六本木アートカレッジ
六本木アートカレッジ
「『具体』—“未知の美”を求めて」
日時
2011年11月23日
(水)
16:15~17:15
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内容
具体美術協会(以下、「具体」)は、1954年に関西在住の吉原治良が、彼を慕って集まった若い美術家たちと結成した美術グループです。吉原は、 個々人の精神の具体的、直接的な表現を芸術の目的に掲げ、「人のまねをするな」「今までにないものをつくれ」をモットーに、純粋に抽象的な作品であること、独創的な作品であることの2点を会員に厳しく求めました。その結果、「具体」からは、その後のインスタレーション、パフォーマンス、テクノロジー・アートなどにつながる奇想天外な作品が次々と生み出され、その独創性、革新性は、今日、国際的に高い評価を得ています。この講座では、来年、国立新美術館で開催予定の「具体」の回顧展に先立ち、「具体」の18年間の活動とその意義をご紹介します。
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吉原治良(中央)と『具体』の会員たち(1956年)
【講師紹介】
平井章一(国立新美術館情報資料室長・主任研究員)
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1962年京都府生まれ。関西大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。専門領域は近現代美術。兵庫県立近代美術館学芸員などを経て2007年から現職。主要企画展覧会に「関西の美術1950's~1970's :創造者たちのメッセージ」(兵庫県立近代美術館、1994)、「震災と美術:1.17から生まれたもの」(同、2000)、「アクションペインター 白髪一雄展」(同、2001)、「結成50周年記念 『具体』回顧展」(兵庫県立美術館、2004)、「安齊重男の“私・写・録”1970-2006」(国立新美術館、2007)など。著書に『コレクション・日本シュールレアリスム12 三岸好太郎、吉原治良・叙情のコスモロジー』(本の友社、2001年)、『「具体」ってなんだ?』(美術出版社、2004)、共著に『阪神間モダニズム』(淡交社、1997)、『幻のロシア絵本1920-30年代』(同、2004)など。
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