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本当にエコカーは環境負荷を低減するのか。生き残るエコカーの条件とは?
『日経エコロジー』提携講座:過熱するエコカー市場の真相
更新日 : 2010年04月12日
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第6章 アメリカでは、ベンチャー企業が電気自動車を開発している
木野龍逸: 電気自動車は、日本ではまだまだこれからですが、アメリカではすでに始まっている部分があります。シリコンバレーにあるテスラ・モーターズは、1台1000万円以上もする電気自動車をすでに1,000台以上販売し、現在は週に25台ほどのペースで生産しています。テスラではモーターとコントローラーを自社開発し、電池は工具などに使っている汎用のリチウムイオン電池をメーカーから買っています。
またテスラ・モーターズは、「2012年ぐらいに電気自動車の4ドア・スポーツセダンを発売して、年間2万台くらいの量産ラインをつくる」と言っています。その発表と同時に注文が入ったそうで、私が話を聞いたのは2009年の5月ぐらいだったのですが、その時点で1,000台弱の予約が入っていました。
もう1つ、ACプロパルジョンという会社があります。1992年の創立ですが、設立者のアラン・ココーニという人は、1980年代から電気自動車の開発に深くかかわっている人物です。1980年代の終わりごろに、オーストラリアを縦断するソーラーカーのレースに出てGMが圧勝しました。レースは平均時速が100kmを超えていたと思うのですが、そのモーター、電気関係の開発をしたのがアラン・ココーニです。ココーニはそのあと、GMが94年に発売したEV1という電気自動車の電気系の開発もやっていて、向こうの技術者の間では、非常に名の知れた人物です。
彼がつくったACプロパルジョンは企業や自治体等から委託されて研究開発をする会社で、車を量産して売っているわけではないので、社員の数も30人ぐらいですが、BMWがこの夏(2009年)にリリースした電気自動車、MINI E(ミニE)の中身をつくっています。
ミニEのモーターは手で持てるほど小さなものですが、200馬力以上の出力があります。自動車メーカーの技術者が「このサイズでそこまで出力を出すのはなかなか難しい」と言っているほどで、ACプロパルジョンの技術は大手メーカーよりも優れている点が多々あるように思います。
現状日本のメーカーは、電気自動車にしても、ハイブリッド車にしても、電池にしても先行はしているのですが、テスラ・モーターズの本社があるシリコンバレーはいうまでもなく優秀な技術者が多く、またすでに海外では市場ができつつあることを考えると、そのうちキャッチアップされるだろうと、私自身はかなり強く感じています。
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http://www.academyhills.com/note/opinion/10030306EcoCar.html
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第6章 アメリカでは、ベンチャー企業が電気自動車を開発している
2010年04月12日 (月)
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第8章 日本ではほとんど見かけない電気自動車が、世界を走っている理由
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第9章 環境精神論だけでは、日本に電気自動車は普及しない
2010年05月13日 (木)
該当講座
過熱するエコカー市場の真相
~本当にエコカーは環境負荷を低減するのか。5年後に生き残るエコカーの条件とは~
木野龍逸 (フリーランス ライター兼カメラマン
)
木野 龍逸(フリーランス ジャーナリスト・カメラマン)
いま、エコカーが注目されています。トヨタやホンダのハイブリッドカーが市場を席巻し、三菱自動車、富士重工、日産自動車が電気自動車を発表するなど、各社がしのぎを削る中、政府もエコカー減税を実施してバックアップします。
多岐に渡る環境対応車の「いま」と今後のエコカー市場の展望について木野氏が解説します。
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