六本木ヒルズライブラリー

今読むべき最新書籍12冊 -2017年3月-

「個人が力を伸ばしていくための本」「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ライブラリー。今月届いた本は何?

新着本からお薦め書籍をご紹介します。



「部署」というものが存在せず、社員の誰も役職を持たないフラットな会社。毎晩6時には全員退社し、4週間の休暇を楽しみながら自分を成長させられる会社。どんなところか想像できますか?

『ジョイ・インク』は米国に実在するIT企業、メンロー・イノベーションズの「喜び」を軸とした経営について、その創業者が著したものです。全社どころか関係者を巻き込んであらゆることについて徹底的に対話し、やりがいにあふれた会社は、喜びを基準に考えるところから始まりました。

本当にそんなことが可能なの? という疑問は、ラジカルともいえる合理性の追求に圧倒されて消えてしまいます。
理想論だと決めつけてしまわずに、一歩でもこの方向に踏み込むために私は何ができるのか、考えてみたくなります。





自分の仕事と人生に、情熱を持って生きた女性の姿が描かれている『私が死んでもレシピは残る』。多くの人にとって馴染みのある料理家が実際にどんな人であったのか、何を目指していたのか、生き生きと描写されています。

好奇心が強く、思ったことをすぐに実行に移す力を持っていた彼女。昭和という男女雇用機会均等法以前の社会で、自分の能力と才能を花開かすことができ、「家庭料理」というジャンルを打ち立てた人の生き様に、魅かれる人は多いでしょう。






やりたいことがあって頑張りたいのに、どうにも力がでない。いつも朗らかで元気いっぱいに見えた部下が、鬱になって休みたいと言ってきた…。

私たちの毎日は、知らず知らずに身体や心に無理をさせています。その疲労が蓄積されていくと、「心が折れる」といわれる状況になってしまうということが、わかりやすく説明されているのが、本書『折れないリーダーの仕事』。

ストレスの頂点ともいえる戦場で、パフォーマンスを出すよう求められる自衛隊員。彼らを見てきた著者の知見には、頷けるものが多々あります。真面目だからこそ、疲れている自分に気付かないスタッフを、リーダーはどのように助けることができるか?
そして、自分自身を振り返るために役立つスキルも学ぶことができます。



(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実


ジョイ・インク

リチャード・シェリダン : 原田騎郎
翔泳社

小林カツ代伝

中原一歩
文藝春秋

自衛隊メンタル教官が教える折れないリーダーの仕事

下園壮太
日本能率協会マネジメントセンター

なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?

J.ライエンダイク : 関美和 訳
英治出版

日本人だけが知らない砂漠のグローバル大国UAE

加茂佳彦
講談社

音の記憶—技術と心をつなげる

小川理子
文藝春秋

フィードバック入門—耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術

中原淳
PHP研究所

羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季

ジェイムズ・リーバンクス : 濱野大道
早川書房

クレイジー・ジーニアス- 世界を変える天才は君の中にいる

ランディ・ゲイジ : 白井準
早川書房

プログラミングは最強のビジネススキルである

松林弘治:ドワンゴ
KADOKAWA

セブンーイレブン1号店繁盛する商い

山本憲司
PHP研究所

Google流資料作成術

コール・ヌッスバウマー・ナフリック【著】:村井瑞枝【訳】
日本実業出版社