六本木ヒルズライブラリー

ライブラリーイベント「使えるExcel作成術」開催レポート

ライブラリーイベント

日時:2016年8月10日(水)19:30~21:00@スカイスタジオ
ライブラリーイベント『使えるExcel作成術』




仕事にPCが欠かせないツールとなって久しいですが、そのPC導入でExcelというソフトウエアが一般に広く使われるようになり、これが業務効率を飛躍的に伸ばしたという意見に反対する人は少ないと思います。
と言いつつも、限りないと思えるほどの機能が沢山あるExcelを自在に使いこなせる人はまだまだ少なく、それどころかExcelが苦手という人も多いのではないでしょうか?そのことを裏付けるように、今回のライブラリーイベント「使えるExcel作成術」へ沢山のメンバーから参加申込みをいただきました。


外資系金融のExcel作成術


この日のスピーカーは、投資のプロフェッショナルであると同時にカンボジア、ミャンマー、スリランカで、貧困層を対象とする「マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド」を企画し、事業展開されている慎 泰俊 氏。金融業界で実績をあげながら、NPO活動を通して社会に貢献する慎さんの前職は、モルガン・スタンレー・キャピタルで、そこで投資ファンドの運用における財務モデルの作成や負債管理システムの構築を行い、これが後にグローバルで共有されるテンプレートとなったということです。

人間工学から考える作表


参加の皆さまには、PCをお持ちいただいて、実践も含めた内容でのセミナーでしたが、ご自身のPCで操作するというよりは、慎さんのあまりに早いExcel操作に見とれていらっしゃる方が多かったように思います。慎さんからは、人間工学の観点からの見やすい表の作り方として、人の目は左から右へ、上から下へという順序でみるため、左から右に時間が流れ、上から下に論理が通るように作ること、表を見たときにどう見るのか説明のいらない表であること、盛り込む内容が必要最低限であることという大前提を教えていただきました。そのほかにも、フォントの選び方や色の使い方、罫線の種類、ハイライトの入れ方などわかりやすい表の作り方の10のルールを説明いただきながら、サンプルで参加者から提供いただいた表をルールに従って直していき、みるみるシンプルかつわかりやすい表に変化していました。

Excelの表を見れば作った人の仕事の能力も判る?!


そして、きれいな表の作り方のほかにも、作業スピードを上げるためには、ショートカットを活用すること、そして沢山あるショートカットのうち30程度を覚えておけば、十分に作業効率を上げられるということでした。
最後に作業効率としてのExcel作成だけでなく、きれいでわかりやすい表をつくることで、人に与える信頼感にもつながるというお話もありました。確かに様々な色やフォントが多用され、一目で理解しにくい表を目の前に出されたら、まるでその作成者の頭の中を反映しているようにも思えてきますよね?無駄のない、すっきりとしたわかりやすい表は、できるビジネスマンの証しになるのかもしれないと感じました。

今回はExcelというくくりで、使用頻度とかレベルのによっての参加目安を全く決めなかったので、レベルがまちまちで、人によっては難しいとか、物足りないとか感じた方もいらっしゃるかもしれません。次回はエントリー向け、上級者向けなどクラスを分けたうえで人それぞれに合った作成術をお話いただく機会を作りたいと思います。

【スピーカー】慎 泰俊 (投資プロフェッショナル 兼 認定NPO法人Living in Peace代表)