記事・レポート
「東京オンリーピックができるまで」
更新日 : 2009年04月02日
(木)
第8章 限られた予算で効率的なプロモーションをするには?
会場からの質問: こんなに面白いと思いませんでした。実は私、何も知らなかったんです。こんなことをやっていたということも、こういうDVDがあるということも。全然知らなかったということに、驚愕しています。
私はワイドショーとかは嫌いなので見ないというのもあるのですが、この輪の中に入っていない人を入れ込む仕掛けが何かないのでしょうか?
亀田卓: 難しいですね。みんなそれぞれの価値観で生きていますが、「ワイドショーは見ない」という人には、興味を持ってもらいにくいコンテンツではあるんですよね。
ここに来て2時間話を聞いて興味を持ってもらえたと思うのですけれど、(ご質問された方は)15秒のCMを1回見ただけでは、興味を持たれないと思うのですよ。でも2時間各所で話をできるかといえば、それってなかなか難しいので、やはり15秒1回見て飛びついてくれる人向けに情報を発信せざるを得ないんですよね。
真島理一郎: あとは、この作品の予算規模だと、どうしてもプロモーションにお金を掛けられる限界があって、最初から幅広い層に対してプロモーションしていくのは、難しいところがありますよね。
映画だと、公開前後にワッと取り上げてもらうので、そこを逃してしまうと、また次の新しい作品に話題が移ってしまいます。『スキージャンプ・ペア』は、ある程度時間を掛けてジワジワと取り上げてもらったおかげで、いろいろな年代の人に知ってもらえました。そういうふうになっていけばいいなと思うのですが、狙ってやるのもなかなか難しいところがあって。
亀田卓: マスコミというのは、非常に力を持っていますから、まずマスコミの人の興味を引くことをやりたいと思いますね、僕なんかは。
真島理一郎: 2003年に『スキージャンプ・ペア』のDVDを出して、2006年に映画版をつくった後、パチンコになったんですね。「パチンコで初めて知った」という人が、実はすごく多かったんですよ、特に年配の人たちとか。それでもう1回DVDが売れたりもしたので、何かそういうところまで持っていければいいなとは思いますけれどね。
亀田卓: 『東京オンリーピック』もいずれパチンコになると思いますので(笑)。
真島理一郎: 本当ですか?
亀田卓: そのときは、お友達に「俺は、あれを3カ月前から知っていた」とか「1年前から知っていた」と自慢してください。
真島理一郎: パチンコになれればいいですけどね。
亀田卓: 真島監督としては、今回のプロジェクト、今の気持ちはどんな感じですか?
真島理一郎: DVDが売れて、出資者にちゃんとリクープしてもらわないと。『スキージャンプ』のときは自分でつくっているので、あまり気にしなかったのですが、今回は出資者がいるので、リクープラインを何とか超えてほしいなという思いでいっぱいです。
亀田卓: テレビ局がついていなくて、原作もないもので、最初の注文がもう3万本超えているのは、かなりすごいことなんです。今のところ順調に来ていると思います。
真島理一郎: やりたかったことがほぼ100%に近い形でできたので、すごくよかったです。正直、僕はつくり手の立場なので、面白いことがやれればいいみたいなところが、どうしてもあってですね。
亀田卓: 監督はそういう発想をしますね。せっかくの面白い企画なので、ぜひ続編をやりたいと思っています。
真島理一郎: リクープしないと出資者が、次はついてくれないかもしれないですけれども。
亀田卓: もしやるなら、僕は真島監督にもうちょっとやってもらいたいですね。
真島理一郎: つらいな(笑)。いや、はい、そうですね。(終)
私はワイドショーとかは嫌いなので見ないというのもあるのですが、この輪の中に入っていない人を入れ込む仕掛けが何かないのでしょうか?
亀田卓: 難しいですね。みんなそれぞれの価値観で生きていますが、「ワイドショーは見ない」という人には、興味を持ってもらいにくいコンテンツではあるんですよね。
ここに来て2時間話を聞いて興味を持ってもらえたと思うのですけれど、(ご質問された方は)15秒のCMを1回見ただけでは、興味を持たれないと思うのですよ。でも2時間各所で話をできるかといえば、それってなかなか難しいので、やはり15秒1回見て飛びついてくれる人向けに情報を発信せざるを得ないんですよね。
真島理一郎: あとは、この作品の予算規模だと、どうしてもプロモーションにお金を掛けられる限界があって、最初から幅広い層に対してプロモーションしていくのは、難しいところがありますよね。
映画だと、公開前後にワッと取り上げてもらうので、そこを逃してしまうと、また次の新しい作品に話題が移ってしまいます。『スキージャンプ・ペア』は、ある程度時間を掛けてジワジワと取り上げてもらったおかげで、いろいろな年代の人に知ってもらえました。そういうふうになっていけばいいなと思うのですが、狙ってやるのもなかなか難しいところがあって。
亀田卓: マスコミというのは、非常に力を持っていますから、まずマスコミの人の興味を引くことをやりたいと思いますね、僕なんかは。
真島理一郎: 2003年に『スキージャンプ・ペア』のDVDを出して、2006年に映画版をつくった後、パチンコになったんですね。「パチンコで初めて知った」という人が、実はすごく多かったんですよ、特に年配の人たちとか。それでもう1回DVDが売れたりもしたので、何かそういうところまで持っていければいいなとは思いますけれどね。
亀田卓: 『東京オンリーピック』もいずれパチンコになると思いますので(笑)。
真島理一郎: 本当ですか?
亀田卓: そのときは、お友達に「俺は、あれを3カ月前から知っていた」とか「1年前から知っていた」と自慢してください。
真島理一郎: パチンコになれればいいですけどね。
亀田卓: 真島監督としては、今回のプロジェクト、今の気持ちはどんな感じですか?
真島理一郎: DVDが売れて、出資者にちゃんとリクープしてもらわないと。『スキージャンプ』のときは自分でつくっているので、あまり気にしなかったのですが、今回は出資者がいるので、リクープラインを何とか超えてほしいなという思いでいっぱいです。
亀田卓: テレビ局がついていなくて、原作もないもので、最初の注文がもう3万本超えているのは、かなりすごいことなんです。今のところ順調に来ていると思います。
真島理一郎: やりたかったことがほぼ100%に近い形でできたので、すごくよかったです。正直、僕はつくり手の立場なので、面白いことがやれればいいみたいなところが、どうしてもあってですね。
亀田卓: 監督はそういう発想をしますね。せっかくの面白い企画なので、ぜひ続編をやりたいと思っています。
真島理一郎: リクープしないと出資者が、次はついてくれないかもしれないですけれども。
亀田卓: もしやるなら、僕は真島監督にもうちょっとやってもらいたいですね。
真島理一郎: つらいな(笑)。いや、はい、そうですね。(終)
※この原稿は、2008年9月30日にアカデミーヒルズで開催した「東京オンリーピックができるまで」を元に作成したものです。
「東京オンリーピックができるまで」 インデックス
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第1章 『スキージャンプ・ペア』のプロモーションは真剣なパロディ
2008年12月17日 (水)
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第2章 ヒットする映画の条件を満たしていない、のが吉と出た
2009年01月22日 (木)
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第3章 経験も実績もバラバラな個性派クリエーターを集めた理由
2009年02月12日 (木)
-
第4章 好き嫌いが分かれてもいい。自分が本当に好きなことにこだわる
2009年03月03日 (火)
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第5章 YouTubeから映画まで。宣伝媒体に多様なメディアを積極活用
2009年03月10日 (火)
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第6章 プロデューサーとクリエーターの立場の違いからくる対立
2009年03月17日 (火)
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第7章 どんな人が観ているのか? ヒットの法則とプロモーション方法
2009年03月24日 (火)
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第8章 限られた予算で効率的なプロモーションをするには?
2009年04月02日 (木)
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