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行政のムダを斬る「事業仕分け」の本番はこれからだ!

~行政刷新会議事務局長が目指す本当の改革~

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更新日 : 2010年07月08日 (木)

第7章 本当の事業仕分けはこれからだ!本丸の制度改革へ

加藤秀樹氏

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加藤秀樹: 今まで事業仕分けを行ってきた中で、自治体の職員から「すごくいい勉強になりました。県庁に勤めて15年になりますが、そもそも本当にこういう事業が要るのか要らないのかということを初めて考えました」といった声を時々聞きます。15年も経って初めてというのはちょっと困ったものですが、放っておいたら一生考えないままですから、自分たちが行っている事業の意義や結果を考えるということが、仕分けをきっかけにだんだん染み渡っていくんじゃないかと思います。

一方、傍聴者の住民のほうも「我々は普段お役所に対して『あれをやれ』とか『あいつはけしからん』とか文句ばかり言ってるけれど、よく聞くと市役所の人も県庁の人もいろいろ考えているんだな」とか、「我々も要求するばかりではだめなんだ。自分たちで判断しないといけない」という当事者意識を持ってくれました。

このように事業仕分けには、何億円予算を削減できたというようなメディア的な目のつけどころではないところで、随分いろいろな効果があるのです。納税者と行政官が開かれた場所で議論することによって、全員が同じ情報を得て、よく考えて、当時者意識を持って行政というのを考えていく。数字やそこで出た結論よりも、そういう全体のプロセスこそが事業仕分けの本質だと私は考えています。だからこそ、そこに加わる人が増えれば増えるほど、日本全体としていいのではないかなと思います。

最後に、事業仕分けの今後についてお話します。(2009年)11月の事業仕分けは、メディア的にはあれは終わったということになっています。しかしまだまだこれから整理し、活用すべき議論がいっぱいあります。例えば地方交付税や医療については、今の制度をきちんと見直すべしということがあの場で随分議論されました。まだ議事録を整理しきれていませんが、これを整理して制度改革につなげていきます。

それから、政治家と現場に近い人が一緒にチームを組んで仕分けをするというのはいい面もありますが、政治家が入るとメディアを意識するために、“劇場型”になりがちだという問題はあります。

そこで、私は今後は事業仕分けを例えば2つに分けるといいと思っているのです。「外部の人間を入れてオープンな場所で」という鉄則は守ったうえで、各省の中で毎年事業仕分けをする。いわば事業仕分けを各省の仕事に内生化して、そこで議論をきちんとして、次の予算編成にその結果を必ず活かしていく仕組みをつくれると思っています。

一方、議員には国会という場で、決算委員会で外の人間を呼んで仕分けをやればいいのです。決算の審査としてやれば、いろいろ批判されていることも含めてかなりきれいに整理できて、しかも行政内部と国会、2つの場所でチェックできるのではないかと思っています。

これを実現するには今から詰めないといけないことがいっぱいありますが、皆さんもぜひそういうことを他人事ではなくそれぞれにお考えいただければと思います。本日はありがとうございました。(終)

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加藤秀樹 (構想日本代表/行政刷新会議事務局長/東京財団会長)

加藤 秀樹(行政刷新会議 事務局長/構想日本代表/東京財団会長)
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