六本木ヒルズライブラリー
東大EMP×アカデミーヒルズ
地震はどこまでわかっているのか? (19:15~20:45)
【スピーカー】井出哲(東京大学大学院理学系研究科 教授)
ライブラリーイベント
【会場】アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階)
※詳細は、開催当日のインフォメーションボード(2階/49階)をご確認ください。
■ライブラリーメンバーは下記もしくはメンバーアプリよりお申込ください。■
日時
2019年06月04日
(火)
19:15~20:45
内容
日本は地震国であり、ひとつの大地震が国のかたちを変えることもあります。
そのため1960年代から、直前予知を目指した国家プロジェクトが30年以上続けられていました。皮肉なことに、研究によって
地震の理解が進むほど、直前予知はほぼ不可能ということが
はっきりし、現在国の地震対策は大きな変化の時期を迎えています。
地震がどのような現象か、科学的にはだいぶわかってきました。
物理学的には高温高圧下での岩盤の破壊を伴う摩擦すべりによるひずみエネルギー放出、という非線形非平衡現象です。その背後で進行する「ゆっくり地震」という現象も、今世紀になって捉えられるようになってきました。予測のための数理モデルも作られつつあります。
将来の地震について確実に言えることは多くはありませんが、何も言えないわけではありません。現在の地震研究の実力と、予測に対する見通しを紹介します。
井出 哲(東京大学大学院理学系研究科 教授)
いで さとし
いで さとし
東京大学地震研究所助手、同大学院理学系研究科講師、准教授を経て、2013年4月より現職。専門は地震学、特に地震の震源における破壊すべりの支配法則の研究。地震波データの分析と数値シミュレーションによって、微小な岩石の破壊から超巨大地震にいたるスケール法則を解明し、地震発生場のゆっくりした変形を明らかにしている。それらの理解に基づいて地震の予測可能性を高めることを目指している。地震波データの分析によって東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の破壊すべりのメカニズムを解明した研究や、「ゆっくり地震」という奇妙な地震現象の性質を明らかにした一連の研究が代表的である。主な著書に『絵でわかる地震の科学』(講談社、2017年)がある。日本地震学会若手学術奨励賞(2004年)、文部科学大臣表彰若手科学者賞(2006年)、日本学術振興会賞(2014年)、日本学士院奨励賞(2014年)受賞。
参考図書
絵でわかる地震の科学
井出 哲講談社
注目の記事
-
10月22日 (火) 更新
aiaiのなんか気になる社会のこと
「aiaiのなんか気になる社会のこと」は、「社会課題」よりもっと手前の「ちょっと気になる社会のこと」に目を向けながら、一市民としての視点や選....
-
10月22日 (火) 更新
メタバースは私たちの「学び」に何をもたらす?<イベントレポート>
メタバースだからこそ得られる創造的な学びとは?N高、S高を展開する角川ドワンゴ学園の佐藤将大さんと、『メタバース進化論』を出版されたバーチャ....
-
10月22日 (火) 更新
本から「いま」が見えてくる新刊10選 ~2024年10月~
毎日出版されるたくさんの本を眺めていると、世の中の”いま”が見えてくる。新刊書籍の中から、今知っておきたいテーマを扱った10冊の本を紹介しま....
現在募集中のイベント
-
開催日 : 11月28日 (木) 19:00~20:30
World Report 第10回 アメリカ発 by 渡邊裕子
いま世界の現場で何が起きているのかを、海外在住の日本人ジャーナリスト、起業家、活動家の視点を通して解説し、そこから見えてくることを参加者の皆....
「ハリス V.S. トランプ 米国大統領選挙結果を読み解く」