六本木ヒルズライブラリー

脱「つらい学習」!学びを楽しくする6冊

更新日 : 2024年04月23日 (火)





みなさんは学ぶことに対してどのようなイメージを抱いているでしょうか?
教材を広げたはいいものの、なかなか気が進まないという方も多いはずです。今回は学習のイメージを刷新してくれる書籍や、難解だと思われがちな学問・分野を分かりやすく解説している書籍を集めました。
すでに学んでいる分野でも、違った視点から触れることで新たな知見を得られるかもしれません。学生時代に苦労した経験、そして今もなお勉強に苦手意識のあるすべての人に読んでもらいたい6冊です。


『まっすぐ考える 考えた瞬間、
   最良の答えだけに向かう頭づくり』
ダリウス・フォルー /サンマーク出版
何かを選択する時まっすぐ最良の答えに向かうにはどうしたら良いのか?
答えは簡単、知識を増やして柔軟な思考を持つことです。と分かりきった答えを突きつけられても中々実践出来ないのが現実です。

頭脳も筋肉と同じように鍛えて最良を維持しないと良い結果を得ることは出来ません、しかし新しい学びの刺激に脳が喜びを覚えてもそれを持続させるのは簡単な事ではありません。脳にもスランプがありますからね。考えをめぐらせた時にいつもごちゃごちゃになってしまう頭の中を、答えに向かってスッキリまとめるための手段をいくつかご紹介します。
 

『教えない技術
「質問」で成績が上がる東大式コーチングメソッド』
 西岡壱誠/星海社
勉強は教わることからはじまると思っていませんか?果たしてそうなのでしょうか。
興味のない話題は頭に入って来ないし、教える側のエゴで一方的にただ知識を詰め込まれても、自発的に学ぶ姿勢がないと、知識は中々自分のものになりません。

学ぶ過程で大切になってくるのは、主体性のある質問・疑問をもつ力。つまりいくつになっても興味を持ち、自発的に学ぶ姿勢がとれるのであれば知識は楽しく身につきます。今興味のある事に関して今更なんて思わないで、気になった時が学びのタイミングです。

 

 

『化学で世界はすべて読み解ける
   人類史、生命、暮らしのしくみ』
 左巻健男/SBクリエイティブ 「化学」とは「物質の学問」。私たちの生活は物質とは切っても切り離せません。食べ物、着る物、建物、私たち自身もみんな物質。学生の頃に何の役に立つのだろうかと疑問に思いながら懸命に暗記した化学の知識。暗記していたあの頃に知りたかった!なんで教えてくれなかったの!と言いたくなるかもしれません。

実は0℃じゃない氷が存在する?どこにでも存在する危険物質”ジハイドロゲンモノオキサイド(DHMO)”とは?身近な例や一風変わったエピソードを切り口に、楽しい化学の世界へ誘います。
化学が苦手だった人にこそ読んでいただきたい一冊です。
 

『笑わない数学』
NHK笑わない数学制作班/KADOKAWA
数学という分野はしばしば芸術と関連付けられるほど、美的価値が高いものとされてきました。本書は、「素数」「無限」「四色問題」「フェルマーの最終定理」「確率論」「ガロア理論」といった6つの難解な数学理論を豊富な図説を用いて分かりやすく解説しています。
NHKの番組から始まった本書は、数学を敬遠してしまいがちなスタッフも総動員して数式の美しさや味わい方が伝わるように最大限の工夫を凝らして制作されました。

見慣れない数式も登場しますが、数学に対する捉え方はきっと変わるはずです。「数学は苦手(笑)」と笑って誤魔化してしまう風潮に真剣に抗った、”笑わない数学”です。
 

『世界のエリートが学んでいる教養書必読100冊を1冊にまとめてみた』
永井孝尚/KADOKAWA
教養を身につけること、それは言わば学びの本質。実生活で役に立つため学習することではなく、知る喜びを得ること、そして深く考える力や習慣を養うこと。著者は「問題の本質を構造的に捉えるために必要なのが、教養だ」(9頁)と述べています。

とはいえ、何から読めばよいのか分からないという声が上がるのもまた然り。そこで本書では、哲学や歴史、科学など6つの分野で章立てしたうえで名著を100冊厳選し、エッセンスを抽出してご紹介。簡潔かつ知的好奇心をぐっと引き出してくれる文をもって、読者を知の世界へ誘ってくれます。
あの一冊の扉をひらいて、教養とは、学ぶとは何かを考えるきっかけにもなることでしょう。
 

『問うとはどういうことか
   人間的に生きるための思考のレッスン』
梶谷真司/大和書房
「哲学とは考えることであり、考えるとは問うことである。だから哲学は、問うことについて、きわめて自覚的でなければならない。」(210頁)と、著者は言います。ここでは狭義としての哲学と読めますが、学ぶことそのものに置き換えてもよいでしょう。

自己研鑽をするうえで基本的な「問う」こと。それは学問のみならずニュースや身辺の生活など、あらゆることに、なぜ? どうして? と、世のことわりに深く潜ってゆくこと。
学ぶことの喜びや意義もより一層引き立つことうけあいな一冊です。
 
 

 

まっすぐ考える 考えた瞬間、最良の答えだけに向かう頭づくり

ダリウス・フォルー 
サンマーク出版

教えない技術

西岡壱誠
星海社

化学で世界はすべて読み解ける : 人類史、生命、暮らしのしくみ

左巻健男
SBクリエイティブ

笑わない数学

NHK「笑わない数学」制作班
KADOKAWA

世界のエリートが学んでいる教養書必読100冊を1冊にまとめてみた

永井孝尚
KADOKAWA

問うとはどういうことか : 人間的に生きるための思考のレッスン

梶谷真司
大和書房