日時

内容

2008年 サイズ可変
国立現代美術基金(FNAC)蔵、パリ
撮影: 渡邉 修
Courtesy: Galerie Michel Rein, Paris
一方、16世紀、戦国から安土桃山時代の日本で侘び茶を大成させた茶人の千 利休も、名物茶器が一国一城にも相当する価値を持っていた時代に、輸入物の高価な茶碗よりも手びねりの素朴さを残す樂茶碗をプロデュースし、宋の青磁や古銅の花入に変わり竹の花入を創り出すなど、茶の湯の世界に新たな価値をもたらしました。また、茶室ににじり口を設けることで、外の世界の社会的階級と切り離された空間を創出しました。豊臣秀吉を「庭の朝顔が美しいので」と茶会に誘いながら、庭の朝顔をすべて摘み、一輪だけを茶室に飾ったという有名なエピソードからも、既存の価値に一石を投じる利休の姿勢を窺い知ることができます。
国際的に活躍するアーティストで自らデュシャンピアン(*1)を公言する杉本博司は、「桃山の利休の時代にみる自由精神の発露を、西洋では20世紀のデュシャンまで待たなければならなかった」と言います。
本対談では、杉本博司と武者小路千家若宗匠で『茶~利休と今をつなぐ~』の著者でもある千 宗屋が、利休の精神にレディメイドや無価値のものから新しい価値を「捏造」したデュシャンの自由精神を重ねあわせながら、時代や空間を超えた二人の驚くべき共通項を探ります。
*1マルセル・デュシャンに深く傾倒している人のこと
※日英・手話同時通訳付
講師紹介
スピーカー
杉本博司 (すぎもと・ひろし)
現代美術作家
1948年生まれ。1970年渡米後、1974年よりニューヨークと日本を行き来しながら制作を続ける。代表作に「海景」、「劇場」シリーズがある。2008年に建築設計事務所「新素材研究所」 、2017年には構想から10年をかけて建設された文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」を開設。演出と空間を手掛けた『At the Hawkʼs Well / 鷹の井戸』を2019年秋にパリ・オペラ座にて上演。著書に『苔のむすまで』、『現な像』、『アートの起源』など。2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞、2010年秋の紫綬褒章受章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。2017年文化功労者に選出。

スピーカー
千 宗屋 (せん・そうおく)
武者小路千家15代家元後嗣
1975年京都生まれ。武者小路千家15代家元後嗣。明治学院大学非常勤講師(日本美術史)、慶應義塾大学総合政策学部特任准教授。2014年より京都国際観光大使に就任。2001年、慶應義塾大学大学院修士課程修了。2003年、後嗣号「宗屋」を襲名。同年大徳寺にて得度、「隨縁斎」の斎号を受ける。2008年~2009年、文化庁文化交流使としてNYを拠点に活動。2008年より慈照寺(銀閣)の国際文化交流事業に参加。領域を限定しない学際的な交流の中で、茶の湯の文化の考察と実践の深化を試み、国内外を問わず活動。2013年1月、京都府文化賞奨励賞受賞。
著書に『茶 利休と今をつなぐ』(新潮社)、『もしも利休があなたを招いたら 茶の湯に学ぶ“逆説”のもてなし』(角川書店)、『茶味空間。茶で読み解くニッポン』(マガジンハウス)、『茶の湯入門』(監修/小学館)など。

講座趣旨
※森美術館とは

展覧会会期中は休館日がなく、また22時まで開館(火曜日を除く)しているほか、同じチケットで展望台 東京シティビューにも入館できます。
※MAMCメンバーとは
MAMC(マムシー)メンバーとは、森美術館(Mori Art Museum)と、現代(Contemporary)美術を、よりお楽しみいただくためのメンバーシップ。展覧会の無料入館や、メンバーイベントへのご案内など、特典を多数ご用意しています。
MAMCメンバーの詳細は、森美術館ウェブサイトをご覧ください。
募集要項
日時 |
2011年08月19日
(金)
19:00~21:00 |
---|---|
受講料 |
1,000円 ※一般の方のみ受付します。 |
定員 | 320名 |
注意事項 |
複数名で一緒にご参加いただく場合にも、一括でお申込を頂くことはできません。お一人様ずつウェブ上のお申込みフォームよりご登録いただくことにより、お席を確保させて頂いております。 |
主催 |
|
会場 | アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー40階) |
お支払い方法
一般の方のお支払い方法はクレジットカードによるお支払いのみです。
※いかなる理由においても、お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)
森美術館展覧会情報

フランスのコレクター団体ADIAF が主催するマルセル・デュシャン賞の設立10 周年を記念して開催。同賞グランプリ受賞作家に加え、一部最終選考作家とデュシャン本人を含む28 名のアーティストを一挙に紹介します。デュシャンのレディメイドや世代や文化背景の異なる作家たちの絵画、彫刻、写真、インスタレーション、ビデオ等により、近年活気を増し国際的にも注目されるフランス現代美術のエッセンスを紹介します。<....

ベルリンを拠点に活躍する田口行弘(1980年生まれ)は、ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが混然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で近年注目を浴びています。日用品や家具、スタジオの床板までが命を吹き込まれたように踊りだす映像は、静止画像を繋げる古典的なアニメーションでありながら、現代にも何らかの可能性を示唆してくれます。
注目の記事
-
03月25日 (火) 更新
aiaiのなんか気になる社会のこと
「aiaiのなんか気になる社会のこと」は、「社会課題」よりもっと手前の「ちょっと気になる社会のこと」に目を向けながら、一市民としての視点や選....
-
03月25日 (火) 更新
米大学卒業式の注目スピーチから得られる学び<イベントレポート>
ニューヨークを拠点に地政学リスク分析の分野でご活躍され、米国社会、日本社会を鋭く分析されているライターの渡邊裕子さんに、アメリカの大学の卒業....
-
03月25日 (火) 更新
本から「いま」が見えてくる新刊10選 ~2025年3月~
毎日出版されるたくさんの本を眺めていると、世の中の"いま"が見えてくる。新刊書籍の中から、今知っておきたいテーマを扱った10冊の本を紹介しま....
現在募集中のイベント
-
開催日 : 05月19日 (月) 12:30~14:15
ジェラルド・カーティス氏 特別講演「これからの民主主義」
コロンビア大学政治学名誉教授のジェラルド・カーティス氏をお迎えし、トランプ政権の今後の展望と、これからの民主主義の可能性についてご講演いただ....