記事・レポート
流通革命
BuyMa(バイマ)成功の舞台裏
更新日 : 2009年03月16日
(月)
第4章 サイトオープン1週間前に、システム会社が「できません」
須田将啓: (エニグモを設立する1年少し前の)2002年12月25日、その後共同代表となる田中と博報堂で「何でこんな日に残業しているんだよ」みたいな感じだったのですが、夜中の12時ぐらいに、田中が背中をポンポンとたたいてきて「面白いアイディアがある」と言うんです。
『BuyMa』の原型になるアイディアを思いついて話し掛けてきたのですが、僕は負けず嫌いなので、「いやいや、こっちの方が面白いよ」みたいな話になり、「じゃあ、ちょっとアイディアを出し合おうぜ」ということになりました。
そこからどんどん盛り上がって、「これ、やるしかないな」という話になって企画を煮詰めていくと、「どうせやるなら、ちゃんとやろうぜ」ということになり、つくってくれる人を探し始めました。結構評判がよく、やりたいという会社の中にプログラムをつくってくれる技術者もいて、我々に出資してくれるという会社もありました。
いよいよ始動し、田中と2人でその会社に行って企画を詰めたり、プロモーションのアイディアを考えたり、順調にブラッシュアップしていきました。
あるとき、その社長さんが、「パートナーを見つけたよ」と紹介してくれたのが、まだオン・ザ・エッヂだった頃の代表、ホリエモンでした。堀江さんは企画書を見て、本当に30秒ぐらいで、「あっ、これは面白い、やろう」と言ってくれました。その頭の回転の早さと想像力と決断力に、「ああ、やっぱりすごいな」と思ったのを覚えているのですが、紹介した社長さんが心変わりして、なるべく我々と堀江さんを会わせないように画策するような感じになっていきました。
我々としては、アイディアを世の中に出したいという思いでやっていたのが、何か違った方向になっていくのに耐えられなくなって、結局その社長さんとは残念ながらお別れすることになって、また最初から出直しということになりました。
そこまでに半年ぐらいかかっていたのですが、自力でやるしかないなということに至りました。そのためにはお金を集めないといけないということで、最初は仲間から集めた6,000万円で立ち上げました。
こうしてこぎつけたサイトオープン1週間前。このとき僕と田中は博報堂を辞めていて、プロモーションも張って、PRのイベントも組んでワクワクしていたのですが、システムを頼んでいた会社の人から呼ばれて、「すみません、できません」と言われたんです。
アウトソーシングしていた会社の社長さんが、制作のプレッシャーに耐えかねて夜逃げしてしまったのです。失敗よりも、それが友達から集めたお金だったというのが本当につらくて、そのときは非常にへこみました。
翌日から「どうにか回収しよう」と、交渉をしていきましたが、そこで感じたのは、「もう俺たちは博報堂じゃねぇな」ということです。我々は単なる小さなベンチャーの2人でしかなくて、最初はまともにかけあってもらえず、今までは恵まれていたんだということに、そこで初めて気がつきました。
『BuyMa』の原型になるアイディアを思いついて話し掛けてきたのですが、僕は負けず嫌いなので、「いやいや、こっちの方が面白いよ」みたいな話になり、「じゃあ、ちょっとアイディアを出し合おうぜ」ということになりました。
そこからどんどん盛り上がって、「これ、やるしかないな」という話になって企画を煮詰めていくと、「どうせやるなら、ちゃんとやろうぜ」ということになり、つくってくれる人を探し始めました。結構評判がよく、やりたいという会社の中にプログラムをつくってくれる技術者もいて、我々に出資してくれるという会社もありました。
いよいよ始動し、田中と2人でその会社に行って企画を詰めたり、プロモーションのアイディアを考えたり、順調にブラッシュアップしていきました。
あるとき、その社長さんが、「パートナーを見つけたよ」と紹介してくれたのが、まだオン・ザ・エッヂだった頃の代表、ホリエモンでした。堀江さんは企画書を見て、本当に30秒ぐらいで、「あっ、これは面白い、やろう」と言ってくれました。その頭の回転の早さと想像力と決断力に、「ああ、やっぱりすごいな」と思ったのを覚えているのですが、紹介した社長さんが心変わりして、なるべく我々と堀江さんを会わせないように画策するような感じになっていきました。
我々としては、アイディアを世の中に出したいという思いでやっていたのが、何か違った方向になっていくのに耐えられなくなって、結局その社長さんとは残念ながらお別れすることになって、また最初から出直しということになりました。
そこまでに半年ぐらいかかっていたのですが、自力でやるしかないなということに至りました。そのためにはお金を集めないといけないということで、最初は仲間から集めた6,000万円で立ち上げました。
こうしてこぎつけたサイトオープン1週間前。このとき僕と田中は博報堂を辞めていて、プロモーションも張って、PRのイベントも組んでワクワクしていたのですが、システムを頼んでいた会社の人から呼ばれて、「すみません、できません」と言われたんです。
アウトソーシングしていた会社の社長さんが、制作のプレッシャーに耐えかねて夜逃げしてしまったのです。失敗よりも、それが友達から集めたお金だったというのが本当につらくて、そのときは非常にへこみました。
翌日から「どうにか回収しよう」と、交渉をしていきましたが、そこで感じたのは、「もう俺たちは博報堂じゃねぇな」ということです。我々は単なる小さなベンチャーの2人でしかなくて、最初はまともにかけあってもらえず、今までは恵まれていたんだということに、そこで初めて気がつきました。
流通革命
BuyMa(バイマ)成功の舞台裏 インデックス
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第1章 海外を意識したインターネットのサービス展開
2009年02月10日 (火)
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第2章 C to Cでも安心して出品・購入できる決済システム
2009年03月02日 (月)
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第3章 大切なのは、売り買いを通した「コミュニケーションの場」
2009年03月09日 (月)
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第4章 サイトオープン1週間前に、システム会社が「できません」
2009年03月16日 (月)
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第5章 キックオフ後、売れない2カ月間。別サービスの展開で飛躍
2009年03月24日 (火)
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第6章 我々がつくっているのは市場。サイトやサービスではない
2009年04月01日 (水)
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第7章 プロモーション活動とPR活動の具体例
2009年04月17日 (金)
該当講座
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