記事・レポート
「モバゲータウン」の強さとは
BIZセミナーオンラインビジネス
更新日 : 2008年07月28日
(月)
第3章 ゲームはコミュニケーションのツール
畑村匡章: 『モバゲータウン』は、「ゲームからプラットフォームにいかにお客さんを運んでいくか」をよく考えています。わかりやすい事例として、ゴルフのコンペの例があります。
企業のゴルフコンペなどでは、まったく見ず知らずの人が4人1組にさせられるのですが、ホールを回っていくうちにだんだん仲良くなって、最後にお風呂に入っているときには、「いやあ、今日はよかったですね」などという光景が見られますよね。いつのまにか友達になっていたという体験をされた方がいらっしゃると思います。
いいショットには、「ナイスショット!」と一言掛けることができますよね。日本人には「初対面の人に話しかけるのは苦手だ」という人が結構いると思うのですが、ゴルフは、そういった壁を崩すのに非常にいいコミュニケーションツールになります。
私はそれをヒントに考えたわけなのですが、ゲームも「なんでそんなに点をとれるんだ?」とか、「どんな技があるか教えてください」というように、最初の一言が「はじめまして」ではなくて、「ゲームのことを教えてください」と、障壁を1つ落としてあげることによって、SNSのプラットフォームでコミュニケーションが生まれやすいような構造になっているのです。
一度仲良くなったら、あとは共通のテーマを見つけていけばいいので、最初の一歩を踏み出すことが重要です。
モバゴールドのインセンティブによってユーザーが増え、新しく入ってきた方は自然にコミュニティに入っていき、コミュニティが醸成されてユーザーも増えていく、といういい循環が生まれているのではないかと分析しています。このモデルは、私が『モバゲータウン』を企画した当初から変わっていません。
マーケットの売上げの推移からみると、2007年度の第3クォーターの売上は大体46億円。1年前は8億円弱というところでしたので、急拡大しています。では実際、どういうところで収益を上げているかという話です。
まずは広告収入です。『モバゲータウン』では、あらゆるところにバナー広告が貼られているのですが、先ほどお話ししたようにページビューが多く、アクティブなユーザーがかなりいます。ここの広告は見られる確率が高く、非常に好評です。
次が成果報酬型の広告収入で、トップページの下に「スポンサーサイト一覧」があります。携帯電話の公式サイトといわれているものには、『着メロ』や『着うた』、ゲームサイト、占いといったコンテンツがあります。こうした公式サイトといわれている有料のサイト、例えば『モバゲータウン』経由で300円のサイトに入っていただくと、300ゴールドがユーザーに還元されるようになっています。この裏にはアフィリエイトといわれるパソコンの世界ではおなじみのシステムが動いています。お客さまには300ゴールドお支払いするのですが、私たちは広告主から広告費をいただくことで収益が上がっています。
もうひとつはアバターの直接販売です。「WebMoney」(電子マネー)からはじめたのですが、今は携帯キャリアの公式課金での決済ができるようになっています。アバターを直接購入することが可能になったことで、ここも非常に大きな収益源になっています。コミュニティの拡大によってアバターが売れると必然的に売上げも上がるという、いい循環になっていると言えます。
企業のゴルフコンペなどでは、まったく見ず知らずの人が4人1組にさせられるのですが、ホールを回っていくうちにだんだん仲良くなって、最後にお風呂に入っているときには、「いやあ、今日はよかったですね」などという光景が見られますよね。いつのまにか友達になっていたという体験をされた方がいらっしゃると思います。
いいショットには、「ナイスショット!」と一言掛けることができますよね。日本人には「初対面の人に話しかけるのは苦手だ」という人が結構いると思うのですが、ゴルフは、そういった壁を崩すのに非常にいいコミュニケーションツールになります。
私はそれをヒントに考えたわけなのですが、ゲームも「なんでそんなに点をとれるんだ?」とか、「どんな技があるか教えてください」というように、最初の一言が「はじめまして」ではなくて、「ゲームのことを教えてください」と、障壁を1つ落としてあげることによって、SNSのプラットフォームでコミュニケーションが生まれやすいような構造になっているのです。
一度仲良くなったら、あとは共通のテーマを見つけていけばいいので、最初の一歩を踏み出すことが重要です。
モバゴールドのインセンティブによってユーザーが増え、新しく入ってきた方は自然にコミュニティに入っていき、コミュニティが醸成されてユーザーも増えていく、といういい循環が生まれているのではないかと分析しています。このモデルは、私が『モバゲータウン』を企画した当初から変わっていません。
マーケットの売上げの推移からみると、2007年度の第3クォーターの売上は大体46億円。1年前は8億円弱というところでしたので、急拡大しています。では実際、どういうところで収益を上げているかという話です。
まずは広告収入です。『モバゲータウン』では、あらゆるところにバナー広告が貼られているのですが、先ほどお話ししたようにページビューが多く、アクティブなユーザーがかなりいます。ここの広告は見られる確率が高く、非常に好評です。
次が成果報酬型の広告収入で、トップページの下に「スポンサーサイト一覧」があります。携帯電話の公式サイトといわれているものには、『着メロ』や『着うた』、ゲームサイト、占いといったコンテンツがあります。こうした公式サイトといわれている有料のサイト、例えば『モバゲータウン』経由で300円のサイトに入っていただくと、300ゴールドがユーザーに還元されるようになっています。この裏にはアフィリエイトといわれるパソコンの世界ではおなじみのシステムが動いています。お客さまには300ゴールドお支払いするのですが、私たちは広告主から広告費をいただくことで収益が上がっています。
もうひとつはアバターの直接販売です。「WebMoney」(電子マネー)からはじめたのですが、今は携帯キャリアの公式課金での決済ができるようになっています。アバターを直接購入することが可能になったことで、ここも非常に大きな収益源になっています。コミュニティの拡大によってアバターが売れると必然的に売上げも上がるという、いい循環になっていると言えます。
「モバゲータウン」の強さとは インデックス
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第1章 携帯電話サイトでNO.1シェアを目指す
2008年07月02日 (水)
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第2章 ティーンから大人のユーザーの拡大へ
2008年07月14日 (月)
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第3章 ゲームはコミュニケーションのツール
2008年07月28日 (月)
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第4章 『モバゲータウン』はこうして生まれた!
2008年08月05日 (火)
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第5章 DeNAの開発環境とこれから
2008年08月15日 (金)
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第6章 広告実例。若者へのリサーチと、携帯とテレビの親和性
2008年08月26日 (火)
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第7章 コミュニティ機能を活かしたEC展開
2008年09月04日 (木)
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第8章 健全なコミュニティサイトは、ユーザーとのコミュニケーションから
2008年09月16日 (火)
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