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スティーブ・ジョブズを通して学ぶ「感性訴求」

~iPod mini仕掛人、前刀禎明はいかにして世の中を動かしたのか~

経営戦略ビジネススキルキャリア・人
更新日 : 2012年09月07日 (金)

第9章 明日の自分には無限の可能性がある

前刀禎明(株式会社リアルディア代表取締役社長/モーションビート株式会社取締役会長)

前刀禎明: 自分らしさ、オリジナリティが重要だということは既にお話ししました。そのとき、自分のやり方が大切になってきます。世の中が求めていることに対し、他人ができることと、自分ができることがあります。世の中から確実に求められていて、自分にしかできないものを「SWEET SPOT」と言います。これを持たないといけません。それを生み出すのはひとえに個性です。

自分らしいスタイルを確立するためには、自分が何をやりたいのか、自問自答しなければなりません。世の中に対して何を伝えたいのか、どのようにユニークなのか、自分自身を知ることです。

私は「ライブドアの創業者」とか——悪いライブドアじゃなくて、悪いことをやっていない、いいライブドアですよ——「iPodの仕掛け人」などと言われるのですが、こうしたことは全部、自分にとっては過去のこと、ただの経験でしかありません。重要なのはこれから何をするかです。人生は常にチャレンジです。私が今、挑戦しているのはREALDEAR(リアルディア)という会社です。「REAL=本物」+「DEAR=親愛なるもの」ということで、本当に大切なことを、かけがえのない人に伝えていきたいという思いを込めてつくりました。

REALDEARでは、感性・創造力・表現力をキーワードに、常に好奇心を持って、自分で考えて成長する力を育むために、五感とイマジネーションを使う「5+i」というコンセプトのセミナーやワークショップ、本質的な次元で人の心を動かすクリエイティブ・プレゼンテーション講座などをやっています。五感に訴えるのは、人は五感でものを感じとっていくからです。

ウォルト・ディズニーは「夢を見れば実現することができる」「started with a dream and a mouse」、夢と一匹のネズミから始まったと言いました。新しいアップルもたった1つのiPodから始まったと言っていいと思います。私はアップルに入ったとき、「こんなiPodを1個売るのって、自分の仕事としてどうかな……」と正直思いました。でも先の広がりを考えたら「これはものすごいことが起こせるかもしれない」と思い、デジタルミュージック革命というアプローチを考えてやっていったんです。本当に1つから変わることができるということです。

スティーブ・ジョブズは本当にいろいろなものを生み出してくれました。スティーブが亡くなった後、いろいろな取材を受けて、改めてその価値、彼が残したメッセージを自分なりに考えてみました。そして思ったことは「スティーブ・ジョブズに負けるな!」です。スティーブ・ジョブズが「Insanely Great」なら、日本のメーカー、特にソニーには「Greater than Insanely Great」、狂ったようにすごいものを凌ぐ、もっとすごいものをつくってほしいと思います。

夢は絶対に諦めちゃいけない。成功した人たちはみんな、そう言っています。これは「絶対に妥協するな、常に挑戦を続けろ!」ということだと思います。「明日の自分には無限の可能性がある」——これが私から皆さんに伝えたい、きょう最後のメッセージです。ありがとうございました。(終)

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前刀禎明 (株式会社リアルディア 代表取締役社長)

前刀禎明 (㈱リアルディア 代表取締役社長/ngi group㈱代表執行役会長 兼 取締役)
「企業が本質的な次元で価値を創り、人の心を動かす」にはどうしたらよいのか、そのために必要な「感性訴求」とは何か?Apple日本法人代表取締役として、ジョブズ氏と共に日本のAppleブランドを復活させたご経験を踏まえてお話し頂きます。


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