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宋文洲さん、チャイナリスクとどう向き合えばいいですか?

中国経済を捉える~日本企業のこれから~

BIZセミナー政治・経済・国際
更新日 : 2012年07月09日 (月)

第4章 なぜ日本企業は中国に過大な期待をするのか?

宋文洲(ソフトブレーン株式会社 創業者)

宋文洲: 私は数社の日本企業のアドバイザーをやっていますが、みなさん、困っているのは中国のパートナー問題です。1つは、今から探してもなかなかいいパートナーが見つからないこと——「いい」というのは能力の問題ではなく、信用できるかどうかということです。もう1つは、数年前からパートナーと組んでいたけれど、合弁の相手が国営企業だったりすると、間違ったと思っても別れられないことです。慰謝料を払えば済むようなものじゃないんです。ひどい目に遭います。それで私が(中国に)行って、相手が自主的に別れたくなるようにするのです。

うまくいかない理由の大半は、最初が甘いことです。「大きなグループ会社で、資産価値が高い。バックには国もついている。もし何か起きても、日本のように国が面倒を見てくれるだろう」なんて考えるのは、大体ダメです。国の機関なんて仕事しませんからね。営業するわけがない。日本だってそうでしょう。それなのに中国が相手になると勝手に期待して「大きな資産グループで、民間銀行の株をいっぱい持っているから、そこにうちの営業のチャンネルをつくってくれるに違いない」と思い込むんです。

言っておきますが、「日本人をだましてやろう」というパターンは滅多にありません。それは日本のみなさんが思い込んでいるだけです。では真相はというと……。(次章に続きます)

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該当講座

中国経済を捉える ~日本企業のこれから~
宋文洲 (ソフトブレーン株式会社 創業者)

宋文洲(ソフトブレーン株式会社創業者)世界経済に多大なインパクトをもたらす中国経済を捉えることは、欧米諸国、そして日本にとって重要な課題です。ソフトブレーンの創業者であり経営コンサルタント、経済評論家として中国ビジネスに造詣が深い宋氏をゲストに迎え、中国の今を伺います。


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