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活動レポート
イノベーティブなビジネスパーソンを目指す!
~「HIP school 2015」受講生を募集中~
活動レポートキャリア・人ビジネススキル経営戦略
更新日 : 2015年06月30日
(火)
[アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート]
HIP (Hills Ignition Program) は、イノベーションの核となる次世代プレイヤーの発掘・育成・交流を目的に、学びや交流の機会を提供するスクール、トークセッション、ウェブマガジンからなるプログラムです。今回は、現在募集中の「HIP school 2015」を紹介いたします。
(文/kumada)
「HIP school 2015」とは…
HIP school 2015は、国際的視野を持ち活動する講師陣を迎え、新しい事業・ビジネスを興し発展を持続するために必要な概念・ビジネススキルを学ぶ、全5回(講義4回+ワークショップ1回)の講座です。
講座を通じて企業家精神(アントレプレナーシップ)を醸成することにより、イノベーティブな人材の育成を目指します。
■1日集中型の講義編
4回の講義(「デザイン思考と事業創出機会」「競争戦略とビジネスモデル」「アントレプレナー・ファイナンス」「アントレプレナーシップ基礎概念」)は、各回ともに土曜日1日の講座。凝縮したエッセンスを集中的に学びます。講師からのインプットに加え、グループワークによりアウトプットまで行います。
■実践型ワークショップ
講義編を担当した講師も参加するワークショップ。グループでアイディアを出しつつ、講師も加わり、チュートリアルによる実践的助言を行う、土日2日間のワークショップを予定しています。
■多様な人々とのネットワーク
お申込は個人単位。年齢・性別、職業や専門など多様な人々が集まります。7月~12月までの半年間で受講者同士や講師との交流を通じて、多様な価値観に触れることにより、人的ネットワークだけではなく、自身の視野を拡げることができます。
講座を通じて企業家精神(アントレプレナーシップ)を醸成することにより、イノベーティブな人材の育成を目指します。
■1日集中型の講義編
4回の講義(「デザイン思考と事業創出機会」「競争戦略とビジネスモデル」「アントレプレナー・ファイナンス」「アントレプレナーシップ基礎概念」)は、各回ともに土曜日1日の講座。凝縮したエッセンスを集中的に学びます。講師からのインプットに加え、グループワークによりアウトプットまで行います。
■実践型ワークショップ
講義編を担当した講師も参加するワークショップ。グループでアイディアを出しつつ、講師も加わり、チュートリアルによる実践的助言を行う、土日2日間のワークショップを予定しています。
■多様な人々とのネットワーク
お申込は個人単位。年齢・性別、職業や専門など多様な人々が集まります。7月~12月までの半年間で受講者同士や講師との交流を通じて、多様な価値観に触れることにより、人的ネットワークだけではなく、自身の視野を拡げることができます。
多彩な顔ぶれの講師陣
写真左から
藤田勝利氏(PROJECT INITIATIVE(株)代表取締役)ワークショップ担当
忽那憲治(神戸大学大学院経営学研究科教授)「アントレプレナー・ファイナンス」
山脇秀樹(ドラッカースクール前学長)「デザイン思考と事業機会創出」
淺羽茂(早稲田大学ビジネススクール教授)「競争戦略とビジネスモデル」
山川恭弘(バブソンカレッジ准教授)「アントレプレナーシップ基礎概念」
※ワークショップは、山脇氏、淺羽氏、忽那氏、藤田氏の4名が担当します。
藤田勝利氏(PROJECT INITIATIVE(株)代表取締役)ワークショップ担当
忽那憲治(神戸大学大学院経営学研究科教授)「アントレプレナー・ファイナンス」
山脇秀樹(ドラッカースクール前学長)「デザイン思考と事業機会創出」
淺羽茂(早稲田大学ビジネススクール教授)「競争戦略とビジネスモデル」
山川恭弘(バブソンカレッジ准教授)「アントレプレナーシップ基礎概念」
※ワークショップは、山脇氏、淺羽氏、忽那氏、藤田氏の4名が担当します。
HIP schoolが目指すものとは…
5月下旬に5名の講師が集まり、キックオフ・ミーティングを開催。
HIP schoolに期待する想いをお話しいただきました。
■失敗から学ぶ方法を知らなければ、失敗からは学べない!
山脇:バブソンカレッジは全米でも起業家教育で定評があります。まずは、バブソンカレッジで教鞭を取っている山川先生からお願いします。
山川:GEM(Global Entrepreneurship Monitor)レポートは、世界60~70カ国を対象に調査をしていますが、やっぱり日本は世界レベルに比較して起業活動が盛んでない。私が見る限り、手法的な問題よりもマインドの方が大きい。日本の風土、企業風土で「失敗を恐れない、失敗に寛容であれ」というマインドが醸成されなければ、起業家は育たないと思う。バブソンカレッジは、U.S. News & World Reportでアントレプレナーシップの部門で20年以上連続して1位のランキングを保持しており、Money Magazineが2014年に発表した大学ランキングでは全米655の大学中1位になっている。そのバブソンカレッジがどのような教育をしているのか、どのような教育をすればアントレプレナーシップが醸成されるのか、という点も講師や受講生の皆さんとシェアしたい。
山脇:アインシュタインは「失敗したことがない人は、何もしなかった人だ」という意味の言葉を残している。
山川:「失敗から学べ」というが、じゃ本当に失敗したらどうやって学ぶのかを知らなければ、何も学べない。リサーチやケース、実際の起業家の経験談から「こうすれば学べる」を知ることが重要。
山脇:忽那先生、「失敗から学ぶ」をファイナンスではどう表現しますか?
忽那:日本のファイナンスの講義は、バンキングでお金を借りるファイナンスが中心。エクイティのファイナンスの知識が圧倒的に不足していている。そこの知識を付けなければ、お金の調達、特にリスクに耐えられる資金の調達の在り方を組みたてられない。エクイティの知識を持つことにより、リスクを外部の投資家にうまく転嫁するような仕組みがなければ、リスク全部を起業家が被ることになる。頑張った結果のリターンは外部に全部取られてしまうファイナンスである限り、優秀な人がアントレプレナーになろうとは思わない。その辺の基礎を教えたいと思っていますね。
ところで、山脇先生の「デザイン思考」は具体的にはどのような内容ですか?
■良いアイディアは、事業戦略に結び付けて、初めて意味がある!
山脇:学生に対して「イノベーティブになれ」とよく言いますが、なれといったって、なれるものじゃないですね(笑)。「じゃ、イノベーティブになるにはどうしたらいいのか?」を自問したときに、クリエイティブな発想にはそれなりのプロセスがあると感じた。じゃ、プロセスは何かっていう疑問から「デザイン思考」にたどり着いた。
また、イノベーティブな発想、新しい事業機会を作るときには、突然何かひらめくこともありますが、やはり「データを見る」、「人の動きを見る」、「トレンドをいち早く見つけて分析する」、そして最後は事業戦略に結び付けることが必須です。結局、フレームワークとプロセスが重要ということです。だから、デザイン思考の講座では、プロセスとフレームワークが中心になります。
そして、一番重要なことは、アイデアを事業戦略やビジネスモデルに落とし込むこと。いわゆるフィージビリティー、実際に可能性があるかどうかがキーポイントですね。非常によいアイデアでも、資金がないこともあるし、人材がいないかもしれない。また事業戦略としては全然駄目かもしれない。今回の講座では、フィージビリティーまで含めて伝えたい。
そうすると、浅羽さんが担当する事業戦略も重要になってくる。
■日本では、イントレプレナーシップがより重要になる!
浅羽:ナショナルイノベーションシステムとして昔から言われているのは、アメリカは外で起業するのが主流だが、日本は大企業の中で新しくやろうというのが多い。だから、アントレだけじゃなくてイントレも重要だと僕は思います。ここ何年間か、日本で起業を増やさなきゃいけないって言うんだけど、いや、ちょっとその前に、得意技である大企業の中で新しいことを生み出すっていう仕組みを、もう一度活性化するほうが、現実的なんじゃないの?と、思いますね。
だから、今回のビジネスモデルと戦略の講座は、自分が持っている強み、あるいはリソースを生かすことを考えたい。だけどそれにとらわれ過ぎると新しい発想ができなくなる、だからぶっ壊したくなる、ぶっ壊してゼロからスタートすると意味がない…。そのジレンマをうまく統合する必要がありますね。例えば講師である僕などの第三者が、すごく基本的な質問「何でなの?」、「それって強いの?」、「誰のことを考えているの?」をすることにより、だんだん発想が壊れて、拡がるというバランス、ジレンマを克服できるかなと思う。
山川:バブソンカレッジが目指すのは「The Educator of Entrepreneurship of All Kinds」です。アントレプレナーシップの定義を事業設立に限定せず「Entrepreneurial Thought and Action」つまり起業家マインドを持って、とにかくDo, Take Action! することを教えています。
藤田:僕は、総合商社からコンサルティングファームに転職して、最終的には独立しました。ただコンサルタントは身一つでできるため、起業という感じではないですね。
今、関わっているプロジェクトは、大企業の中の「新規事業を作る」というケースが多いですね。ただこれは相当な曲者というか、壁を感じますね。(笑)
そもそもメンタリティとして、大企業にいながら新規事業を育てるところに、かなり矛盾があります。自分の今のポジションを手放したくないという恐れもありつつ、何か新しいこともしなければならないという状況で、予定調和的なプランが多いですね。正にイントレプレナーシップが重要です。社内起業も今回は対象にしたいですね。
■本気でイノベーターを目指せ!
山脇:皆さん、ありがとうございました。
今回のHIP schoolは、7月の「デザイン思考」に始まり、9月の「競争戦略」、10月の「アントレプレナー・ファイナンス」、11月の「アントレプレナーシップ基礎講座」があり、最後12月にワークショップを予定しています。講座は月1回ですが、その期間も受講生同士や講師を踏まえて交流ができればと思っています。
全体をコーディネートした私としては、「グローバルな視点を持つ次世代のイノベーターを東京から」、そんな想いを込めて、国際的に活躍する講師陣を揃えました。実際の講座やワークショップでは、本気のイノベーターのダイナミックな学習・討議・対話の場を目指したいと思います。
山脇:バブソンカレッジは全米でも起業家教育で定評があります。まずは、バブソンカレッジで教鞭を取っている山川先生からお願いします。
山川:GEM(Global Entrepreneurship Monitor)レポートは、世界60~70カ国を対象に調査をしていますが、やっぱり日本は世界レベルに比較して起業活動が盛んでない。私が見る限り、手法的な問題よりもマインドの方が大きい。日本の風土、企業風土で「失敗を恐れない、失敗に寛容であれ」というマインドが醸成されなければ、起業家は育たないと思う。バブソンカレッジは、U.S. News & World Reportでアントレプレナーシップの部門で20年以上連続して1位のランキングを保持しており、Money Magazineが2014年に発表した大学ランキングでは全米655の大学中1位になっている。そのバブソンカレッジがどのような教育をしているのか、どのような教育をすればアントレプレナーシップが醸成されるのか、という点も講師や受講生の皆さんとシェアしたい。
山脇:アインシュタインは「失敗したことがない人は、何もしなかった人だ」という意味の言葉を残している。
山川:「失敗から学べ」というが、じゃ本当に失敗したらどうやって学ぶのかを知らなければ、何も学べない。リサーチやケース、実際の起業家の経験談から「こうすれば学べる」を知ることが重要。
山脇:忽那先生、「失敗から学ぶ」をファイナンスではどう表現しますか?
忽那:日本のファイナンスの講義は、バンキングでお金を借りるファイナンスが中心。エクイティのファイナンスの知識が圧倒的に不足していている。そこの知識を付けなければ、お金の調達、特にリスクに耐えられる資金の調達の在り方を組みたてられない。エクイティの知識を持つことにより、リスクを外部の投資家にうまく転嫁するような仕組みがなければ、リスク全部を起業家が被ることになる。頑張った結果のリターンは外部に全部取られてしまうファイナンスである限り、優秀な人がアントレプレナーになろうとは思わない。その辺の基礎を教えたいと思っていますね。
ところで、山脇先生の「デザイン思考」は具体的にはどのような内容ですか?
■良いアイディアは、事業戦略に結び付けて、初めて意味がある!
山脇:学生に対して「イノベーティブになれ」とよく言いますが、なれといったって、なれるものじゃないですね(笑)。「じゃ、イノベーティブになるにはどうしたらいいのか?」を自問したときに、クリエイティブな発想にはそれなりのプロセスがあると感じた。じゃ、プロセスは何かっていう疑問から「デザイン思考」にたどり着いた。
また、イノベーティブな発想、新しい事業機会を作るときには、突然何かひらめくこともありますが、やはり「データを見る」、「人の動きを見る」、「トレンドをいち早く見つけて分析する」、そして最後は事業戦略に結び付けることが必須です。結局、フレームワークとプロセスが重要ということです。だから、デザイン思考の講座では、プロセスとフレームワークが中心になります。
そして、一番重要なことは、アイデアを事業戦略やビジネスモデルに落とし込むこと。いわゆるフィージビリティー、実際に可能性があるかどうかがキーポイントですね。非常によいアイデアでも、資金がないこともあるし、人材がいないかもしれない。また事業戦略としては全然駄目かもしれない。今回の講座では、フィージビリティーまで含めて伝えたい。
そうすると、浅羽さんが担当する事業戦略も重要になってくる。
■日本では、イントレプレナーシップがより重要になる!
浅羽:ナショナルイノベーションシステムとして昔から言われているのは、アメリカは外で起業するのが主流だが、日本は大企業の中で新しくやろうというのが多い。だから、アントレだけじゃなくてイントレも重要だと僕は思います。ここ何年間か、日本で起業を増やさなきゃいけないって言うんだけど、いや、ちょっとその前に、得意技である大企業の中で新しいことを生み出すっていう仕組みを、もう一度活性化するほうが、現実的なんじゃないの?と、思いますね。
だから、今回のビジネスモデルと戦略の講座は、自分が持っている強み、あるいはリソースを生かすことを考えたい。だけどそれにとらわれ過ぎると新しい発想ができなくなる、だからぶっ壊したくなる、ぶっ壊してゼロからスタートすると意味がない…。そのジレンマをうまく統合する必要がありますね。例えば講師である僕などの第三者が、すごく基本的な質問「何でなの?」、「それって強いの?」、「誰のことを考えているの?」をすることにより、だんだん発想が壊れて、拡がるというバランス、ジレンマを克服できるかなと思う。
山川:バブソンカレッジが目指すのは「The Educator of Entrepreneurship of All Kinds」です。アントレプレナーシップの定義を事業設立に限定せず「Entrepreneurial Thought and Action」つまり起業家マインドを持って、とにかくDo, Take Action! することを教えています。
藤田:僕は、総合商社からコンサルティングファームに転職して、最終的には独立しました。ただコンサルタントは身一つでできるため、起業という感じではないですね。
今、関わっているプロジェクトは、大企業の中の「新規事業を作る」というケースが多いですね。ただこれは相当な曲者というか、壁を感じますね。(笑)
そもそもメンタリティとして、大企業にいながら新規事業を育てるところに、かなり矛盾があります。自分の今のポジションを手放したくないという恐れもありつつ、何か新しいこともしなければならないという状況で、予定調和的なプランが多いですね。正にイントレプレナーシップが重要です。社内起業も今回は対象にしたいですね。
■本気でイノベーターを目指せ!
山脇:皆さん、ありがとうございました。
今回のHIP schoolは、7月の「デザイン思考」に始まり、9月の「競争戦略」、10月の「アントレプレナー・ファイナンス」、11月の「アントレプレナーシップ基礎講座」があり、最後12月にワークショップを予定しています。講座は月1回ですが、その期間も受講生同士や講師を踏まえて交流ができればと思っています。
全体をコーディネートした私としては、「グローバルな視点を持つ次世代のイノベーターを東京から」、そんな想いを込めて、国際的に活躍する講師陣を揃えました。実際の講座やワークショップでは、本気のイノベーターのダイナミックな学習・討議・対話の場を目指したいと思います。
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