記事・レポート
「東京オンリーピックができるまで」
更新日 : 2009年03月10日
(火)
第5章 YouTubeから映画まで。宣伝媒体に多様なメディアを積極活用
亀田卓: 今回の宣伝の特徴として、YouTubeを積極的に活用していますよね。クリエーターによっては、自分の権利を侵す諸悪の根源みたいに思っている人もいるんですけれども、我々、『東京オンリーピック』製作委員会としては、逆にYouTube使っちゃおうぜということで。YouTubeに関して、真島監督はクリエーターとしてどんな考えをお持ちですか?
真島理一郎: 個人的には気になる作品があると、YouTubeとか映画館やレンタルで見てからDVDを買うので、僕はあまり問題ないですね。
亀田卓: 逆に言うと、宣伝になるからいいぐらい。
真島理一郎: そうですね、どんどん流しましょうというスタンスです。YouTubeだけで満足してくれる人は、それはそれでいいです、という感じですね。
『スキージャンプ・ペア』も、あれだけ売れたのは、ネットで最初ガンガン流して、店頭でも丸々流していたからなんですね。今回の『東京オンリーピック』も、見せないと伝わらないコンテンツだと思うので、積極的に流していこうというスタンスでしたね。
もう1つ、今回YouTubeを使って一般の人も参加できる大会にしたいなというのもあったので、募集して作品を投稿してもらいました。ウェブで一般の人たちの作品コンテストをやって、優秀賞はDVDの本編の中に入れました。
亀田卓: 最初、DVDだけでもいいかなという話もあったんです。でも、やっぱり映画にすると宣伝はいっぱい出るんですよね。例えば『ぴあ』の映画の宣伝コーナーには必ず載るし、「最近話題になっている映画」というワイドショーのコーナーなんかにも出やすいということで、新宿の『バルト9』の単館での上映でしたが、宣伝のために映画にしました。
いろいろなものをからめると宣伝ができるので、例えば、『ハンゲーム』。ゲーム好きの人はみんな知っているサイトなのですが、『東京オンリーピック』とからめてゲームをつくったりしました。
それからソニー・ミュージックエンタテインメントさんとタイアップして、中川翔子さんが歌った『Shiny GATE』はヒットしました。初のライブツアーの初日に、「『東京オンリーピック』の公式テーマソング歌います!」とアンコールで歌った。それが翌日の各スポーツ紙に載って、ワイドショーにもガンガンに取り上げられました。
ソニー・ミュージックエンタテインメントさんは、「じゃあ、プロモーションビデオも16番目の競技ということでつくっちゃいましょう。映画にも、しょこたん出しましょう」ということで、キャンドルリレーの走者にもなったり、ゲストナビゲーターをやってくれたりしました。
真島理一郎: プロモーションビデオはぜひやりたいなと思っていました。前の選手が終わったところから始まって7分半ぐらいあるんです。控え室で試合の出番を待っているところから、中川翔子として歌を歌う架空の競技をつくって、その中で彼女の曲を見せました。
亀田卓: むちゃくちゃ凝ったプロモーションビデオになりましたよね。ほかにも、ポプラ社さんから『東京オンリーピック公式ガイドブック』を出しました。水やタオル、リストバンド、Tシャツなど、公式グッズの商品化もしたんですよね。
真島理一郎: アートディレクターの田中秀幸さんにロゴマークとかマスコットキャラとか、グッズのデザインもやってもらって、本物感を出したくてつくり込みました。
亀田卓: ビッグなスポンサーと一緒にやりたいなということで、ハウスウェルネスフーズさんの「C1000レモンウォーター」と組むことができました。公式飲料ということで話題性を高めるためにオリジナル映像に工夫を凝らしました。
東京オンリーピックのメイン会場は「新国立競技場」ということになっています。この競技場のネーミングライツをC1000に買ってもらおうということで。このことが日経新聞に「映画の中の建築物の命名権取得」と出て、広がりも持たせることができたなと思っています。
(その6に続く、全8回)
真島理一郎: 個人的には気になる作品があると、YouTubeとか映画館やレンタルで見てからDVDを買うので、僕はあまり問題ないですね。
亀田卓: 逆に言うと、宣伝になるからいいぐらい。
真島理一郎: そうですね、どんどん流しましょうというスタンスです。YouTubeだけで満足してくれる人は、それはそれでいいです、という感じですね。
『スキージャンプ・ペア』も、あれだけ売れたのは、ネットで最初ガンガン流して、店頭でも丸々流していたからなんですね。今回の『東京オンリーピック』も、見せないと伝わらないコンテンツだと思うので、積極的に流していこうというスタンスでしたね。
もう1つ、今回YouTubeを使って一般の人も参加できる大会にしたいなというのもあったので、募集して作品を投稿してもらいました。ウェブで一般の人たちの作品コンテストをやって、優秀賞はDVDの本編の中に入れました。
亀田卓: 最初、DVDだけでもいいかなという話もあったんです。でも、やっぱり映画にすると宣伝はいっぱい出るんですよね。例えば『ぴあ』の映画の宣伝コーナーには必ず載るし、「最近話題になっている映画」というワイドショーのコーナーなんかにも出やすいということで、新宿の『バルト9』の単館での上映でしたが、宣伝のために映画にしました。
いろいろなものをからめると宣伝ができるので、例えば、『ハンゲーム』。ゲーム好きの人はみんな知っているサイトなのですが、『東京オンリーピック』とからめてゲームをつくったりしました。
それからソニー・ミュージックエンタテインメントさんとタイアップして、中川翔子さんが歌った『Shiny GATE』はヒットしました。初のライブツアーの初日に、「『東京オンリーピック』の公式テーマソング歌います!」とアンコールで歌った。それが翌日の各スポーツ紙に載って、ワイドショーにもガンガンに取り上げられました。
ソニー・ミュージックエンタテインメントさんは、「じゃあ、プロモーションビデオも16番目の競技ということでつくっちゃいましょう。映画にも、しょこたん出しましょう」ということで、キャンドルリレーの走者にもなったり、ゲストナビゲーターをやってくれたりしました。
真島理一郎: プロモーションビデオはぜひやりたいなと思っていました。前の選手が終わったところから始まって7分半ぐらいあるんです。控え室で試合の出番を待っているところから、中川翔子として歌を歌う架空の競技をつくって、その中で彼女の曲を見せました。
亀田卓: むちゃくちゃ凝ったプロモーションビデオになりましたよね。ほかにも、ポプラ社さんから『東京オンリーピック公式ガイドブック』を出しました。水やタオル、リストバンド、Tシャツなど、公式グッズの商品化もしたんですよね。
真島理一郎: アートディレクターの田中秀幸さんにロゴマークとかマスコットキャラとか、グッズのデザインもやってもらって、本物感を出したくてつくり込みました。
亀田卓: ビッグなスポンサーと一緒にやりたいなということで、ハウスウェルネスフーズさんの「C1000レモンウォーター」と組むことができました。公式飲料ということで話題性を高めるためにオリジナル映像に工夫を凝らしました。
東京オンリーピックのメイン会場は「新国立競技場」ということになっています。この競技場のネーミングライツをC1000に買ってもらおうということで。このことが日経新聞に「映画の中の建築物の命名権取得」と出て、広がりも持たせることができたなと思っています。
(その6に続く、全8回)
※この原稿は、2008年9月30日にアカデミーヒルズで開催した「東京オンリーピックができるまで」を元に作成したものです。
「東京オンリーピックができるまで」 インデックス
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第1章 『スキージャンプ・ペア』のプロモーションは真剣なパロディ
2008年12月17日 (水)
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第2章 ヒットする映画の条件を満たしていない、のが吉と出た
2009年01月22日 (木)
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第3章 経験も実績もバラバラな個性派クリエーターを集めた理由
2009年02月12日 (木)
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第4章 好き嫌いが分かれてもいい。自分が本当に好きなことにこだわる
2009年03月03日 (火)
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第5章 YouTubeから映画まで。宣伝媒体に多様なメディアを積極活用
2009年03月10日 (火)
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第6章 プロデューサーとクリエーターの立場の違いからくる対立
2009年03月17日 (火)
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第7章 どんな人が観ているのか? ヒットの法則とプロモーション方法
2009年03月24日 (火)
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第8章 限られた予算で効率的なプロモーションをするには?
2009年04月02日 (木)
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