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日本元気塾セミナー
既存の枠をぶち壊せ!

若きイノベーターの挑戦/杉江理×佐々木大輔×米倉誠一郎

更新日 : 2016年05月25日 (水)

第10章 社会に共通する課題を見つけ、貢献する


 
既存の枠を飛び越えろ!

米倉誠一郎: 僕が感心したのは、杉江さんがアメリカに渡って実行した4つのポイントです。300人にヒアリングし、電動車いすに乗って生活し、本気で売ると決め、5人のユーザーの声だけを聞いた。ほとんどアナリシスというものがないけれど(笑)、極端なほどシンプルに考えたことが突破口になった。そもそも、シリコンバレーを選んだ理由は?

杉江理: ユーザーが多いという理由のほか、特にシリコンバレーは「新しもの好き」というか、アーリーアダプターが非常に多い。さらに、感度の高い人が多く、モノづくりのスタートアップに対する環境も整っているため、開発スピードを加速させることができます。本当に色々なことがスピーディに広がるので、最初にそこで作り、売り出すのは大きな意味があると思いました。

米倉誠一郎: なるほど。障がいによって移動に不安を抱えている人は、世界中にたくさんいます。さらに、日本はもうすぐ3人に1人が65歳以上の高齢者という時代が到来し、やがて高齢化の問題は世界にも広がる。こうした社会的課題を新たな視点で見つめ直し、それに貢献すべく、まったく新しいパーソナルモビリティを生み出した。

一方、佐々木さんの話で素晴らしいと感じたのは、第三者の俯瞰的な視点で、社会に共通する課題を見つけたという点です。1つの分野や業界にどっぷり浸かっていると、次第に大切なことが見えなくなる。何かをlearningしすぎると、それを捨て去る意味さえ分からなくなる。だからこそ、常にUnlearnすることが大切になるわけです。

WHILL、freeeに共通するのは、社会に共通する大きな課題、つまり“ボーリングのセンターピン”を見つけ、勇気とスピード、そして強い信念によって、センターピンを倒す方法を創り出したこと。2人のイノベーティヴな取り組みにより、今、様々なことがポジティブに変わり始めています。

「日本にはベンチャーを成長させるインフラがない」「日本と世界ではスピード感が違う」と言う人がいますが、いまやグローバルの時代ですから、最初から世界に出ていけばいい。スピードが速い世界で戦えば、成長するスピードもより速くなるはずです。

短い人生、単調に生きるよりも、夢に賭けたほうが絶対に楽しいはずです。皆さんも、所属企業の中で実現できない夢があれば、勇気を持って飛び出すこともアリだと思います。日本にも、そうしたことが自由にできる時代が到来しているのですから。

日本は「元気がない」と言われていますが、1人ひとりの意識が変わらない限り、閉塞感は打破できません。杉江さんも佐々木さんも、閉塞感などどこ吹く風で軽々と既存の枠を飛び超え、イノベーションを起こしています。そして、彼らが創り出したプロダクトによって、心の底から喜んでいる人がたくさんいる。本日は素晴らしいお話をありがとうございました!(了)

気づきポイント

●「欲しい」と言ってくれる人がいれば、その人のために本気で作り、本気で届ける。
●「自分の好きなことで社会に貢献できる」と感じたら、最初は小さくとも、まずはやってみる。
●“センターピン”を倒せば、ネガティブはポジティブに変わり、常識や既成概念も一変する。

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既存の枠をぶち壊せ! ~ 若きイノベーターの挑戦 ~ 杉江理(WHILL)×佐々木大輔(freee)×米倉誠一郎(日本元気塾塾長)

杉江理(WHILL,Inc. CEO)×佐々木大輔(freee株式会社 代表取締役)×米倉誠一郎(日本元気塾塾長/一橋大学イノベーション研究センター教授)
日本元気塾塾長である米倉誠一郎氏が、「車いす」のマーケットにイノベーションを巻き起こしているWHILL,Inc. CEOの杉江理氏と、クラウド会計ソフトとしてシェアNo.1を獲得する大躍進を遂げているFreee株式会社の佐々木大輔氏を迎えして、若きイノベーターの挑戦をお話いただきます。



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