記事・レポート
日本元気塾第6期プレセミナー
レジリエンス(resilience)~自らの手で道を拓く力~
更新日 : 2018年01月16日
(火)
第1章 一歩を踏み出すスイッチを入れる
どんな時代、環境であっても、自らの手で道を切り拓く「実現力」「発信力」「行動力」を身につけるために必要なことは何か?そのヒントをお話いただきました。
講師 :米倉 誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学大学院教授/一橋大学特任教授)
:藤森 義明 (元(株)LIXILグループ 取締役 代表執行役社長 兼 CEO)
:楠木 建 (一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授)
:中竹 竜二 (日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター)
開催日:2017年11月9日(木)19:00~20:30
文:太田 三津子 写真:御厨 慎一郎
米倉誠一郎: 皆さん、「日本元気塾第6期プレセミナー」にようこそ。
今日はまず、講師の皆さんひとりひとりに、自己紹介も兼ねて「レジリエンスをどう考えているか」、「この塾でどんなことができるのか」を話していただきます。その後に、今回初めてタッグを組むメンバーもいますので、自由なディスカッションを通じて学び合おうと思っています。最後に質疑応答の時間も設けます。なかなか凄いメンバーですが、臆せずに質問をぶつけてください。では、まず僕からお話しします。
今日はまず、講師の皆さんひとりひとりに、自己紹介も兼ねて「レジリエンスをどう考えているか」、「この塾でどんなことができるのか」を話していただきます。その後に、今回初めてタッグを組むメンバーもいますので、自由なディスカッションを通じて学び合おうと思っています。最後に質疑応答の時間も設けます。なかなか凄いメンバーですが、臆せずに質問をぶつけてください。では、まず僕からお話しします。
米倉誠一郎: レジリエンスとは、強靭性というよりも「しなかやかに原点に戻る力」と思っています。いつもレジリエンスでありたいと思っていますが、自分自身は結構ドリーマーです。でなかったら、「日本元気塾」なんてベタな名前はつけない(笑)。でも、この名前はここでやりたかったことそのものだから、日本元気塾でいこうと思ったのです。
日本元気塾はブランドも知名度もまだ低いし、「毎期100人足らずの塾生で何が変わるんだ」とも言われます。しかし、誰かが一歩を踏み出さなければ、社会は変わらない。ここにいる僕の後輩、楠木建君が著書のなかで、僕を評して「スイッチを入れるのが好き」と言っています。からかっているのか、褒めているのか、微妙なんですが(笑)、当たっているかもしれません。
日本元気塾はブランドも知名度もまだ低いし、「毎期100人足らずの塾生で何が変わるんだ」とも言われます。しかし、誰かが一歩を踏み出さなければ、社会は変わらない。ここにいる僕の後輩、楠木建君が著書のなかで、僕を評して「スイッチを入れるのが好き」と言っています。からかっているのか、褒めているのか、微妙なんですが(笑)、当たっているかもしれません。
人生の転機となった3人との出逢い
自己紹介を兼ねて、人生の転機となった3人との出逢いと言葉をお話します。ひとりは、「組織論の神様」、野中郁次郎さんです。周りはぶつかると思ったようですが、逢った瞬間に意気投合しました。彼は僕に言いました。「お前、ほんとにバカだな。アメリカにでも行け」(笑)。励まし半分、本音半分だったようですが、心に響き、アメリカに留学したのです。
ハーバード大学で、恩師アルフレッド・チャンドラー先生と出逢いました。7年かけて博士号をとったのですが、先生は、僕の論文にミミズがのたくったような字でいつもコメントを入れてくれました。「ご恩をどうやって返したらいいのでしょう」と言ったら、「私には返せないよ。君の学生に返しなさい」。心に沁みましたね。ちなみに僕のゼミから日経賞※を2人とっています。彼らが僕の弟子だと言わないので憎らしいのですが(笑)
もうひとりは、グラミン銀行のムハマド・ユヌス博士です。「社会の課題をビジネスで解決できる」というソーシャル・ビジネスの話を聴きながら、膝が震え、「何かやらなくちゃ」と身体中が熱くなってきたことを思い出します。日本の学生100人をバングラデシュに連れて行くことを約束し、達成しました。その後、アフリカにも学生を連れていきました。ユヌス博士からは「ジョブ・シーカー(job seeker:求職者)になるな、ジョブ・クリエイターになれ」という言葉をもらいました。
日本元気塾の卒業証書は塾生自身
僕らが元気塾でやりたいことは、ひとりひとりを自由で元気にすること。ひとりひとりに元気がなくて、会社や国や社会や世界が元気になれるはずがないからです。たぶん友だちに「元気塾で何をやっているの」と聞かれても、言葉では説明しにくいと思います。実際に参加してみないとわからない。そういう「語れない学校」をつくろうとしています。濃密なネットワークや、アウトプット型の「書を捨てて街に、社会に、世界に出よう」というスタイルも特徴です。ちなみに元気塾を卒業しても卒業証書は出ません。なぜなら、僕らは「塾生自身が卒業証書だ」と思っているからです。「凄いヤツがいたから聞いてみたら、日本元気塾を卒業したんだってさ」、「何、それ。古武術?」(笑)。そんな会話があちこちで交わされるようになること。それが僕らの理想です。
該当講座
レジリエンス(resilience)~自らの手で道を拓く力~
米倉誠一郎×藤森義明×楠木建×中竹竜二
困難に直面したときに「できない」と考えるか、「どうやったらできるか」と考えるか。それによって、物事の展開は大きく変わります。どんな時代、環境であっても、自らの手で道を切り拓くために必要なことは何か?どのように逆境に立ち向かってきたのか、それぞれの経験から語ります。
日本元気塾第6期プレセミナー
レジリエンス(resilience)~自らの手で道を拓く力~
インデックス
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第1章 一歩を踏み出すスイッチを入れる
2018年01月16日 (火)
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第2章 誰にどんな影響を受けるかで、将来の自分軸ができる
2018年01月16日 (火)
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第3章 「逆境」をどう捉えるか。これは主観の問題だ
2018年01月16日 (火)
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第4章 スポーツを通じて「自分らしさ」を知る
2018年01月16日 (火)
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第5章 限界は脳の中にしかない、メンタルロックを外せ
2018年01月16日 (火)
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第6章 正しい答えより、いい質問や問いかけが人を伸ばす
2018年01月16日 (火)
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第7章 好きなことだけをするから継続できる。それが力になる
2018年01月16日 (火)
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第8章 レジリエンスは鍛えられる?<会場との質疑応答>
2018年01月16日 (火)
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