2011年07月07日 (木)  19:00～21:30

世界経済が回復の兆しを見せた昨年から2011年の年明け以降、日本企業のM&Aは活発に推移していました。そんな中、3月に発生した東日本大震災や原発事故の問題により、M&Aの検討の中断や公表案件の延期が相次ぎました。

先行きの不透明感から当面は停滞が予想されていましたが、企業の動きは予想以上に早く、日本経済新聞によると震災後2ヶ月半の海外企業へのM&Aの件数は120件、前年同期比で21％増になっています。
震災の危機感や事業環境悪化による守りのM&A、生き残りや成長市場開拓のためのM&Aなど、日本企業は今後多くのM&Aを経験することになるでしょう。

今回のM&A講座では、弁護士として数々のM&Aを経験した講師より、M&Aの成功の鍵を握るデューディリジェンスと正式契約について実例を交え解説頂きます。

デューディリジェンス（DD）は、対象会社を調査してその強みや弱み、問題点などを知るための大切なプロセスです。短期間で大量の書類を精査することになり、大変な労力と費用がかかります。しかし、このプロセスをしっかり行うことによって、M&A実行後の統合・融合がスムーズに進みます。
DDで見つかった問題点は、可能な限り正式契約の中でカバーする必要があります。そのための条項が「表明保証」「前提条件」「補償」などです。本講座では、これらの理論的な整理をした上で、実際の契約条項例に基づきドラフティングのポイントを解説します。また、実際に紛争になった事例を取り上げ、そうならないための工夫についても議論します。

M&Aの基礎知識はあるが、さらに専門的な知識を深めたい方、実務上の留意点やよく問題になるポイントを知りたい方にお勧めです。

１ M&Aのプロセスの概要
２ デューディリジェンスの実務
　・意義・目的
　・具体的手続き
　・発見される主な問題点～実際の問題事例の紹介

３ 正式契約の作成
　・表明保証、前提条件、誓約、補償などの意義
　・契約条項例～ドラフティングのポイントの解説
　・紛争になった契約条項例の紹介

４ 質疑応答・まとめ

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