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活動レポート

姜尚中氏と竹中平蔵氏が初対談!

六本木アートカレッジ セミナー「感動する力」が開催されました

アカデミーヒルズセミナー活動レポート文化教養

アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート
公開日:2012年5月23日(水)
文/Kumada 写真/御厨慎一郎

姜尚中氏が考えるアートとは?


姜先生のご講演の様子

姜先生と竹中先生の対談の様子

セミナーの前半は、姜先生のご講演。
姜先生は、アートについて2つのことを考えていらっしゃいました。

■アートとは、パーソナルなものである。パーソナルなものから始まって、パーソナルなものに終わる。
美術やアートは、出発点は極めてパーソナルなことであり、究極の目的もパーソナルなもの。イデオロギーや、ある特定の社会性を持って最初からつくられるわけではなく、徹底してパーソナルなこと。だから琴線に触れて、感動するのではないか。

■不幸な人のほうが良い作品を残す。
心の病に侵された人しか見えないことがあるはずなので、例外はあるにしても不幸な人、不幸な時期の作品が良い場合が多いのではないか。

以上を踏まえて、姜先生は個人的な絵画との出会いとして、アルブレヒト・デューラー『自画像』(1500年 アルテ・ピナコテーク:ミュンヘン)との衝撃的な出会い、そしてご自身への人生への影響についてお話くださいました。


アートはパーソナルなものだが、やはり社会ともつながっている

セミナーの後半は、姜先生と竹中先生との対談。

アートはパーソナルなものだが、同時に我々人間は社会の中でしか生きていけないので、パーソナルではあるが、どこかで社会とつながっているはずである。
例えば、森美術館で開催されている「イ・ブル展:私からあなたへ、私たちだけに」では、アーティストと社会の関連性、現代アートをどのようにとらえたら良いのか、ということを体験できる良い展覧会だとお話しされました。



姜尚中氏の「イ・ブル展」鑑賞の様子

竹中平蔵氏の「イ・ブル展」鑑賞の様子

セミナーの開催に先立ち、姜先生と竹中先生は「イ・ブル展」を鑑賞されました。
二人の先生の印象に残った作品名とコメントです。

■《秘密を共有するもの》(姜尚中氏)
イ・ブル氏の新作。亡くなった愛犬のオマージュとして、彼女の記憶に残る犬が嘔吐している後姿を表現。ある時代を生きた作家の何か吐き出したいものが一挙に出ている。

■《壮麗な輝き》(竹中平蔵氏)
1997年の作品。腐っていく魚と、いつまでもキラキラしている装飾品とのコントラストが、グローバリゼーションの光と影につながっているイメージ。1997年は韓国がアジア通貨危機に陥った年でもあります。

セミナーの締めくくりとして、竹中先生から姜先生への最後の問いは、
「“アートをもっと身近に”をテーマに六本木アートカレッジを展開していますが、どんなことをしたらもっと生活にアートを取り入れることができると思いますか?」という質問でした。
姜先生は、「行きたいと思ったときに美術館へ行くこと。先延ばしにしないこと。行きたいと思うときに行く、それが大切だと思う。」
という言葉で締めくくってくださいました。


このセミナーの詳細は、後日「注目のオピニオン」(Academyhills Note)に掲載予定です。お楽しみに。

六本木アートカレッジが目指すもの

人生をより豊かに生きるためにアートは大切な存在ではないでしょうか。
アカデミーヒルズでは、そのような考えのもと、アートを身近に感じてもらう機会を設けることを目的に、2011年に「六本木アートカレッジ」をスタートしました。
2011年は、「自分にとっての『アート』とは何か?」を感じ・考え、自分なりのこだわりのあるライフスタイルを確立することを目差し、11月23日に第1回の1DAYイベントを開催しました。

2012年は、10月8日に開催する1DAYイベントに加えて、「日常生活の中でもっと、アートを感じる」機会を増やすために、単発セミナーを定期的に開催いたします。
その第一弾として、4月26日に「感動する力~アートを感じる・アートを考える」をテーマに、「日曜美術館」(NHK)の司会を2年間務められた姜尚中氏(東京大学大学院教授)と竹中平蔵アカデミーヒルズ理事長(慶應義塾大学教授)の対談セミナーを開催しました。

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