Blog

English version



石倉洋子インタビュー
Global Agenda SeminarのFacebbokページ