私たちが住む「都市」の未来
~最新の都市論がわかる5冊~
古来より人類の文明は都市を中心に発展してきました。様々なものが生産、消費され、時に恩恵をもたらし、時に問題を生み出す都市という場。私たちの未来を考えるということは、都市の未来を考えるということに他なりません。10年後、20年後の世界を、都市の在り方から見通すために、ヒントとなる五冊をご紹介いたします。
Beyond MaaS
日本から始まる新モビリティ革命−移動と都市の未来 都市の未来を考えることは、人々の「移動」の未来を考えるということ。人口減少、超高齢化、地方の過疎化など、山積する課題に立ち向かい、持続可能な都市を作るためには、新しい交通のプラットフォームが鍵になります。「移動」を起点にした未来都市の姿を提案する、「次の100年」のための必携書。
都市5.0
アーバン・デジタルトランスフォーメーションが日本を再興する IoTやビッグデータを利用したデジタル技術、その主戦場は「都市」になりつつあります。インフラ管理やコミュニティの創出など、重要なことは技術を「人間中心」のデザインに組み込むこと。デジタルとフィジカルが融合する現代だからこそ、人間のための都市設計が必要とされているのです。
人間の街をめざして
建築家ヤン・ゲールこそ「人間」基準の都市設計を提唱したパイオニアでした。自動車中心の公共空間を歩行者中心に変えていくという彼の思想は、コペンハーゲンをはじめとした多くの都市で、早くも40年前から実践されてきました。コロナによって未来都市像が大きく変わりつつある今だからこそ読みたい一冊。変われ!東京
自由で、ゆるくて、閉じない都市 新しい生き方は新しい都市から始まる。コロナ後の都市はオフィスビルのような「大きなハコ」ではなく、アパートやシェアハウスを中心とした「小さな場所」を軸に発展していくのかもしれません。建築家・隈研吾が提案する、「小さくて自由な」新しい東京の姿がここに。
デンマークのスマートシティ
データを活用した人間中心の都市づくり 日本が目指す未来都市は、デンマークにありました。格差が少ない社会デザインを基盤にした、持続可能な経済成長。社会問題を解決する産官学連携。交通、金融、福祉、教育……あらゆる分野のイノベーションは、あくまでも人々の「幸福」を目指しています。日本も学ぶべき都市づくりの最前線をのぞいてみませんか?
様々な都市論に共通するのは、それが人間のためにあるということ。都市は私たちのライフスタイルに合わせてアップデートしていく必要があるのかもしれません。都市で働き、都市で暮らしているからこそ、今一度私たちと街の未来を考えてみてはいかがでしょうか。
Beyond MaaS—日本から始まる新モビリティ革命−移動と都市の未来
日高洋祐 : 牧村和彦日経BP
都市5.0
東京都市大学総合研究所未来都市研究機構翔泳社
人間の街をめざして
アニー・マタン : ピーター・ニューマン鹿島出版会
変われ!東京 自由で、ゆるくて、閉じない都市
隈研吾、清野由美集英社
デンマークのスマートシティ - データを活用した人間中心の都市づくり
中島健祐学芸出版社(京都)
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