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“感動”を生む組織づくり

ディズニーに学ぶ、企業価値を高めるCS向上のヒント

BIZセミナー経営戦略キャリア・人ビジネススキル
更新日 : 2014年12月17日 (水)

第4章 「ありがとう」と言われて嬉しいのは誰か?

鎌田洋(株式会社ヴィジョナリー・ジャパン 代表取締役)

 
どのような職場で働きたいか

鎌田洋: 「皆さんは、どのような職場で働きたいですか?」という質問をすると、必ず返ってくる言葉が3つあります。

明るい職場。楽しい職場。何でも言い合える職場。

こうした職場をつくるためには、信頼にもとづいた人間関係が必要になりますが、それはどのようにつくっていくのか?

信頼をつくるためには、企業がやるべきこと、個人がやるべきことがあります。企業がやるべきことは、従業員相互の信頼を高める仕組みやシステムをつくること。個人がやるべきことは、主体性を発揮し、自らの信頼性を高めること。大切なのは、人格と能力のバランスです。人格さえ良ければ、ではダメ。専門的な知識を身につけるなど、自分の能力を高めていくことも、信頼性を高める上では重要です。


「ありがとう」の数だけ幸せになれる

鎌田洋: 「ありがとう」と言われて嬉しいのは、誰か? 自分です。「与えることは最高の喜びなのだ。他人に喜びを運ぶ人は、それによって自分自身の喜びと満足を得る」と、ウォルトは言いました。

情けは人の為ならず、と日本語では言います。結局、自分に返ってくる。会社の中に「ありがとう」を増やせば、個人が変わり、組織が変わり、やがてはお客様から「ありがとう」と言われる回数も増えていくでしょう。

最後に「過去は変られないけれど、未来は変えられる」という希望の言葉を、皆さんに贈りたいと思います。健康になりたければ、ウォーキングする。幸せになりたいのなら、「ありがとう」を増やしていく。これだけで、未来は少しずつ変わっていくはずです。(了)

気づきポイント

●顧客満足を生み出す要件は、当たり前のことばかり。だからこそ、見過ごされている。
●主体性(やる気)を存分に発揮できる組織文化が、CS向上への大きなカギになる。
●“感動”を生む組織づくりへの最初の一歩は、自分の周りに「ありがとう」を増やすこと。

“感動”を生む組織づくり
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“感動”を生む組織づくり
~ディズニーに学ぶ 企業価値を高めるCS向上のヒント~
鎌田洋 (株式会社ヴィジョナリー・ジャパン 代表取締役)

鎌田 洋(ヴィジョナリー・ジャパン代表取締役)
成熟市場の中でも成長を続けるディズニー。驚異のリピート率の要因は?オリエンタルランドで全部門キャストの指導育成に携わり、顧客との関わりを追求してきた鎌田氏。ディズニーでの経験から、顧客満足(CS)向上のために欠かせない6つの要素と、企業の使命を再確認することの重要性や、ビジョンを理解し行動レベルに落としこむ現場リーダーの育成ポイントをお話いただきます。


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