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「政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年」

BIZセミナーその他
更新日 : 2008年09月02日 (火)

第8章 カタカナをやめれば、英語の発音は良くなる

ジェラルド・カーティスさん「政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年」出版記念セミナー

ジェラルド・カーティス: 日本人がかわいそうだと思うのは、カタカナがあることです。少なくとも小学校、中学校の英語の時間は、絶対にカタカナを禁止すべきだと思います。牛乳=milkを頭の中でカタカナで「ミルク」と思ったら、絶対に正しく発音できません。カタカナは、日本人が外国語をしゃべる大きな障害になっているのです。

私の知っているある財界人は、アメリカで講演をすることになったとき「スピーチをどうしても英語でやりたい」とスタッフに言って、英語のスピーチを書いてもらって、全部カタカナに直してもらって、それを読み上げました。すると、そこにいたアメリカ人は、みんな同時通訳のイヤホンをつけました。日本語をしゃべっていると思ったんです(笑)。

私が日本語でしゃべるときに、一番発音しにくいのは外来語の言葉、カタカナです。というのは、私は頭の中では英語として見るので、カタカナの発音ができないのです。日本人が英語をカタカナで考える限り、絶対にいい発音はできないと思います。これは何度か提案しているのですが、少なくとも子どもに英語を教えるときは、ローマ字で外国語を覚えさせて、一切カタカナを使わないようにすれば、日本人の英語、外国語の発音は革命的によくなると思います。