記事・レポート

生きるためのさまざまな力

カフェブレイク・ブックトーク第11回

更新日 : 2009年08月06日 (木)

第5章:コミュニケーションに必要な〈力〉




澁川雅俊: 最近企画の提案は文書だけで済ませることはあまりないようで、文書を資料として提示しながら、口頭で行われることが多いようです。その場合も、快視力、仮説力、物語力、要約力、編集力などは必須ですが、パワーポイントなどのプレゼンテーション・トゥールで絵柄や音響効果を取り入れて魅力的でスマートに行うにしても、やはりことばが最も大事です。

ことばに関しては人びとを惹きつける命名の要件などを分析した『語感力』(小松輝幸著、08年ベストセラーズ)が提唱されています。しかしプレゼンテーションは『人を10分ひきつける話す力』(斎藤孝著、08年大和書房)が基本です。そして『声力!』(上野直樹著、08年晋遊舎)などはヴォイス・トレーニングを提唱しています。もしかしたら『がつん!力』(鈴木貴博著、08年講談社)をそれに加える必要があるかもしれません。

一方プレゼンを受ける人びとは『<聞く力>を鍛える』(伊藤進著、08年講談社)ことが必要で、『「聞く力」を200%活かしなさい』(渋谷昌三著、08ぶんか社)とサジェストする本さえあります。


またプレゼンはただ黙って聞き置くだけでは意味がなく、提案内容に関してのやりとりがものごとの理解を深めるうえで不可欠です。『嘘を見破る質問力』(荘司雅彦著、08年日本実業出版社)や『すするどい「質問力」!』(谷原誠著、08年三笠書房)を発しながら、『すごい「議論」力!』(R・マイヤー著、内田和成訳、08年三笠書房)を駆使してやりとりする必要があります。

すごい議論が戦わされて紛糾するような場合には、その場の総意を『空気を読む力』(田中大祐著、08年アスキー)で円滑にまとめることも必要になってきます。

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