六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2019年2月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ヒルズライブラリー。今月届いた本は何?

新着本からお薦め書籍をご紹介します。







平成という時代をただ振り返るだけでなく、次の時代をより良いものにするための一冊、『平成はなぜ失敗したのか』。様々なファクトを分析していく著者の視座は、決してぶれることがありません。

個人史を読者が書き入れる部分もあり、とてもユニーク。これによって「民間企業が、政府に頼るようになってしまった」平成の理解が、より深まることでしょう。





この本にある13の質問が、今や流行の一部となっているくらい話題の書、『ファクトフルネス』。多くの人の思い込みがいかに間違っているかを丁寧に解き明かす本です。が、裏読みの得意な人にとっては、一本調子のストーリー展開は、少し飽きてしまうかも…?

そのくらい著者は「ファクトを知ることによって、世界をより良くしよう」と真摯に呼びかける気持ちが強かったのでしょう。遺作となった本書は、世界のベストセラーになっています。





『ファクトフルネス』 より扱う領域は大変狭いのですが、無意識に信じていることを振り返ってみるという意味では、『「日本の伝統」という幻想』も面白い。

特に、何らかの意図を持ってファクトが操作される例の多さに気づきました。あまりにも身近にあるものだからこそ、当然視してしまう。そのことによって危険性が高まる、ということが見えてきます。

 

(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実



平成はなぜ失敗したのか

野口悠紀雄
幻冬舎

FACTFULNESS:10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく

H.ロスリング他
日経BP

「日本の伝統」という幻想

藤井青銅
柏書房

クリエイティブ・スイッチ 企画力を解き放つ天才の習慣

アレン・ガネット : 千葉敏生
早川書房

「ロンリ」の授業

NHK『ロンリのちから』制作班 : 野矢茂樹
三笠書房

GREAT@WORK効率を超える力

モートン・ハンセン 楠木建
三笠書房

絶望名言 NHKラジオ深夜便

頭木弘樹 : NHK〈ラジオ深夜便〉制作班
飛鳥新社

MaaS—モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ

日高洋祐 : 牧村和彦
日経BP社

学校の「当たり前」をやめた。—生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革

工藤勇一
時事通信社

10億分の1を乗りこえた少年と科学者たち—世界初のパーソナルゲノム医療はこうして実現した

マーク・ジョンソン : キャスリーン・ギャラガー:梶山あゆみ:井元清哉
紀伊國屋書店

我的日本—台湾作家が旅した日本

呉佩珍 : 白水紀子:山口守
白水社

キッシンジャー超交渉術 : ハーバードが総力を挙げて徹底分析

J.K.セベニウス : H.A.キッシンジャ
日経BP社