オピニオン・記事

女性起業家、明日への挑戦!

「想い」から生まれたイノベーション

更新日 : 2016年03月30日 (水)

第12章 女性起業家の新たなロールモデルになる


 
先入観を取り払ってほしい

本荘修二: 最後に、今後の展望についてお聞きします。そういえば、矢島さんは先日、フランスに行かれたそうですね?

矢島里佳: 世界最古の百貨店と言われるフランスの「ル・ボン・マルシェ」で、和えるの商品を販売していただき、その後は香港でも販売することができました。私にとって和えるは、自分の子どものようなもの。この子が20歳になるまではお母さんも頑張りますが、20歳になったら子離れ、親離れできるようなビジョンを描きながら、つき合っていきたいと考えています。その頃には「矢島里佳の会社」ではなく、和えるという1人の人格、ブランドがテクテクと歩いていく。そのような未来が訪れたら嬉しいですね。

遠藤貴子: 私はあられ屋を7年間続けてきましたが、「あられ以外はやらないの?」と言われたことが何度もありました。以前は「私はずっとあられ屋です!」と答えていましたが、実は1カ月ほど前、単純にビジネス的な面だけでそう言われていたのではない、と気がつきました。私のものづくりが伝わっているからこそ、こうした声をいただくことができたのだと。今後はあられ屋を軸としながらも、農作物など異なる商品のプロデュースも少しずつ増やしていきたいと思っています。

村田マリ: 展望の1つは、今後も事業を作り続け、成功させること。実はもう1つテーマがあります。それは「女性起業家として新しいロールモデルになりたい」です。先にお話しした通り、私自身はクリエイターに近いため、できることなら作品づくりに没頭したい。経営や財務といったカチッとした作業は、あまり得意ではありません。

しかし、そのような人間でも作りたいものがある、表現したい世界がある、という想いを突き詰めていった時、例えばM&Aのような形で他社に経営をサポートしてもらいながら創作活動を続ける、というスタイルもあるわけです。私は結婚して子どももいますが、現在はどこにいてもネット経由で打合せができますし、時短勤務のような形で働くこともできています。

女性起業家になること、イコール、仕事に人生を捧げる。結婚・出産は諦めなければならない。我慢や苦痛を乗り越えて、家事と仕事を完璧に両立させる。こうした先入観で捉えている方がいるとすれば、その先入観こそ、女性起業家を作るエコシステムを阻害する最たる要因だと言えます。だからこそ、今までにない新しい女性起業家として、私自身が1つのモデルになりたいと思っています。

本荘修二: 私が1980年代に女性起業家のスタディを行った時は、本当に悲惨な状況でした。「女性としての人生は諦めて、男性と同じように働け!」といったことを周囲から散々言われ、社会の空気もそれを後押ししていました。しかし、ここにいらっしゃる3名の起業家を見る限り、もはや時代は変わっているのだと強く感じます。会場の皆さんも、ぜひ夢中になれることを見つけてください。そして、最初に抱いた想いを大切にしながら、多くの人を巻き込み、人生をハッピーなものにしてください。矢島さん、遠藤さん、村田さん、貴重なお話をありがとうございました。(了)




該当講座


現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)
現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)

これからが楽しみな女性起業家に、経営コンサルタント・多摩大学客員教授の本荘修二氏がインタビューを行う連載「明日をつくる女性起業家」(講談社現代ビジネス)。この連載では、国内外問わず、20名以上の新進気鋭の女性起業家たちに、幼少時代から現在にいたるまで、これからの挑戦についてのお話を伺っています。

インタビュアーの本荘氏は、彼女たちには、生命力と行動力があって、やりたい!と思ったことに対して気づいたら走り出していたという共通点がある一方、独自の目線だからこその事業内容や、その進め方にも相違点があったと連載を振り返ります。

自ら問題意識を持って、行動し、世の中にインパクトを与えている女性起業家たち。

今回は、連載に登場したiemo株式会社代表取締役CEO・村田マリ氏、株式会社つ・い・つ・い代表取締役の遠藤貴子氏、株式会社和える代表取締役矢島里佳氏の3名をお招きし、本荘氏が彼女たちにそれぞれの起業家としての生き方に迫ります。彼女たちの挑戦の先には、どのような未来が待っているのでしょうか---。



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