六本木ヒルズライブラリー

今読むべき新刊書籍12冊 -2018年6月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ヒルズライブラリー。今月届いた本は何?

新着本からお薦め書籍をご紹介します。


愛している家族が亡くなった。治る見込みのない病気にかかってしまった。人生には避けようのない苦しみ、悲しみの時があります。目が覚めて、ああまた今日も一日生きなくてはいけないのかと、絶望する人たちがいます。

そのような苦しさ・悲しさの中に引きずり込まれ、囚われてしまうのでなく、かといってそういった感情を無視するのでもなく、それらを越えた何かがある。それを神谷美恵子は「生きがい」と呼びます。

『100分de名著 生きがいについて』は、世界中の名作を解説するNHK番組のテキスト。神谷美恵子の『生きがいについて』の深い思索を、著者の人生をなぞりながら紐解いていきます。

一見、読み手を選ぶかのようにみえる神谷の著書が、実は誰にとっても必要なものであることをわからせてくれる、本のガイドブックです。





「移民」を厳しく制限している日本なのに、街の中で見かける外国人は増えている…。都心のコンビニ等で働く外国人は、もう珍しくないですよね。これはなぜ?

現実に、120万人以上の外国人が働いているという日本。背景も暮らしぶりも様々ながら、なかなか私たちにその全体像が見えることはありません。

日本語学校ビジネスや「現代の奴隷制度」とまでいわれる技能実習制度等の問題も指摘しながら、コンビニエンスストアで働く外国人に焦点を当てた本書。すぐ目の前にありながら、関わろうとしない私たちの無関心が、問題をやり切れないものにしているようです。

その意味で、「あとがき」にある「コンビニで働いている彼らを見る度に、何か申し訳ないような気がするようになった」という著者に、読後同意する方は多いのではないでしょうか。


(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実


神谷美恵子 生きがいについて - いのちを点す「義務」がある

日本放送協会 : NHK出版
NHK出版

コンビニ外国人

芹澤健介
新潮社

太陽を創った少年—僕はガレージの物理学者

トム・クラインズ : 熊谷玲美
早川書房

破壊 - 新旧激突時代を生き抜く生存戦略

葉村真樹
ダイヤモンド社

その「決断」がすべてを解決する—貴重な人生を浪費しない「5つのロードマップ」

マーク・マンソン : 大浦千鶴子
三笠書房

特権キャリア警察官- 日本を支配する600人の野望

時任兼作
講談社

近未来予測2025

ティム・ジョーンズ : キャロライン・デューイング:江口泰子
早川書房

成功ではなく、幸福について語ろう

岸見一郎
幻冬舎

世界を変えた50人の女性科学者たち

レイチェル・イグノトフスキー : 野中モモ
創元社(大阪)

日本の分断—切り離される非大卒若者(レッグス)たち

吉川徹
光文社

デジタル・ポピュリズム—操作される世論と民主主義

福田直子
集英社

アマゾンのすごいルール

佐藤将之
宝島社