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楽天イーグルス島田亨社長が語る「経営の本質」

BIZセミナー経営戦略
更新日 : 2008年07月10日 (木)

第8章 感動のエンターテインメントのために

米倉誠一郎_島田亨

島田亨: 我々の理念は「『The Baseball Entertainment Company』——わたしたちは野球を通じて感動を創り、夢を与える集団である」です。キーワードの「エンターテインメント」に立ちかえると、エンターテインメントの商品にお金を払うのは、ただ楽しいからじゃなくて、感動したいからだと思います。まさに期待値を上回ったときの差分というのが感動なのです。

大親友の、牛角(レインズインターナショナル)の西山社長は、こんなことを言っていました——顧客が「満足」するのは店の商品・サービスが期待値通りだったときで、お客さまの期待を上回ったときに「感動」になる。さらにそれを越えたら「感謝」される。

我々が感動のために意図してできることがあります。例えば人気選手を見に来たお客さまが三塁の内野席から声を掛けた。その時にチラッと見て無視して行っちゃったら、これは期待はずれ。不満ですよね。選手がチラッと見て手を振ったときは、満足してくれる。じゃあ、手を振るだけでなく「今日はどうもありがとうね」という一言を直接声を掛けたらそのお客さまは感動すると思うんです。多分ナイターが終わったら、仙台には国分町という飲み屋街があるんですけど、そこに行って、そこで自慢げに飲みながら話すわけです。すると「いいな、おれも選手と話したい。声、掛けられたい」というような話になる。ちょっとした工夫で感動というのはつくれるん です。

いかに家庭の中で話題にしてもらうかというのも大事です。食卓を囲む30分の中でたかだか30秒でも球場の話が出た、球団の話が出たというのは、も のすごいシェアなんです。ちょっとした感動を差し上げるだけで家庭の中にイーグルスが入ってくる。それは球場で働く一人ひとりのちょっとした心掛けだけだと思い、お客さまに感動を伝えていきましょうということを球団のコンセプトにして事業をやっています。

これまで手掛けたビジネスと異なるのは、プロ野球はマスコミを意識しなきゃいけないということです。常にマスコミが自分たちのビジネスをコンテンツとして見ている。そこを一歩間違えると、本意じゃないダメージを被ったりしますし、逆にうまく協調的にやっていただけるビジネスもドライブすることがあって、ここは結構大きな違いだなと思っています。

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