記事・レポート
「半端な気持ちで来るな、本気で来い!」藤巻幸大×奥山清行
日本元気塾 第3期開講プレ対談 第2弾
日本元気塾
更新日 : 2012年02月16日
(木)
第3章 邪魔するやつは絶対いる。敵をつくることを恐れるな
藤巻幸大: 今の日本に足りないのは、明らかに個人の突破力。突破力のある人材が必要。だから今、教育が必要なんだと思います。
奥山さんのように二十歳そこそこで海外に飛び出した人って、実はそんなに多くはいないと思うんですよ。僕が日本元気塾に賛同しているのはそこなんです。ある程度活躍した人が、若いうちから次の世代に経験を教える場をつくっている。こういう場があれば、次の世代は変な苦労はしないで活躍できると思う。
奥山清行: 昔は日本の中に、そういう場がたくさんあったんだけどね。
僕が4年間日本に住んで学んだことの1つは、ベビーブーマー世代に期待しちゃいけないってことです。ほとほと嫌になった。言い切っちゃうけど、やることなすこと邪魔しています。もちろん、たまに素晴らしい人もいるけれど。
藤巻幸大: たまにね。でも、ほとんどが老害。
奥山清行: ほとんどはダメ。「老兵は去れ!」と言いたい。
藤巻幸大: 「60歳以上は経営するな!」と言いたい。
奥山清行: 地方でまちづくりを含めて、ものづくりをやっていると、結局人づくりまでいっちゃうんです。話がどんどん雪だるまみたいに大きくなっちゃって、「こんなにでかい山、押していいのかな?」というところまで行くんです。そのとき何が一番腹が立つかって言ったら、まちづくりにしても、人を育てることにしても、一番邪魔するのがその世代。
よく「人は世代じゃない」って言うけれど、僕は敢えて言いたい、「あまりにも固まっている」と。確かに彼らは惨めな暮らしから這い上がって成功しましたよ。だって、日本の高度経済成長をつくった人たちですからね。でもそれが今、日本の弊害になっているんです。彼らは「今の世代も惨めな思いをしなきゃいけない」って思っていて、自分たちの尺度でこれからの社会をつくろうとしている。
藤巻幸大: もう違う線路ができているのにね。
奥山清行: 昔と今じゃ、全然違うのに。例えば地元のシャッター商店街を借りたい人って、実は山ほどいるんです。だったらなんでシャッター商店街になっているのかというと、オーナーが貸さないからです。オーナーは商店街とは別の所に住んでいて、いい暮らしをしていて、地元のことなんか全く考えていない。
藤巻幸大: ときどき貸したかと思ったら、パチンコ屋に貸しちゃうからね。
奥山清行: あとはバーとかね。ちょっと賃料が多く入るという、目先の利益だけで。
藤巻幸大: そんなのばっかりですよね。だから僕は商店街の活性化もやりたいと思っていて、実際、日本元気塾の2期で小倉君という塾生にトライさせました。彼は卒塾課題で、台東区の佐竹商店街の活性化イベント「モノマチ」を実現しました。
彼も確か30歳だったと思いますが、最近、僕は30代に期待してるんです。いろいろ出会ってきた中で、1973~78年生まれぐらいに結構おもしろいのが増えてきています。
奥山清行: 本当にやる気があるなら、ぶち壊す気じゃないとできないですよね。俺、最近、敵をつくりまくってます(笑)。
藤巻幸大: 俺も(笑)。
奥山清行: 今の日本に必要なことの1つは、敵をつくらなきゃダメだということ。
藤巻幸大: 僕らの上の世代に迎合しないこと。
奥山清行: それから、言葉を信じること。日本人は基本的に言葉を信じていないんです。イタリアと日本で暮らしてみて、よくわかりました。
今、人とコミュニケーションをとろうとしたら、言葉しかないんです。昔は顔を合わせて一緒に仕事をしていく中で、隣の職人さんから学べたけれど、今はそんなチャンスもなければ時間もない。そもそも職人が少なくなっている。となると、言葉でやりとりするしかない。
ところが日本人は議論の仕方を知らないんです。多数決をとるか、誰かに決めてもらうか、それしか決め方を知らない。そうじゃなくて、たとえ10対1でも「自分の意見を言って、10人全員引っ張れよ」と言いたい。それも肩書なんかじゃなくて、全く対等な関係の中で、自分1人の影響力で10人を2時間以内に「言葉で動かせ」と。
英語でやれとは言いません。日本語でいいから、まずは言葉を信じて、人とコミュニケーションをとって議論する。議論する中で、お互いに妥協じゃなくて意見を変えていきながら、1つの目標を目指して、ベクトルを合わせて同じことをやっていく。そういうことが全くできていません。だから政府も地場産業も地方のまちづくりもダメ、はっきり言って大学もダメ。ありとあらゆることにダメ出しします。腹が立って仕方がない。
僕は今の日本人に足りないのは「少人数の人が、いかにして意見で人を動かすか」だと思います。
藤巻幸大: わかる! 僕もいろいろな会社に関わっているけれど、やっていることは、1人の言葉でみんなを動かすことだから。
奥山清行: 自分には権利も権力も何もない、それでも何かを決めて人を動かす。今の日本にほしいのは、そういうやつです。言葉を信じて、多数決なんかじゃなくて、言葉で人を引っ張っていけ!
藤巻幸大: リーダーだね。
奥山清行: でも、本当の日本の力っていうのは言葉ではなく、もっと奥深いものです。
藤巻幸大: 精神性ですよね。
奥山清行: 今はそれを表現するのは、言葉しかないと思っています。
藤巻幸大: それ、わかります。大賛成。
奥山さんのように二十歳そこそこで海外に飛び出した人って、実はそんなに多くはいないと思うんですよ。僕が日本元気塾に賛同しているのはそこなんです。ある程度活躍した人が、若いうちから次の世代に経験を教える場をつくっている。こういう場があれば、次の世代は変な苦労はしないで活躍できると思う。
奥山清行: 昔は日本の中に、そういう場がたくさんあったんだけどね。
僕が4年間日本に住んで学んだことの1つは、ベビーブーマー世代に期待しちゃいけないってことです。ほとほと嫌になった。言い切っちゃうけど、やることなすこと邪魔しています。もちろん、たまに素晴らしい人もいるけれど。
藤巻幸大: たまにね。でも、ほとんどが老害。
奥山清行: ほとんどはダメ。「老兵は去れ!」と言いたい。
藤巻幸大: 「60歳以上は経営するな!」と言いたい。
奥山清行: 地方でまちづくりを含めて、ものづくりをやっていると、結局人づくりまでいっちゃうんです。話がどんどん雪だるまみたいに大きくなっちゃって、「こんなにでかい山、押していいのかな?」というところまで行くんです。そのとき何が一番腹が立つかって言ったら、まちづくりにしても、人を育てることにしても、一番邪魔するのがその世代。
よく「人は世代じゃない」って言うけれど、僕は敢えて言いたい、「あまりにも固まっている」と。確かに彼らは惨めな暮らしから這い上がって成功しましたよ。だって、日本の高度経済成長をつくった人たちですからね。でもそれが今、日本の弊害になっているんです。彼らは「今の世代も惨めな思いをしなきゃいけない」って思っていて、自分たちの尺度でこれからの社会をつくろうとしている。
藤巻幸大: もう違う線路ができているのにね。
奥山清行: 昔と今じゃ、全然違うのに。例えば地元のシャッター商店街を借りたい人って、実は山ほどいるんです。だったらなんでシャッター商店街になっているのかというと、オーナーが貸さないからです。オーナーは商店街とは別の所に住んでいて、いい暮らしをしていて、地元のことなんか全く考えていない。
藤巻幸大: ときどき貸したかと思ったら、パチンコ屋に貸しちゃうからね。
奥山清行: あとはバーとかね。ちょっと賃料が多く入るという、目先の利益だけで。
藤巻幸大: そんなのばっかりですよね。だから僕は商店街の活性化もやりたいと思っていて、実際、日本元気塾の2期で小倉君という塾生にトライさせました。彼は卒塾課題で、台東区の佐竹商店街の活性化イベント「モノマチ」を実現しました。
彼も確か30歳だったと思いますが、最近、僕は30代に期待してるんです。いろいろ出会ってきた中で、1973~78年生まれぐらいに結構おもしろいのが増えてきています。
奥山清行: 本当にやる気があるなら、ぶち壊す気じゃないとできないですよね。俺、最近、敵をつくりまくってます(笑)。
藤巻幸大: 俺も(笑)。
奥山清行: 今の日本に必要なことの1つは、敵をつくらなきゃダメだということ。
藤巻幸大: 僕らの上の世代に迎合しないこと。
奥山清行: それから、言葉を信じること。日本人は基本的に言葉を信じていないんです。イタリアと日本で暮らしてみて、よくわかりました。
今、人とコミュニケーションをとろうとしたら、言葉しかないんです。昔は顔を合わせて一緒に仕事をしていく中で、隣の職人さんから学べたけれど、今はそんなチャンスもなければ時間もない。そもそも職人が少なくなっている。となると、言葉でやりとりするしかない。
ところが日本人は議論の仕方を知らないんです。多数決をとるか、誰かに決めてもらうか、それしか決め方を知らない。そうじゃなくて、たとえ10対1でも「自分の意見を言って、10人全員引っ張れよ」と言いたい。それも肩書なんかじゃなくて、全く対等な関係の中で、自分1人の影響力で10人を2時間以内に「言葉で動かせ」と。
英語でやれとは言いません。日本語でいいから、まずは言葉を信じて、人とコミュニケーションをとって議論する。議論する中で、お互いに妥協じゃなくて意見を変えていきながら、1つの目標を目指して、ベクトルを合わせて同じことをやっていく。そういうことが全くできていません。だから政府も地場産業も地方のまちづくりもダメ、はっきり言って大学もダメ。ありとあらゆることにダメ出しします。腹が立って仕方がない。
僕は今の日本人に足りないのは「少人数の人が、いかにして意見で人を動かすか」だと思います。
藤巻幸大: わかる! 僕もいろいろな会社に関わっているけれど、やっていることは、1人の言葉でみんなを動かすことだから。
奥山清行: 自分には権利も権力も何もない、それでも何かを決めて人を動かす。今の日本にほしいのは、そういうやつです。言葉を信じて、多数決なんかじゃなくて、言葉で人を引っ張っていけ!
藤巻幸大: リーダーだね。
奥山清行: でも、本当の日本の力っていうのは言葉ではなく、もっと奥深いものです。
藤巻幸大: 精神性ですよね。
奥山清行: 今はそれを表現するのは、言葉しかないと思っています。
藤巻幸大: それ、わかります。大賛成。
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