六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2024年4月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ヒルズライブラリー。今月届いた本は何?

日本の税は不公平』、『テクノ・リバタリアン』など、新着本からお薦め書籍をご紹介します。






2023年末に明らかになった、自民党派閥のパーティ券
収入のキックバック。多くの人が怒っているのは、
自民党の派閥政治ではなく、パーティ券を
販売することでもなく、ただ、「パーティ券の売上げ、そのキックバックという収入に関し、
政治家は税金を払っていないこと」に対してではないでしょうか。

しかも、その過程で出てくる言い訳が、「事務が煩雑になるから」、「たいした額でないから」となると、
1円単位までしっかり計算して納税している一般人は、呆れて言葉を失ってしまいます。

『日本の税は不公平』では、防衛費や少子化対策、
高齢化社会への対応を進めると言いながら、
その財源については何もしていない政府の
対応を、厳しく批判しています。

税とはそもそもどのような仕組みなのか、
から始まる議論をみていくと、
まさしくタイトル通り、『日本の税は不公平』
であることがよくわかりました。



物凄く頭がよくて、これまでにない企業や
テクノロジー、サービスを生み出すことができる
シリコンバレーのIT起業家たち。
成功した彼らは、とてつもない財産を保有し、
世界の富の割合で多くを占めるようになってきました。

一国家をも超える財産とテクノロジーを自由にできる
彼らは今、何を考えているのでしょうか ?

ひとつの傾向として、「世界の理想像は、
最先端の技術による、無駄のない"自由な"社会である」
と考える者が多いと『テクノ・リバタリアン』
の著者は指摘します。

自分たちの成功の源である、合理的な考え方を
突き詰めていくと、仕事や人生をこれまで "最適化"
してきたように、「社会全体を最適化し数学的に統治
しよう」と考えることは、当然かもしれません。

それはどのような世界なのか ?
実際にそのような社会に変わっていくのか ?

既にテック企業に左右される生活を送っている
一般の私たちも、理解しておくべき視座でしょう。
(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実



日本の税は不公平

野口悠紀雄
PHP研究所

テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

橘玲
文藝春秋

ファスト・カレッジ : 大学全入時代の需要と供給

高部大問
小学館

僕たちはまだ、インフレのことを何も知らない

スティーヴン・D・キング
ダイヤモンド社

武器化する経済

ヘンリー・ファレル、アブラハム・ニューマン
日経BP

コンサルの武器—DEBUG YOUR THINKING!

織田一彰
クロスメディア・パブリッシング

仕事と人間 : 70万年のグローバル労働史 上

ヤン・ルカセン
NHK出版

細胞(上・下)

シッダールタ・ムカジー
早川書房

Mine! 私たちを支配する「所有」のルール

マイケル・ヘラー、ジェームズ・ザルツマン
早川書房

なぜ、無実の人が罪を認め、犯罪者が罰を免れるのか : 壊れたアメリカの法制度

ジェド・S.レイコフ 
中央公論新社

注文の多すぎる患者たち 野生動物たちの知られざる診療カルテ

ロマン・ピッツィ 
ハーパーコリンズ・ジャパン

世界から青空がなくなる日

エリザベス・コルバート
白揚社