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Global Agenda Seminar 修了生がルース・アメリカ大使とのTown Hallに参加!

~日米関係、リーダーシップ、地方再生からカラオケまで幅広く英語で対話~

活動レポートグローバル政治・経済・国際キャリア・人

アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート 
文/清水 香帆   写真/アカデミーヒルズ スタッフ
開催日:2013年5月22日
英語で自分の考えを戦略的に発信するトレーニングを受けた石倉洋子のグローバル・ゼミ(Global Agenda Seminar/GAS)修了生は、あらゆる機会でそのスキルを生かして活動しています。今回のレポートでは、アメリカ大使館が主催したルース大使との英語での対話イベントにGAS修了生が参加した模様をご紹介します。

John Roosアメリカ大使と全国4拠点をGoogle Hangoutで結んだTown Hall


画面を通じてジョン・ルース大使と対話する参加者たち


ジョン・ルース駐日アメリカ大使は2009年着任から3年間で日本の47都道府県の全てを訪れ、政府・地方自治体の幹部、財界人、報道関係者、学生との関係を築き、活発に対話を重ねてきました。

安全保障、経済、世界規模の課題への取り組みのほか、イノベーションと起業家精神、日本が参加の意思を発表した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を含む通商問題など、日米の協力分野を特に重視しながら、多くの日本人の声を直接聞くことで、良好な日米関係を築くために尽力してこられました。

特に未来を担う若者たちとの対話が重要だとの認識を持つ大使が、一度に複数の拠点から多様なバックグランドを持つ若い世代と意見交換をしたいとの想いから5月22日に実現したのが、Google Hangoutを使い、全国から複数の拠点を結んだオンライン上のTown Hall Meetingです。

アメリカ大使館としても初の試みとなった"Ask Ambassador Roos Google Hangout Town Hall"
には、全部で4つの拠点から若い世代が参加しました。4つのうち、渋谷、那覇、富山という3つの拠点からの参加者は高校生、大学生で、六本木を拠点としたアカデミーヒルズのGlobal Agenda Seminar(GAS)修了生が唯一の社会人参加となったことから、普段接する機会の無い学生たちとの交流を楽しみにするとともに、身が引き締まる思いで参加してきました。

新たな試みにアカデミーヒルズGAS修了生もチャレンジ


ルース大使に自己紹介をする3名のGAS修了生

画面ではこのように映ります
アカデミーヒルズから参加したのは昨年GAS2012で学んだ、家代岡綾さん、千葉岳洋さん、山本いづみさんの3名。それぞれ化学メーカー、コンサルティング会社、外資系電機メーカーで活躍する30代の社会人です。

まさにキャリアを積んだ社会人ならではの視点で質問をしていただきました。

自己紹介を終えて、アカデミーヒルズの順番が回ってきたときに、まずイノベーションに関連する質問をしたのが千葉さんです。

「日本、そしてアメリカ経済にとってBRICsなどの新興国市場が重要度を増す中、日米間の貿易取引量は相対的に下がっています。しかし、iPhoneやBoeing787機は日本メーカーの部品を多く使っており、イノベーションの分野で日米が協力することがより重要になっているとも感じています。どの分野が日米がイノベーションで協力すべきとお考えでしょうか?日本企業はどのようなイノベーションが期待されるでしょうか?」

この問いに対してルース大使は、特に自然エネルギーとサイバーセキュリティの分野を挙げ、丁寧に答えていきます。「新興国市場の重要度は確かに増していますが、日米間の経済活動もこれから可能性と機会が広がっています」と具体例を挙げて強調していました。

また、家代岡さんからは日米のリーダーシップスタイルの違いについての質問をしました。
この質問に、ルース大使はあらゆるリーダーシップの形がある中で、どのタイプが一番素晴らしいか、ということは無いと断言。人の意見に耳を傾け、しっかりと共通の立場を見極めて合意形成をしていく日本型リーダーシップの素晴らしさを語り、それは世界にも通用するものだと回答しました。

高校生、大学生からの質問、そしてTwitterからの質問も!


富山中部高校の学生たち

Twitterからの質問を読み上げるアメリカ大使館報道官で今回モデレーターを務めたカレン・ケリーさん
普段接する機会があまりない、高校生や大学生からの質問も、GAS修了生たちにとっては新鮮だったようです。

那覇から参加した大学生・大学院生からは、沖縄の米軍基地問題についての質問が投げかけられました。ルース大使は日米安全保障の協力関係と、沖縄の人たちの気持ちを尊重することの両方が重要であり、沖縄にはこれまで何回も行っているが、なるべく彼らの考えを聞いて不安を取り除いていく努力をしていくことで、バランスを取っていきたいと真摯に答えていました。

また富山中部高校の学生からは、日本では東京と大阪などの大都市に人口が集まり、海外からも注目される一方、地方は過疎に悩み、経済も停滞する中、富山のようなあまり海外に知られていない地方がビジネスなどで国際的に知られるにはどうしたら良いか?などの質問も飛びました。

Twitterのアカウントを持っているルース大使にはTwitterからも質問が寄せられました。その一つが、「カラオケは好きですか?得意な曲は何ですか?」でした。
これには一同、笑いに包まれました。

さて、ルース大使がカラオケでよく歌う曲は何だったのでしょうか?興味ある方は、本Town Hallの動画(英語)がYouTubeで公開されておりますので、ぜひご覧ください。このページの下にある本動画のリンクからアクセスすることができます。

ちょっと舞台裏をご紹介・・・Behind the Scenes・・・


参加者の後方で急遽ロゴを準備するアカデミーヒルズのスタッフ

最後は大使に手を振って終了!
このようなGoogle Hangoutのシステムを使って行う、受講生と要人との対話はアカデミーヒルズにとっても初めての試みでした。

実際にどのように会話ができるのか、事前に大使館の方々とテスト接続を行い、機材の調整を行うなど、模索しながら進めていきました。

万全の準備を整えて、あとは始まるまで待つだけ・・・と安心していたところ、大使館の方からロゴか何かの表示がないとアカデミーヒルズからの参加者だということが一目で分からない、というご指摘を受けました。確かに、ルース大使がいた大使館のスタジオには日米の国旗があり、モデレーターを務めたアメリカ大使館報道官のカレン・ケリーさんがいた会場にも米国大使館の文字が背景に並んでおり、一目で分かります。

そこで急遽、参加者3名の前と背景にアカデミーヒルズのロゴが表示されるよう準備し、参加者の方々にもお手伝い頂きながら、こちらの「スタジオ」を整えました。

デジタルツールの発展で、今まで考えられなかったような方法でコストをかけずに遠隔地にいる人たちと対話ができるようになってきています。今回のルース大使のように、普段なかなか直接お目にかかれない方たちとの交流も容易になります。

アカデミーヒルズ・六本木スクールも貪欲に新しい取組みにチャレンジし、ビジネスパーソンの皆さまにあらゆる知的活動の機会をご提供していきたいと思います。