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RoppongiBIZ*週刊東洋経済提携セミナー『勝間式「利益の方程式」』

更新日 : 2008年08月19日 (火)

第5章 値上げも値下げもやってみるしかない。結局は仮説、実行、検証がすべて

勝間和代さん

勝間和代: 実は、潜在顧客数の規模は事前にほぼ把握できるんですよ。これは何かをやるかというと、本の場合は類似書籍、商品やサービスの場合は、類似商品、サービスを研究して、顧客のポケットの大きさや世代の人数を考えたら、誤差3割ぐらいの範囲で分かりますね。万一それを超えることって、無いことはありません。ただ超えたときには、それは何か異常なことが起こっているということで、あらためて違うマーケティングをすればいいのであって、とりあえず見込み市場に対して、どのぐらいの割合で客を取っていって、そのためにどういうプロモーション、どういう商品設計をするかという方に話を傾けたほうが健全です。その中で、実際に原価とか売価をコントロールしていくわけです。

 売る時のポイントとしては、やはり団塊世代、団塊ジュニア世代を重要視すること。これは何かと言うと、口コミのコミュニティー効果です。ただ今回の『利益の方程式』については、ちょっと違う手法をとっておりまして、先ほど言っていた同じ顧客ばかりつかむと顧客が疲れるのです。顧客のお財布も痛んでくるわけですね。そうするとリピーターがいなくなって飽きられてしまうので、今回の『利益の方程式』は、逆に今日いらっしゃっている皆さんぐらいがメイン・ターゲットです。大体40歳前後で管理職経験のある方が、悩みながらも一緒に利益の方程式を考えていただくということを想定して作っております。ですので、その分多少売り上げの足が今までの本に比べると勢いよくとは売れていないのですが、これも社会実験ですし、同じことを繰り返して伸びないと思っていますので、常にこのような仮説検証というのは繰り返したいと思っております。

 最後になりますが、結局は仮説、実行、検証がすべてです。値上げも値下げもやってみるしかないのです。キャンペーンも新商品も新サービスも、その原価削減のプロセスも、これは全部やってみるしかない。もちろん仮説をじっくり練ることは大事です。ただ、なるべく角度の正しそうな仮説が出たら、60~70%ぐらいの確率で正しそうだったらやってみればいいんですね。そこで新しい情報が手に入って、初めてそれを修正するという繰り返しでやっていくしかありません。

 これを社内でいかにワクワクしながらやってみて情報を共有していく仕組みが、結局この利益を上げるときに一番重要になってくるということです。ですので、一番危険なのは部長以上しか見られないようなデータベースがあって、しかも集計されてくるのは1カ月おきとか半年おきとかになりますと、かなりの確率でその会社の経営というのは間違えます。

 それよりは末端の現場の1人1人の方がある指標に従って、そこに向けて自分たちが何をすればいいのかという理解をして、そこで動いて、最初に言った4つの変数をコントロールできるようになる。その組み合わせの仕組みがないと、なかなか利益管理はうまくいかないということになります。ですので、結局は仮説、実証、検証、この3つのプロセスを社内で共有し、できるところから1つでも2つでも多くの基礎知識や知恵を埋め込んでいただければと思います。

該当講座

「週刊東洋経済」提携セミナー
勝間式「利益の方程式」
利益を生み出す黄金ルール
勝間和代 (経済評論家、公認会計士)

「売上増は七難隠す」という言葉がありますが、これは日本経済が右肩上がりで成長を遂げていたバブル崩壊以前の「売上をあげると利益は後からついてくる」という頃の経験則に基づいた実感です。しかしながら日本の経済状況は成長期から成熟期へ大きく変化し、人々の生活は豊かになるとともに市場は飽和しつつあります。こう....


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