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宋文洲さん、チャイナリスクとどう向き合えばいいですか？

中国経済を捉える～日本企業のこれから～

BIZセミナー政治・経済・国際
更新日 : 2012年07月10日 (火)

第5章 ビジネスパートナー選びの難しさは、中国も日本も同じ

宋文洲（ソフトブレーン株式会社 創業者）

宋文洲：　社名は言えませんが、中国のある企業はこう言っていました。「日本の会社の株は、私たちが最初から買ったものじゃなくて、合弁した中国企業から買ったものです。その中国企業の株は国が持っていたのですが、その会社が倒産しそうになったので、国の偉い人を経由して、私たちが買わされたんです。私たちは仕方ないから買っただけです。だから責任もないし、営業する必要もないんです」

これを日本企業に報告したら、びっくりしていました。こんなのは孫子の兵法の、戦略以前の話でしょう。「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という言葉がありますが、「彼」を知らないでやっているんです。こういう会社は、下手に中国に行かないほうがいい。「なぜ中国とビジネスをしなければいけないんですか？」と聞きたい。別にしなくてもいいじゃないですか。きちんとした方針やパートナーが見つからないのに、「みんなが行っているから、うちも行く」なんていうのがよくないんです。

中国でパートナーとビジネスをするときも、日本国内のパートナーとビジネスをするのと同じだと考えてほしいのです。「国内と違って、相手を知らないし、いいパートナーが見つからない」と皆さん言いますけれど、国内も同じじゃないですか。経営者はいつも「いい部下がいない」「いいパートナーが見つからない」と思っているでしょう。それと同じです。

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宋文洲 （ソフトブレーン株式会社 創業者）

宋文洲（ソフトブレーン株式会社創業者）世界経済に多大なインパクトをもたらす中国経済を捉えることは、欧米諸国、そして日本にとって重要な課題です。ソフトブレーンの創業者であり経営コンサルタント、経済評論家として中国ビジネスに造詣が深い宋氏をゲストに迎え、中国の今を伺います。


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