六本木ヒルズライブラリー

今読むべき最新書籍12冊 -2017年7月-

「個人が力を伸ばしていくための本」、「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ライブラリー。今月届いた本は何?

新着本からお薦め書籍をご紹介します。



時代が追いつくとは、こういうことなのか?と思ってしまう、村上世彰氏の『生涯投資家』。今ではあたり前となっていることでも、人より先にやれば、権力やメディアに叩かれてしまうということが良くわかります。
 
10年を経て詳しく説明されるのは、買収されるのが嫌ならば、上場しなければいい。言い換えれば上場するということは公の存在になるということ。資本主義には公正なルール、透明性、高い志が求められる、という村上氏の信念。が、それまでの因習に縛られないために、彼が人に嫌われやすくなってしまったという状況が語られています
 
と同時に、私たちは現在でも、「自分と違う人」を、違っているということだけで感情的に嫌ってしまうのではないかということも考えさせられます。いまだに、海外では当然の、資本主義というフィクションを存在させるためのルールの徹底を忌み嫌う方が、日本社会の大勢でしょう。

 



逆に10年後には、彼のような生き方が増えていくのかもしれないと思わせる『行こう、どこにもなかった方法で』。扇風機やトースターのように、もうイノベーションの余地はないだろうと思われていた商品で、大きなヒットを飛ばし続けるバルミューダの創業者によるものです
 
ミュージシャンであった著者が、どのようにものづくりの世界に入っていったのか ?
そして今では家電ではなくカレーを最新商品として売り出しているバルミューダとは何 ?
 
青春小説のような爽やかさが心に残ります。


(ライブラリー・アドヴァイザー:小林 麻実


生涯投資家

村上世彰
文藝春秋

行こう、どこにもなかった方法で

寺尾玄
新潮社

ルワンダに灯った希望の光

津田久美子
書肆侃侃房

なぜ世界中が、ハローキティを愛するのか?—“カワイイ”を世界共通語にしたキャラクター

クリスティン・ヤノ:久美薫
作品社

効果が上がる!現場で役立つ実践的Instagramマーケティング

清水将之 : フロッグデザイン株式会社
秀和システム

Mr.トルネード −藤田哲也 世界の空を救った男

佐々木健一
文藝春秋

コーヒーは楽しい!

セバスチャン・ラシヌー : チュング・レング・トラン
パイインターナショナル

もう3Kとはいわせない5Kといわれる介護施設の秘密—きれい、かっこいい、給料が高い、健康になる、感謝される

藤本加代子とエスコート達
PHP研究所

幸福の「資本」論—あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

橘玲 
ダイヤモンド社

刺繍とがま口

樋口愉美子
文化出版局

CIA極秘分析マニュアル「HEAD」武器としてのインテリジェンス

フィリップ・マッド : 池田美紀
早川書房

自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実

S.シルバーマン【著】:正高信男:入口真夕子
講談社