セミナー・イベント

森美術館「MAMアートコース2008-2010」
レクチャー第11回 「アラフォーおひとりさまの生きる道」

カルチャー&ライフスタイル 文化

日時

2010年06月01日 (火)  19:00~21:00
終了しています

内容

アラフォー世代はポスト均等法世代、人口学的には日本における晩婚化、非婚化、少子化の先駆けです。30代後半の女性のシングル率は2005年で約18%、大都市圏では3割台にものぼります。女性のシングルライフは、もはやライフステージ上の結婚までの待機の時間ではなく、完全にライフスタイルの選択肢のひとつとなりました。

しかし、社会はあいかわらず稼ぎ主男性を世帯主とした標準世帯モデルで設計されたままです。かつてのように結婚が生活保障財だった時代とちがい、女性の生活には選択肢が増えたように見えますが、そこにはかつての女性が経験しなかった悩みも問題もあります。そのなかでシングル女性はどのような生存戦略を採用しているのでしょうか。そしてアラフォー女性の20年後、40年後に、彼女たちが老後を迎える頃に、シングル高齢者を支えるどんな安心や安全があるのでしょうか…。

上野千鶴子は、『おひとりさまの老後』(法研、2007年)を、自身が属する団塊世代の女性のために執筆しました。しかしそれからマイナス20歳、現在アラフォー女性の老後をとりまく環境は、団塊世代とはいちじるしく異なっていることでしょう。それを指摘した辻元清美氏との共著で『世代間連帯』(岩波新書、2009年)を著しました。

2010年度の初回となる第11回では、少子高齢化社会の日本社会に言及しつつ、自立した「おひとりさま」の生き方について考えます。

※日英・手話同時通訳付

講師紹介

講師
上野千鶴子 (うえの・ちづこ)
東京大学大学院人文社会系研究科教授、社会学者

1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了、平安女学院短期大学助教授、シカゴ大学人類学部客員研究員、京都精華大学助教授、国際日本文化研究センター客員助教授、ボン大学客員教授、コロンビア大学客員教授、メキシコ大学院大学客員教授等を経る。1993年東京大学文学部助教授(社会学)、1995年東京大学大学院人文社会系研究科教授。
専門は女性学、ジェンダー研究。この分野のパイオニアであり、指導的な理論家のひとり。近年は高齢者の介護問題に関わっている。
1994年『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)でサントリー学芸賞を受賞。『上野千鶴子が文学を社会学する』(朝日新聞社)、『差異の政治学』『当事者主権』(中西正司と共著)(岩波書店)、『家族を容れるハコ 家族を超えるハコ』(平凡社)、『老いる準備』(学陽書房)など著書多数。『岩波シリーズ ケア その思想と実践』全6巻(岩波書店)『増補新版 日本のフェミニズム』全12巻(岩波書店)の共編者、近著に中西正司と共編の『ニーズ中心の福祉社会へ:当事者主権の次世代福祉戦略』(医学書院)、辻元清美との共著『世代間連帯』(岩波新書)。『おひとりさまの老後』『男おひとりさま道』(法研)はベストセラーに。新刊にエッセイ集『ひとりの午後に』(NHK出版)。

※ポートレート撮影:岡戸雅樹

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講座趣旨

※森美術館とは

文化都心 六本木ヒルズのシンボルとして、森タワーの最上階に位置する美術館。 「現代性」と「国際性」をテーマに、現代アート、ファッション、建築、デザイン、写真、映像など様々なジャンルの斬新な展覧会を開催しています。
展覧会会期中は休館日がなく、また22時まで開館(火曜日を除く)している他、同じチケットで展望台 東京シティビューにも入館できます。

「MAMアートコース2009」
森美術館では、現代美術をさらに楽しんでいただくための講座「MAM(マム)アートコース」を開催しています。このコースでは「A:Art(アート)、B:Business(ビジネス)、C:Culture(カルチャー)の三つのテーマを掲げ、アートと社会の関係性を紐解いていきます。2009年度はアートフェアの役割や現代アートにおける記録の問題、また著作権の新しい考え方や企業と文化の関係について考察しました。今年度最後となる第9回・第10回では、アートのための理想の空間、民主主義の新しい可能性について考えます。


募集要項

日時 2010年06月01日 (火)  19:00~21:00
受講料 1,000円
定員 250名

注意事項

※一般の方のみ受付します。
「森美術館MAMCメンバー(個人・法人)」、「学生」の方は割引のため、森美術館ウェブサイトよりお申し込みください。

複数名で一緒にご参加いただく場合にも、一括でお申込を頂くことはできません。お一人様ずつWEB上のお申込みフォームよりご登録いただくことにより、お席を確保させて頂いております。
恐れ入りますが、参加されるご本人にお申込いただくか、又は代理でご参加者の情報をご登録下さいますようお願い申し上げます。
尚、その際に同一のメールアドレスはご利用いただけません。必ず人数分のメールアドレスをお手元にご用意の上お申込ください。

主催
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※都合により40階に変更する場合、受講生には直接ご案内いたします。

お支払い方法

クレジットカードによるお支払いのみです。
※いかなる理由においても、お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※森美術館のセミナーは1回ごとに異なるセミナーになりますので、日程の振り替え、変更は承ることはできかねます。お申込の際にはご注意ください。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)

【その他】
※領収証をご希望の方は、「申込画面」内の<請求書・領収証発行>欄でラジオボタンの「WEB上で発行する」をお選び下さい。
「WEB上で発行する」をお選びいただきますと申込完了後に、領収証のダウンロード画面が表示されます。ダウンロード画面を一旦閉じると再度ダウンロード画面に戻ることが出来ませんのでご注意ください。

森美術館展覧会情報

「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」 会期:2010 年3 月20 日(土)-7 月4 日(日)
「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」 会期:2010 年3 月20 日(土)-7 月4 日(日)

日本のアートシーンの“明日”を見渡すべく、多様なジャンルのアーティストやクリエイターを紹介する「六本木クロッシング」。第3回の本展は「芸術は可能か?」という古くて新しい問いを出発点に、現代社会の中の様々な問題を描くものや、私たちの日常があるストリートを舞台とするもの、そして新しい美学の誕生を予感させる新世代の表現など、3人のキュレーターにより選ばれた20組のアーティストによる約70点を紹介します。


「MAMプロジェクト011:ジュール・ド・バランクール」 会期:2010 年3 月20 日(土)-7 月4 日(日)
「MAMプロジェクト011:ジュール・ド・バランクール」 会期:2010 年3 月20 日(土)-7 月4 日(日)

MAM プロジェクトは森美術館が世界各国の才能豊かな若手アーティストを応援するプロジェクト・シリーズ。第11回では9・11以降のニューヨークのアートシーンを代表する作家の一人、1972年パリ生まれの作家、ジュール・ド・バランクールを迎えます。絵画を中心に、自由自在な色と線で、日常生活の一場面から、冒険、恋愛、政治、経済、環境、ユートピア思想、さらには精神次元の風景までを縦横無尽に表現します。