六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2023年2月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ヒルズライブラリー。今月届いた本は何?

共に受容するファシリテーションキッチンからカーネギー・ホールへ』など、新着本からお薦め書籍をご紹介します。 




“会議や討論などで、司会進行する人が、論点を提示したり、結論をまとめたりすることは、「ファシリテーション」ではない。
それは、論理的な結論を引き出すための「モデレーション」だ。
これでは、結論に参加者が共感することはなく、自発的な活動につながらない。”

上記のような、訳者による序文からして刺激的です。

それでは、「ファシリテーション」とは何か ? これを行うにはどうすればよい?
障害となるものを取り除き、相反する立場を場合によって使い分けながら、自然な流れが生成されるようにするのだ——。

そう説く著者は、民族紛争から企業抗争まで、問題解決を行うプロフェッショナル。
第一人者によるわかりやすいステップが、新しいものを生み出す「ファシリテーション」を実践的なものにしています。


今では当たり前になっていることでも、それが可能になるためには、先人たちの絶え間ない努力と熱意が必要だったということを、思い起こさせてくれる、『キッチンからカーネギー・ホールへ』。

ほんの数十年前まで、女性がオーケストラのメンバーになることは考えられませんでした。
なぜいけないの ?  こんなに音楽が好きで技術もあるのに?

駄目だと言われても、そんなことは不可能だと笑われても、思いを貫いた女性たち。
演奏だけでなくオーケストラ自体の運営をも自分たちで行うことで、新しい道を築いていきました。

まさに「意思あるところに道は開ける」ということを、わかりやすく見せてくれる実話です。
 
(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実



共に受容するファシリテーション

アダム・カヘン
英治出版

キッチンからカーネギー・ホールへ

マリア・ノリエガ・ラクウォル
ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

真鍋博 本の本

五味俊晶
パイインターナショナル

記者のためのオープンデータ活用ハンドブック

熊田安伸
新聞通信調査会

感情戦略

ブリアンナ・ウィ−スト
日経BP

東京医大「不正入試」事件

田中周紀
講談社

韓国コンテンツのグローバル戦略

黄仙惠
星海社

香川にモスクができるまで

岡内大三
晶文社

「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術

高松智史
実業之日本社

絶縁

村田沙耶香
小学館

ネイティヴ・サン : アメリカの息子

リチャード・ライト 
新潮社

地政学が最強の教養である

田村耕太郎
SBクリエイティブ