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世界が注目! 舘鼻則孝が描く日本文化の未来
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更新日 : 2014年06月26日
(木)
第7章 IDENTITY×CONTEMPORARY=TRADITIONAL JAPANESE
若手アーティストに発表の場を提供したい
舘鼻則孝: 先日、東京・恵比寿に「POCKET」という小さなギャラリーを開きました。シューズディレクターの北舘洋一郎さんと一緒に立ち上げた「The DAUGHTERS」というスニーカーブランドがあり、その直営店「T6M」というお店の一角にあります。
ギャラリーを立ち上げた目的は2つあります。1つは、若手アーティストに制作費を提供して作品を作ってもらい、発表・販売してもらうためです。プロのアーティストになるためには、自分の作品を販売し、生計を立てていかねばなりません。しかし、素晴らしい作品を作っていたとしても、発表する場がなければ、売ることもできません。若手アーティストをサポートしたいという思いを形にしたのです。
もう1つは、日本人がアートを気軽に楽しめる場所を作ること。フラリと訪れて作品を見て、「いいな」と思うものがあれば、その理由を自分の心に尋ねてみる。隣に誰かがいれば、いいなと感じた理由を説明してみる。そうした小さな積み重ねが、アートを楽しむ文化、アーティストを応援する思いを育てていくのだと考えています。皆さんも機会があれば、ぜひ見にきてください。
未来の「TRADITIONAL JAPANESE」を作る
舘鼻則孝: 本日のお話をまとめてみましょう。
<IDENTITY> 自分にしかないもの、自分にしかできないこと、自分がやるべきことは何なのかと深く考えていくと、自分の軸が明確になります。僕のアイデンティティは、日本人であること。
<CONTEMPORARY> これは「時代を読み解く力」と言い換えられます。いまの世界の流れ、いまの日本の流れ、そのなかの先端を見極めることで、自分は何をすべきなのかを感じ取っていく。
<TRADITIONAL JAPANESE> ここで言うトラディショナルとは、未来の世界における伝統的なものを指します。たとえば50年後、美術館に展示された僕の作品を、もはや遠い過去に作られたものとして誰かが見る。そうしたときに、「これはTRADITIONAL JAPANESEである」という説明文がついていたり、見る人もそのように捉えたりする、かもしれない。
IDENTITY×CONTEMPORARYから何かを生み出すことができれば、それは未来の世界において日本の伝統と呼ばれるものになる可能性がある、ということです。僕はそうしたものを創り出すために、誇りと覚悟と責任をもちながら、さまざまなクリエーションに取り組んでいこうと考えています。
世界が注目! 舘鼻則孝が描く日本文化の未来
インデックス
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第1章 母の手作り人形が感性を育てた
2014年06月04日 (水)
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第2章 成功するまで、とにかく続ける
2014年06月09日 (月)
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第3章 アイデンティティは日本人であること
2014年06月11日 (水)
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第4章 レディー・ガガと花魁道中
2014年06月16日 (月)
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第5章 「ヒールのない靴」が海外で高い評価を受けた理由
2014年06月18日 (水)
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第6章 進むべき道は、自分の過去が知っている
2014年06月23日 (月)
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第7章 IDENTITY×CONTEMPORARY=TRADITIONAL JAPANESE
2014年06月26日 (木)
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第8章 何を通じてコミュニケーションしたいのか?
2014年06月30日 (月)
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