2010年10月15日 (金)  8:00～9:30

※受付は7:45～開始します。

世界最高峰のビジネススクール、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院日本同窓会とアカデミーヒルズが送る知の交流。
同校教授を始め日本や世界で活躍する卒業生や関係者を招き、講演やディスカッションを通じてケロッグならではのカジュアルな雰囲気のなかで、マネジメントの最先端やリーダーシップの真髄に触れる朝食会のシリーズです。

大好評のシリーズ第12弾は、ケロッグの卒業生であり、「タクシー王子」としても有名な日本交通株式会社の川鍋一朗社長をスピーカーにお招きし、これからのタクシー業界のあり方とマネジメントについて語っていただきます。

タクシー業界最大手の三代目として生まれた川鍋氏は、その華麗なる経歴が注目されます。
幼稚舎から慶応一筋、カリフォルニアの不動産ディベロッパー勤務を経て、ケロッグ経営大学院へ留学。帰国後は、外資系コンサルタントの雄、マッキンゼーに勤務。その後、満を持して、家業を継ぐべく日本交通へ入社と、華やかな道を進んで来ました。

ところが、川鍋氏が入社した2000年、会社は他事業の展開による1900億円の負債を抱えて、まさに火の車。華麗なる経歴からは想像もつかないような地獄の日々へ突き落とされます。しかしながら、不屈の精神を持つ川鍋氏は、銀行と粘り強く交渉しながら、不動産の処分、厳しいリストラ、経営改革で、何とか負債を返済、業績を回復し、難局を乗り切りました。

そしてそのV字回復の過程で、社員の信頼を勝ち得た川鍋社長は、次の一手を考えるために大胆な作戦に出ます。それは社長自らが運転手として現場に出る、1ヶ月の武者修行でした。（その詳細は、川鍋氏の著書『タクシー王子、東京を往く』に記されています）
そのような徹底的な現場思考と、ケロッグMBAやマッキンゼーの経験を活かした戦略思考の組み合わせは、着実に日本交通を新たなステージへと運んでいきます。

川鍋社長が考える、日本交通の新たな方向性は「世界最高のタクシーサービス」を提供すること。
タクシーは、「拾う」ものから「選ぶ」ものへと変わっていくと時代を読み、高品質サービスの「黒タク」の導入、EVタクシーの実証運用事業（六本木ヒルズのタクシー乗車場から乗ることができます：11月まで実施中）など、積極的に、お客さまから選ばれるタクシー会社への道を、チャレンジ精神旺盛な経営で実践されています。

V字回復を遂げる過程と、新たなチャレンジを経て得られたこうしたマネジメントの経験は、業界を問わず、ビジネスに関わる全ての人にヒントとなるものがあるでしょう。

当日はタクシー王子・川鍋社長が、企業経営と日本のタクシー業界のこれからについてお話します。