記事・レポート
「本気で志を形にしたい人へ」米倉誠一郎×髙島郁夫
日本元気塾 第3期開講プレ対談 第1弾
日本元気塾
更新日 : 2012年02月07日
(火)
第2章 転んだやつを笑わない
米倉誠一郎: 僕は「転んだやつを笑わない」ということを信条にしています。転ぶのは歩いたからであって、座っているやつは転ばないですからね。でも日本は、先陣を切って行って転んだやつを笑うでしょう。そうじゃなくて、身銭を切って世界に出て行こうとする人間に、政府もそうですが、我々も「ありがとう」って言わなきゃいけないですよね。
髙島郁夫: いつも思うんですけど、ソニーの盛田(昭夫)さんのように単身で、恥も外聞もなく乗り込んでいった企業は、やっぱり海外で通用するんです。海外進出を支援する組織におんぶに抱っこで行ったのでは、成功しません。
米倉誠一郎: 自分で切り拓く気概ですよね。僕はソニーのポケッタブルラジオのエピソードが大好きでなんです。ソニーのラジオって、結構大きかったんですよね。だから盛田さんはアメリカに行く前、ワイシャツを特注してポケットを大きくして入れて行った。それをアメリカ人が見たら……。
髙島郁夫: 「おっ! ポータブルだ」って(笑)。
米倉誠一郎: そうそう。アメリカ人は「すごい!」と思って買ったけれど、どうも自分のポケットには入らない。おかしいなと思ったら「盛田のポケットはでかかった」っていう話(笑)。しかも盛田さんの英語って、文法は間違ってるし、単語はめちゃくちゃだったそうです。それでもアメリカ人は引きつけられて、片時も目を離さなかった。それは上手い下手を超えて、ソニーにかける情熱がほとばしっていたからだというんです。それぐらいの気概を持って行かないとダメなんでしょうね。でも、世界にはチャンスはいっぱいあると思うんです。
髙島郁夫: たくさんありますよ、本当に。
米倉誠一郎: 僕は来週、インドの新興マーケットを見に行くツアーをやるんです。日本のエグゼクティブは「グローバリゼーションが大事だ」と口では言っていますが、車で送り迎えされて、夜は銀座で会食してるから、現地に行ってないんです。だから連れて行かなきゃダメだと思って。こういう所に日本元気塾の塾生も連れて行きたい。
髙島郁夫: インドはおもしろいですよ。ひょっとしたら中国よりすごいかもしれません。インド人は根底に宗教があるからだと思うのですが、考え方がまともなほうを向いています。しかも、いいものをつくろうとする感性もあります。この違いは、田舎のトイレがきれい・汚い、田舎の食堂で飯が食える・食えないの違いなんです。実はこういうことがすごく大きいことなんじゃないかと、いつも思います。
米倉誠一郎: それも地に足のついたグローバリゼーションですね。「Think Globally, Act Locally」という。
髙島郁夫: いつも思うんですけど、ソニーの盛田(昭夫)さんのように単身で、恥も外聞もなく乗り込んでいった企業は、やっぱり海外で通用するんです。海外進出を支援する組織におんぶに抱っこで行ったのでは、成功しません。
米倉誠一郎: 自分で切り拓く気概ですよね。僕はソニーのポケッタブルラジオのエピソードが大好きでなんです。ソニーのラジオって、結構大きかったんですよね。だから盛田さんはアメリカに行く前、ワイシャツを特注してポケットを大きくして入れて行った。それをアメリカ人が見たら……。
髙島郁夫: 「おっ! ポータブルだ」って(笑)。
米倉誠一郎: そうそう。アメリカ人は「すごい!」と思って買ったけれど、どうも自分のポケットには入らない。おかしいなと思ったら「盛田のポケットはでかかった」っていう話(笑)。しかも盛田さんの英語って、文法は間違ってるし、単語はめちゃくちゃだったそうです。それでもアメリカ人は引きつけられて、片時も目を離さなかった。それは上手い下手を超えて、ソニーにかける情熱がほとばしっていたからだというんです。それぐらいの気概を持って行かないとダメなんでしょうね。でも、世界にはチャンスはいっぱいあると思うんです。
髙島郁夫: たくさんありますよ、本当に。
米倉誠一郎: 僕は来週、インドの新興マーケットを見に行くツアーをやるんです。日本のエグゼクティブは「グローバリゼーションが大事だ」と口では言っていますが、車で送り迎えされて、夜は銀座で会食してるから、現地に行ってないんです。だから連れて行かなきゃダメだと思って。こういう所に日本元気塾の塾生も連れて行きたい。
髙島郁夫: インドはおもしろいですよ。ひょっとしたら中国よりすごいかもしれません。インド人は根底に宗教があるからだと思うのですが、考え方がまともなほうを向いています。しかも、いいものをつくろうとする感性もあります。この違いは、田舎のトイレがきれい・汚い、田舎の食堂で飯が食える・食えないの違いなんです。実はこういうことがすごく大きいことなんじゃないかと、いつも思います。
米倉誠一郎: それも地に足のついたグローバリゼーションですね。「Think Globally, Act Locally」という。
関連書籍
『創発的破壊 未来をつくるイノベーション』(ミシマ社、米倉誠一郎著)
米倉誠一郎ミシマ社
関連リンク
「本気で志を形にしたい人へ」米倉誠一郎×髙島郁夫 インデックス
-
第1章 本気で起業したい人、あるいは起業した人に来てほしい
2012年02月06日 (月)
-
第2章 転んだやつを笑わない
2012年02月07日 (火)
-
第3章 今の日本に必要なのは、プロフェッショナルな個人
2012年02月09日 (木)
-
第4章 生きたケーススタディをつくる
2012年02月10日 (金)
注目の記事
-
11月26日 (火) 更新
本から「いま」が見えてくる新刊10選 ~2024年11月~
毎日出版されるたくさんの本を眺めていると、世の中の”いま”が見えてくる。新刊書籍の中から、今知っておきたいテーマを扱った10冊の本を紹介しま....
-
11月26日 (火) 更新
メタバースは私たちの「学び」に何をもたらす?<イベントレポート>
メタバースだからこそ得られる創造的な学びとは?N高、S高を展開する角川ドワンゴ学園の佐藤将大さんと、『メタバース進化論』を出版されたバーチャ....
-
11月20日 (水) 更新
aiaiのなんか気になる社会のこと
「aiaiのなんか気になる社会のこと」は、「社会課題」よりもっと手前の「ちょっと気になる社会のこと」に目を向けながら、一市民としての視点や選....
現在募集中のイベント
-
開催日 : 01月30日 (木) 19:00~20:30
note × academyhills
メディアプラットフォームnoteとのコラボイベント第2回。映画『ビリギャル』の主人公のモデルで教育家として活動する小林さやかさんと、元陸上選....
小林さやかと為末大が語る『人間の学び・成長のプロセスとマインドセット』