オピニオン・記事

おもてなしの天才 
全米屈指のレストラン「ユニオン・スクエア・カフェ」の創業者が語るホスピタリティ・ビジネスの本質

更新日 : 2009年04月14日 (火)

第8章 他の会社が人を雇わない不況期は、採用のチャンス

ダニー・マイヤーさん

ダニー・マイヤー:  従業員を一番大事にしているということをどういうふうに示しているのか、という質問に関しては、私自身が従業員を大切にしているだけでなく、従業員同士が互いを大切にしあうということです。一次面接時にもそう言いますし、人事考課の時にも、チームメンバーや同僚に対してどういうホスピタリティを発揮したのかということを評価します。

さらにいいプログラムがあります。私たちは、従業員が匿名で我々のレストランに来られるようにカードを渡しています。従業員はどのレストランでも、そのカードがあれば無料で食事ができ、同時にそのレストランを評価するのです。

このプログラムでは、従業員がお客さまの気持ちを学ぶことができます。食事がおいしければコックさんに対する尊敬の念が出てきます、ウエイターに対してもそうです。そしてお互いが、どうすればより良くできるのかということにも注意を払うようになるのです。

会場からの質問: 日本の飲食業界は採用難といわれていて、HQが高い方の採用難易度は非常に高いのです。御社のような人気のあるレストランではそれができるのか、それとも、何か努力をされているのでしょうか。

ダニー・マイヤーさん
ダニー・マイヤー:  私も同じ問題に直面しています。恐らくどの国でもそうではないかと思います。ただ、“チャンピオン”になりたいかどうかに尽きると思います。 最高の料理人だけを雇おうと思うと、選べるパイは小さくなります。さらに、その中からHQの高い人を選ばなければいけないとなると、さらにパイは小さくなります。だからといって諦めてしまったら、ほかの会社と一緒です。 私が知っている不況期の唯一のメリットは、HQの高い人を雇うことが容易になることです。私は、「他の店が人を雇わない時にこそ、我々が雇うようにしよう」とマネジャーに言っています。 いい人を見つけるのは難しいですが、それが重要だとわかっているからこそ努力を惜しまない。すなわち、技能とホスピタリティ両面で長けている人を選ばなければ、チャンピオンにはなれません。一方、それができれば競争優位に立てるのです。お客さまのことに気を配ることができ、お客さまが再び来てくれる店になるのです。 ニューヨークにいらっしゃった時には、ぜひ私に会いに、私のレストランへ来てください。ぜひ自己紹介で、この場でお会いしたことを私におっしゃってください。そうすれば、私がここでお話をしたことを実際にお見せできると思います。本日はどうもありがとうございました。(終)

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全米屈指のレストラン『ユニオン・スクエア・カフェ』の創業者が語る
ホスピタリティ・ビジネスの本質
Danny Meyer (ユニオン・スクエア・ホスピタリティグループ(USHG)の最高経営責任者)

「ニューヨークで最も予約が取れないレストラン」として名を馳せるユニオン・スクエア・カフェの創業者ダニー・マイヤー氏は、27歳で起業して以来、ニューヨーカーを惹きつけて止まない数々のレストランビジネスを成功させてきました。 「おもてなしの心がもつ力を理解し、うまく活用したいという思いが、成功の鍵とな....


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