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11月開催のライブラリートークレポート

~メンバー限定:新たな知を発見する場~

ライブラリートーク

六本木ライブラリーメンバー、平河町ライブラリーメンバーを対象に開催している「ライブラリートーク」。話題の書籍の著者や、旬なスピーカー、魅力的なライブラリーメンバーなどが情報発信する場です。今回は、11月に開催したライブラリートークをご紹介します。

11月24日開催 千年のときを越えた『源氏物語』という文化メディア

左)小嶋 菜温子さん 中央)内山 美加子さん 右)岡田和則さん
左)小嶋 菜温子さん 中央)内山 美加子さん 右)岡田和則さん

千年のときをかけて、多くの人に愛され受け継がれてきた日本最古の長篇小説『源氏物語』。
2011年「いつかは読みたい本」ランキング(朝日新聞 beランキングより)で一位になるなど、今でも色あせない魅力を放っています。

11月24日に開催したライブラリートーク「千年のときを越えた『源氏物語』という文化メディア」は、週刊朝日百科「週刊 絵巻で楽しむ源氏物語五十四帖」チーフエディターの内山美加子さん、12月10日から公開の映画 『源氏物語 千年の謎』プロデューサーの岡田和則さん、そして立教大文学部の小嶋菜温子教授の3名をお招きし開催。

人気があるにも関わらず、独特の言い回しや文法、また登場人物の多さから読破することは至難の技であるといわれている『源氏物語』ですが、書籍、映画という2つの文化メディアでの表現方法や、製作にかけた想いを伺いました。

「紫式部は実在の人物の出来事を巧みに取り入れて描いているので、当時の平安人にとって、『源氏物語』はワイドショーのような要素もあったのではないかと思います。虚実取り混ぜることで、よりリアルな世界を創りあげています」と内山さんは話します。週刊朝日百科「週刊 絵巻で楽しむ源氏物語五十四帖」では、ビジュアルを多く取り入れ、現代では想像しづらい生活風俗や様式などがイメージしやすいよう工夫されています。

書籍からのアプローチに対して、映画『源氏物語 千年の謎』ではオープンセットを原寸大で作ることによって当時の感覚をリアルに表現出来たと岡田さんは話します。コンテンツとしての『源氏物語』の魅力を紫式部と藤原道長との関係性を描いた二重構造にすることにより、ミステリー要素を取り入れるなど、エンターテイメントとしての魅力が詰まった映画となっているようです。

千年もの前に書かれた一つの小説が、その時代に合う形で受け継がれていく…今回のように真摯な取り組みとして商業化されることによって、古典はより身近な存在として多く人に届き、次世代に受け継がれていくのではないかと、小嶋教授は締めくくりました。


11月開催 その他のライブラリートークのご紹介

原田武夫さん(株式会社原田武夫国際戦略情報研究所代表/六本木ライブラリーメンバー)
原田武夫さん(株式会社原田武夫国際戦略情報研究所代表/六本木ライブラリーメンバー)

東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラムとのコラボ企画。
東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラムとのコラボ企画。
その他に、六本木ライブラリーメンバーの原田武夫さんによる「ウィキリークスは「これからの物語」の始まりにすぎない--債務危機ドミノ、そして民主制の危機 世界はどこに向かうのか-- 」
、東京大学EMPとコラボレーションして開催した東大EMP×六本木ライブラリー 時代の大きな変わり目を掴む(1)
「限りない欲望が市場成長の源なのか」
を開催しました。

六本木ライブラリーでは、ライブラリーメンバー対象に新たな知を発見する場として毎月3回~4回ライブラリートークを開催しております。過去様々なスピーカーに、本にまつわるお話や、歴史、サイエンス、そしてビジネスで役立つ旬な情報など幅広いジャンルでご紹介いただいています。
過去のライブラリートークのレポートはこちらからご覧いただけます。

関連書籍

ライブラリートークスピーカーの著書やお勧め書籍をご紹介します。

アメリカ秘密公電漏洩事件 ウィキリークスという対日最終戦争

原田武夫
講談社

残響の中国哲学—言語と政治

中島隆博
東京大学出版会


大震災復興ビジョン—「先駆的地域社会」の実現

横山禎徳,二神壯吉
オーム社

源氏物語と江戸文化—可視化される雅俗

小嶋 菜温子, 小峯 和明, 渡辺 憲司
森話社


六本木ライブラリー メンバー募集中!

今回レポートした「ライブラリートーク」をはじめとしたイベント、ネットワーキングの場としても活用されています。

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