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ときには裏切られたり、人を傷つけたりもする。それでも、私は信じたい。

大宮エリー的『言葉の力』

キャリア・人文化
更新日 : 2013年01月15日 (火)

第4章 直感や五感に直接飛び込んでくる、思い

「思いを伝えるということ展—造形と言葉のインスタレーション—」と題し、パルコミュージアムに於いて、2012/02/03 (金) -2012/02/27 (月)開催した展覧会。第2弾は、「生きているということ」をテーマに2013/01/25 (金) -2013/02/18 (月) の期間、同会場にて開催が決定した。


言葉の「肯定力」を、プレパラートに乗せて

大宮エリー: <思いを伝えるということ>展のなかに、「言葉のプレパラート」という作品があります。顕微鏡でのぞくと、「好き」「奇跡」「運命」とか、20種類くらいの言葉が入っている。顕微鏡でピントを合わせると、ぼんやりしていたところから、ブンッとピントが合って拡大された言葉が出てくる。いつもチープだと思っていた言葉が、すごく大きな肯定力、パワーを持っていることに気付かされるコーナーなんです。

生駒芳子: とても面白い体験でしたよ。

大宮エリー: 展覧会に来ていた、ちょっとかっぷくのいいサラリーマン風情の方が泣いていたことがあったんです。「なんて言葉でしたか?」と聞いたら、「そのままでいい」っていう言葉で。その人は中間管理職で、上からも下からも違うことを言われて困っていた。だから、「そのままでいい」に慰められたみたいです。

生駒芳子: 哲学ですね。

大宮エリー: こんな風に私は場を提供しているだけで、あとはみんなで各作品を、思い思いに解釈し、勝手に作るわけです。

コンプレックスも、アートです

生駒芳子: いままで、いろんな作品を見てきましたが、中には観念が先走ったり、左脳で考えないといけないものもあります。エリーさんのインスタレーションはそうではなく、直感や五感に直接飛び込んできますよね。それって、アート本来の機能なんだと思います。

大宮エリー: 私は、コンプレックスを抱えている人が、なんかいいなって思えたり、コンプレックスってアートだなって思えたり、明日学校に行くのがつらくなくなったりしてほしい。

大宮エリー(作家/脚本家/映画監督/演出家/CMディレクター/CMプランナー)

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