六本木ヒルズライブラリー
ライブラリーイベント
「発想力」と「論理的思考力」を磨く 超ショートショート講座
開催レポート
ライブラリーイベント
日時:2016年10月3日(水)19:30~21:00@スカイスタジオ
【ライブラリーイベント】「発想力」と「論理的思考力」を磨く 超ショートショート講座
「ショートショート」といえば、星新一氏を想起する人が多いでしょうか?しかし、この日の講師、ショートショート作家の田丸 雅智さんによれば、実は明確な定義はなく、ご自身は、「ショートショート=短くて不思議な物語」と考えているそうです。日頃は、小学生からシニア世代まで老若男女問わず、ショートショート作品を実際に作るワークショップを展開しており、この日も「楽しむこと」を唯一のルールとして、90分という限られた時間の中で、全員が超ショートショートの作品作りに取り組みました。
田丸さんは、2011年「桜」で作家デビュー、翌12年に樹立社ショートショートコンテストにおいて、「海酒」で最優秀賞を受賞されました。この作品は、ピース又吉直樹氏の主演で映画化され、今年の「カンヌ国際映画祭」での上映で大変大きな反響がありました。また、昨年にはショートショート大賞の立ち上げに尽力され、新世代ショートショートの旗手として精力的に活動されています。
ショートショートが誰でも書ける「田丸式メソッド」
さて、ショートショートよりさらに短い超ショートショートを書きあげるこの日のワークショップは、「田丸式メソッド」というオリジナルのメソッドを使ったわかりやすいワークシートが用意されていました。田丸式メソッドの3つのステップ「①不思議な言葉を作る、②不思議な言葉から想像を広げる、③想像したことを短い物語にまとめる」に則って、ワークショップがスタート。最初のステップ「不思議な言葉を作る」で、ワークシートにジャンルを問わず思いついた名詞を20個書き出し、さらにその中からひとつ選んで、その選んだ言葉から思いつく言葉を書いていきます。
そして、本来は全く関係のない最初に書いた20個の名詞と思いついた言葉をランダムに組み合わせていくと、思わず吹き出してしまいそうな「不思議な言葉」の数々が生まれ、超ショートショートのテーマ案ができあがります。例えば、太陽、たこ、傘などの名詞を書き込み、次にその中から太陽を選んだとしたら、「ぽかぽかする」「発電に使える」「夕焼け」などの思いつく言葉を書き込み、これをランダムに組み合わせれば、「発電に使えるタコ」とか「ぽかぽかする傘」など不思議な言葉が出来上がります。会場では、近くに座っている人同士で、それぞれの「不思議な言葉」を情報交換してもらうと、ワクワクする言葉の数々にあちこちで笑いが起こっていました。また、会場からいくつか発表してもらうと、どれも本当に今すぐにでも短編小説のもくじに載りそうな想像力が膨らむテーマばかりでした。
そして、本来は全く関係のない最初に書いた20個の名詞と思いついた言葉をランダムに組み合わせていくと、思わず吹き出してしまいそうな「不思議な言葉」の数々が生まれ、超ショートショートのテーマ案ができあがります。例えば、太陽、たこ、傘などの名詞を書き込み、次にその中から太陽を選んだとしたら、「ぽかぽかする」「発電に使える」「夕焼け」などの思いつく言葉を書き込み、これをランダムに組み合わせれば、「発電に使えるタコ」とか「ぽかぽかする傘」など不思議な言葉が出来上がります。会場では、近くに座っている人同士で、それぞれの「不思議な言葉」を情報交換してもらうと、ワクワクする言葉の数々にあちこちで笑いが起こっていました。また、会場からいくつか発表してもらうと、どれも本当に今すぐにでも短編小説のもくじに載りそうな想像力が膨らむテーマばかりでした。
初めてとは思えない完成度の作品が続々!
続いて、2つ目のステップは、不思議な言葉から想像を広げて物語を作っていきます。自分の書いた「不思議な言葉」を1つ選び、「どんなものか」「どんな良いこと」「どんな悪いこと」があるかを、想像を巡らしながらそれぞれの枠に書き出していきます。そして3つ目のステップでは、その枠の中の言葉をつなげていくだけで、超ショートショートの骨組みが出来上がります。さらに、それよりもう少し想像力を膨らませ、登場人物を増やしたり、場所の設定に工夫を凝らしたりして、上手くオチのつくストーリーに仕上げていきます。
ワークショップの最後に、3名の参加者にそれぞれの超ショートショート作品を発表いただきました。その発想力とオチの上手さに会場は笑いと拍手に包まれました。発表者の作品の完成度の高さに、田丸氏も驚きと嬉しさを隠せず、初めてとは思えないと感心されていました。
ワークショップの最後に、3名の参加者にそれぞれの超ショートショート作品を発表いただきました。その発想力とオチの上手さに会場は笑いと拍手に包まれました。発表者の作品の完成度の高さに、田丸氏も驚きと嬉しさを隠せず、初めてとは思えないと感心されていました。
右脳と左脳のフル回転で楽しく脳トレ!
このショートショートを作成する過程は、ステップ1、2では、右脳的発想力の作業、ステップ3では、つじつまをあわせるためにその発想を論理的に整合性をとるという左脳を使う作業で、短時間で右脳と左脳をフル回転させるため、脳のトレーニング効果もあるそうです。また、既存のものの組み合わせから新しいものができるというイノベーションの定義からもわかるように、このショートショート作成の過程は、新規事業や新規開発などの新しいものを企画する業務にも活用ができると田丸氏は言います。ワークショップ終了後に、家に帰って家族とやってみますという意見なども聞かれ、分かりやすいフレームワークを使って、90分で自分の作品を作ることができ、参加者にとって満足度の高い時間となりました。
【スピーカー】田丸 雅智(ショートショート作家)
●田丸雅智氏の公式WEBサイト「海のかけら」
※ワークショップで使用した田丸式メソッドワークシートが
ダウンロードできます。
【スピーカー】田丸 雅智(ショートショート作家)
●田丸雅智氏の公式WEBサイト「海のかけら」
※ワークショップで使用した田丸式メソッドワークシートが
ダウンロードできます。
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