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“生きるように働く”を支援する
毎日が楽しくなる、新しい生き方・働き方:中村健太×古田秘馬
キャリア・人文化
更新日 : 2012年12月17日
(月)
第5章 なりたい職業より、なりたい状態を考えよう
中村健太: 「自分のやりたい仕事に出会うのはどうしたらいいですか?」「それをつくるにはどうしたらいいですか?」とよく聞かれます。シンプルに2つの方法があると実感しています。
1つは、仕事のボキャブラリーを増やすことです。子どもは「サッカー選手になりたい」とか「お花屋さんになりたい」とよく言いますが、これってほかの仕事を知らないからじゃないかと思うんです。世の中にはいろんな生き方・働き方があるということを知らなければ、やりたいことなんてわからないですよね。
もう1つは、「土日にもしたいことか?」と考えてみることです。例えば「社会起業家になりたい」と言う人がいるんですけど、それって「社長になりたい」ということと同じだったりします。肩書きみたいなものから考えるのではなく、「土日で仕事が休みのときに、やりたいことを見つけてトライしてみたらおもしろかったから」みたいなアプローチがあってもいいんじゃないかと思います。興味で始めたことが、ある日、逆転して仕事になるかもしれませんし、その興味が次の仕事につながるかもしれません。
古田秘馬: 「仕事のボキャブラリーを増やす」というのは、確かにそうだなと思ったんですけれど、僕がみなさんによく聞くのは「何になりたいですか、何をやりたいですか」じゃなくて、「どんな状態でいたいですか?」ということです。
「日本仕事百貨」には、仕事の話じゃなくて、そこで働く人が「どんな状態で今生きているか」ということが延々と書いてありますよね。
中村健太: ああ、そうですね、確かに(笑)。
古田秘馬: 例えば「毎日こんな生活をしていて、こんなことが楽しい」ということが書いてあって、「へぇ、この人はこんなふうに自然を感じているんだ」ということが分かって、「この人の仕事は何だろう?」と思ったら、最後に「島の管理人を募集している」とわかるようになっています。ほかの求人サイトは「何の仕事なのか、何をやるのか」という具体的なことを書いているけれど、「日本仕事百貨」はそこで働く人が「どんな状態なのか」ということを伝えています。これは結構おもしろいポイントだと思うんです。
例えば「弁護士になりたい」と言う人が、実は「人を幸せにしたい」ということなら、別に弁護士じゃなくてもいろいろあるじゃないですか。「状態」から見ると新しい仕事ができるんじゃないかと思います。
中村健太: 「状態」というのは、自分の内側にある気持ちに素直になるということかもしれないですね。「親が安心するから」とか「有名な企業だから」とか「合コンに行くとモテるから」みたいな外部の価値観と、「こういう状態でありたい」という自分の素直な気持ちがごっちゃになると、もやもやするんだと思います。
古田秘馬: 仕事って、「仕える」って書くじゃないですか。その事に仕える。つまり「その事のためだったら、全身全霊を捧げられることを仕事という」ということだと思うんです。もちろん「お金を稼ぐことが仕事」という考え方はありますが、同時に「生きる糧になっているもの」でもある。だから「父親」が職業の場合もあるかもしれないんですよ。例えば子どもが生まれたばっかりで「俺の今一番の仕事は父親です」とかね。
中村健太: お金を稼ぐとか、誰かに説明するためとかいうことから、外側の価値観に寄ってしまうこともあると思います。ただ、今はその逆もあって、本当に自由に自分の気持ちに寄って働く人が増えているような気がします。それは、ある種「状態」に近いのかもしれませんね。
1つは、仕事のボキャブラリーを増やすことです。子どもは「サッカー選手になりたい」とか「お花屋さんになりたい」とよく言いますが、これってほかの仕事を知らないからじゃないかと思うんです。世の中にはいろんな生き方・働き方があるということを知らなければ、やりたいことなんてわからないですよね。
もう1つは、「土日にもしたいことか?」と考えてみることです。例えば「社会起業家になりたい」と言う人がいるんですけど、それって「社長になりたい」ということと同じだったりします。肩書きみたいなものから考えるのではなく、「土日で仕事が休みのときに、やりたいことを見つけてトライしてみたらおもしろかったから」みたいなアプローチがあってもいいんじゃないかと思います。興味で始めたことが、ある日、逆転して仕事になるかもしれませんし、その興味が次の仕事につながるかもしれません。
古田秘馬: 「仕事のボキャブラリーを増やす」というのは、確かにそうだなと思ったんですけれど、僕がみなさんによく聞くのは「何になりたいですか、何をやりたいですか」じゃなくて、「どんな状態でいたいですか?」ということです。
「日本仕事百貨」には、仕事の話じゃなくて、そこで働く人が「どんな状態で今生きているか」ということが延々と書いてありますよね。
中村健太: ああ、そうですね、確かに(笑)。
古田秘馬: 例えば「毎日こんな生活をしていて、こんなことが楽しい」ということが書いてあって、「へぇ、この人はこんなふうに自然を感じているんだ」ということが分かって、「この人の仕事は何だろう?」と思ったら、最後に「島の管理人を募集している」とわかるようになっています。ほかの求人サイトは「何の仕事なのか、何をやるのか」という具体的なことを書いているけれど、「日本仕事百貨」はそこで働く人が「どんな状態なのか」ということを伝えています。これは結構おもしろいポイントだと思うんです。
例えば「弁護士になりたい」と言う人が、実は「人を幸せにしたい」ということなら、別に弁護士じゃなくてもいろいろあるじゃないですか。「状態」から見ると新しい仕事ができるんじゃないかと思います。
中村健太: 「状態」というのは、自分の内側にある気持ちに素直になるということかもしれないですね。「親が安心するから」とか「有名な企業だから」とか「合コンに行くとモテるから」みたいな外部の価値観と、「こういう状態でありたい」という自分の素直な気持ちがごっちゃになると、もやもやするんだと思います。
古田秘馬: 仕事って、「仕える」って書くじゃないですか。その事に仕える。つまり「その事のためだったら、全身全霊を捧げられることを仕事という」ということだと思うんです。もちろん「お金を稼ぐことが仕事」という考え方はありますが、同時に「生きる糧になっているもの」でもある。だから「父親」が職業の場合もあるかもしれないんですよ。例えば子どもが生まれたばっかりで「俺の今一番の仕事は父親です」とかね。
中村健太: お金を稼ぐとか、誰かに説明するためとかいうことから、外側の価値観に寄ってしまうこともあると思います。ただ、今はその逆もあって、本当に自由に自分の気持ちに寄って働く人が増えているような気がします。それは、ある種「状態」に近いのかもしれませんね。
“生きるように働く”を支援する インデックス
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第1章 気軽にエントリーしづらい求人サイト「日本仕事百貨」
2012年12月10日 (月)
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第2章 新しい仕事のあり方を実践&提案する「シゴトヒト文庫」
2012年12月11日 (火)
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第3章 いい場は「人」から
2012年12月13日 (木)
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第4章 いい仕事の共通点
2012年12月14日 (金)
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第5章 なりたい職業より、なりたい状態を考えよう
2012年12月17日 (月)
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第6章 統合から新しい職業が生まれる
2012年12月18日 (火)
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第7章 太った人のコミュニティをつくったら、ものすごい価値が出た
2012年12月20日 (木)
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第8章 価値って何だろう?
2012年12月21日 (金)
該当講座
中村健太(株式会社シゴトヒト代表取締役)× 古田秘馬(株式会社umari代表)
日々の生活、社会の問題も、ちょっとした工夫や思いつきで「楽しい毎日」になります。視点を変えるきっかけさえあれば、誰もが工夫し、参加できるのではないでしょうか。
シリーズ「街・人を変えるソーシャルデザイン」では「丸の内朝大学」「六本木農園」など、多くの街・人を巻き込む企画を実行するプロジェクトデザイナー古田秘馬氏をファシリテーターに迎えます。第1回のゲストは、WEBサイト「日本仕事百貨」を運営する中村健太氏。働いている人と、働きたい人の想いをつなぐ、新しい仕事の探し方をきっかけに、社会のありかた、生き方を考えていきます。
キャリア・人 文化
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