六本木ヒルズライブラリー
ライブラリーイベント『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』出版記念セミナー ビジネスに使える「空気を読む力」— 微表情から察する相手のホンネ 開催レポート
ライブラリーイベント
日時:2016年10月5日(水)19:00~20:30@スカイスタジオ
【ライブラリーイベント】
『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』出版記念セミナー
ビジネスに使える「空気を読む力」—微表情から察する相手のホンネ
この日のライブラリーイベントは、日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人、株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役の清水 建二さんにお越しいただき、人の表情に隠された本音を読む技術についてお話いただきました。トップセールスの営業マンや保険の外交員、接客のプロ、敏腕マネージャー、法の執行官などは、共通してこの微妙な表情の変化「微表情」を察知する能力があるといいます。「微表情」を読みとるスキルは、相手の気持ちを察し、コミュニケーションの流れを適切な方向へ向けるための強力なアイテムとなるそうです。この日は、微表情とは?、微表情の読み取り方、そして、それがどんな役に立つのかの解説をしていただきつつ、清水さんが日頃実際に行っているプログラムの中から、動画を使ったトレーニングを実施していただきました。
微表情とは?
微表情とは、抑制された感情が無意識のうちに顔に現れては消え去るそんな微細は顔の動きのことで、早いもので0.2秒程度ととても短い時間しか現れないため、訓練なくしては、なかなか明確にはわからないそうです。もともと自殺願望者の自殺の有無を特定するために生まれた技術ということで、現在は、米FBIや日本の公安機関でも取り調べ技術としても広く使われているそうです。そのほかにも、この微表情を読み取る技術は、就職の際の面接や上司と部下のコミュニケーション、ネゴシエーション、医療現場、ホテルなどのサービス業など実際の社会で役立つ場面が沢山あると言います。
まずはプレテストとして現在の知識での微表情検知テストをしていただきました。人が話している動画を見ながら、話している内容と表情に違和感がないかどうか?言葉の裏に隠れた感情は、「驚き」「軽蔑」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」「幸福」「中立」の中のどの感情なのか?ということをひとつの動画につき、3秒くらいで答えていきます。通常、このプレテストの結果は、平均的に2~3点程度なのだそうですが、普段から表情を読むような仕事をしている人は点数が高いこともあり、アメリカのシークレットサービスの人は6~8点の人もいるそうです。
まずはプレテストとして現在の知識での微表情検知テストをしていただきました。人が話している動画を見ながら、話している内容と表情に違和感がないかどうか?言葉の裏に隠れた感情は、「驚き」「軽蔑」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」「幸福」「中立」の中のどの感情なのか?ということをひとつの動画につき、3秒くらいで答えていきます。通常、このプレテストの結果は、平均的に2~3点程度なのだそうですが、普段から表情を読むような仕事をしている人は点数が高いこともあり、アメリカのシークレットサービスの人は6~8点の人もいるそうです。
万国共通の微表情
表情の世界は、1872年にチャールズ・ダーウィンが研究をスタートさせ、100年以上の研究実績がある分野です。日本ではまだメジャーな研究ではないようですが、諸外国の研究の末、色々なことが分かってきているそうです。そのひとつが、幸福、軽蔑、嫌悪、怒り、悲しみ、恐怖、驚きこの7つの感情のでかたは万国共通だということ。文化民族問わず、赤ちゃんや目が不自由な方も、この7つの感情は、同じような表情筋を動かして表情に出すという興味深い結果が発表されているそうです。また、民族的な違いという点では、日本人は感情の変化をみる時に目をたよりに判断しますが、アメリカ人は、口をたよりに判断するという研究結果が出ていいるそうです。つまり、日本人は人の目を見てしゃべる傾向にあるので、口の変化を見落とし気味になるそうです。
それぞれの感情の微表情としての現れ方は、嫌悪は鼻にしわを寄せ、軽蔑は口角のどちらかが上がり、怒りは眉が下がり、口に力が入る。そして悲しみは、眉毛がハの字になり、口角下がり、さらに下唇に力が入り上がるのそうです。また、恐怖と驚きは、共に眉が上がり、目が見開いて、口が空きますが、恐怖のほうが顔全体に力が入るのだとか。これらは、とてもわかりやすいように聞こえますが、微表情は、この表情が一部のパーツに一瞬だけ現れるため、それを瞬時に読み取るのはとても難しいことです。しかし、意識してトレーニングすることで、実際に接客・交渉・採用・マネジメントの現場で活かす事が可能です。相手の表情を注意深く見ながら、本当に伝えたいことが伝わっているか?相手がどれだけ理解しているかを読み取りながら会話を進めてゆくことが重要です。一番顕著に表れるのは眉だそうで、通常、人は眉を上げたり下げたりして話していて、眉を無意識に下げるのは、熟考を意味するのだそうです。つまり、理解しようと必死で考えているということになり、言いかえれば、理解していないということがわかります。こういうときは、一旦話を進めるのをやめて、相手の理解のペースに合わせます。また、眉が上がっているときは、興味や関心を示しているときで、もっと知りたいという感情が隠されていますので、さらに説明を続けて行くと良い商談になるのだとか。
具体的な第一歩は、眉の観察
以上のようなレクチャーの後、プレテストと同様のテストをポストテストとして再度実施した結果、おおよそ2ポイント程度上がったという方が多数でした。清水さんによると、1時間程度の動画トレーニングを実施すると正解率が40%から80%に上がることが判っているそうで、さらにその能力は2~3週間維持されるため、1カ月に1時間、このようなトレーニングを行えば、微表情を読み取ることができるのだそうです。しかしこれは、人工的なトレーニングの話しなので、実際日常生活で微表情が読み取れるようになるには、人工的なトレーニングを毎日沢山行い、いろんな人間と実際に話すリアルなFace to faceのトレーニングを行うことで、おおよそ3カ月程度で日常生活の中で、あ、今のが微表情かなとわかるようになるのだそうです。
まずは、具体的な第一歩として、一番わかりやすい眉が上がるか下がるかを意識してみることから始めてみると良いそうです。それだけでも相手の表情に隠された本当の気持ちが読み取れ、仕事や実生活でプラスになるような会話運びができるとのことなので、是非試してみたいと思いました。
【スピーカー】清水 建二(株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役)
●『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』
まずは、具体的な第一歩として、一番わかりやすい眉が上がるか下がるかを意識してみることから始めてみると良いそうです。それだけでも相手の表情に隠された本当の気持ちが読み取れ、仕事や実生活でプラスになるような会話運びができるとのことなので、是非試してみたいと思いました。
【スピーカー】清水 建二(株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役)
●『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』
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